※本記事は、”Oracle builds out their portfolio of Oracle Cloud Infrastructure Always Free services” を翻訳したものです。
オラクルは、Oracle Cloud Free Tierに13個のAlways Free(常時無償)サービスを追加することをお知らせします。これにより、開発者やオペレータは、Oracle Cloud Infrastructure(OCI)上のワークロードを認識し、点検し、デプロイすることができるようになります。2019年9月に、オラクルは、Compute、Storage、Autonomous Databaseを含むAlways Freeサービスの提供を開始しました。最新のAlways Freeサービスには、Ampere A1 Compute、Autonomous JSON Database、NoSQL、APEX Application Development、Logging、Service Connector Hub、Application Performance Monitoring(APM)、柔軟なロードバランサ、柔軟なネットワーク・ロードバランサ、VPN Connect V2、Oracle Security Zones、Oracle Security Advisor、およびOCI Bastionが含まれ、これらによってオラクルのサービスとリソースのAlways Freeポートフォリオは業界でもっとも豊富なものとなっています。
オラクルの13個の新しいAlways Freeサービスは、既存のAlways FreeのCompute仮想マシン(VM)、Object Storage、Block Storage、Load Balancing、Autonomous Data Warehouse、およびAutonomous Transaction Processingサービスを補完します。たとえば、ローコードAPEXアプリのデプロイ、WordPress Webサイトの構築、OCIへのMinecraftサーバーのデプロイなどがすべて制限期間なく無償で実行できるようになりました。オラクルのAlways Freeサービスは、将来、有償のOCIアカウトで拡張できるOCIのプリミティブと機能を学習するのにも役立ちます。OCIのすべてのAlways Freeサービスおよびリソースは、アクティブなOracle Cloudアカウントを使って利用できます。
Always Free の新しい Compute リソース
サーバーに導入されるArmアーキテクチャをサポートするため、Oracle OCIでは、クラウドにAmpere A1 Computeインスタンスを導入しました。オラクルは、開発者がOCI Armインスタンス上でアプリケーションをシームレスに移行、構築、実行できるようにするために、Arm開発者エコシステムを作成しました。OCIで使用されている最新のAmpereプロセッサは、ほとんどのサーバー・ワークロードを従来のプロセッサよりも効率的に実行します。Ampere A1 Computeシェイプがご自分に合ったものなのかを判断できる唯一の方法が、お試しいただくことです。オラクルは、(“hello world”デモだけではなく)意味のあるアプリを開発者が構築してテストできるように、業界最大のAlways FreeのArmリソース(4つのOCPU、24-GBメモリ)を提供しています。
OCI Arm開発者エコシステムについては、こちらをご確認ください。
Always Free の新しい Database リソースおよびサービス
Always Freeの新しいAutonomous JSON DatabaseリソースをOracle Cloud上で起動することにより、ワークロード・タイプを選択して、Autonomous Transaction Processing、Autonomous Data Warehouse、およびAutonomous JSON Databaseから最大2つのデータベースを実行できるようになりました。また、単純なクエリに対して予測可能な1桁台のミリ秒の待機時間での応答を必要とするデータベース操作のために設計された、完全管理型のNoSQLデータベース・クラウド・サービスも使用できます。
Oracle Autonomous JSON Database
Always FreeのOracle Autonomous JSON Databaseは、オラクルの有償版Autonomous JSON Databaseが提供するメリットを、必要とする限り無償で提供します。Autonomous JSON Databaseは、JSON中心のアプリケーションの開発とJSONワークロードの処理を簡単にするクラウド・ドキュメント・データベース・サービスです。これには、シンプルなJSONドキュメントAPI、完全なSQLアクセス、サーバーレス・スケーリング、高パフォーマンスのACIDトランザクション、および包括的なセキュリティの機能が含まれます。このサービスはOracle Autonomous Databaseファミリーに含まれるため、データベースのプロビジョニング、構成、チューニング、スケーリング、パッチ適用、暗号化、および修復を自動化し、ほとんどのデータベース管理タスクを排除しながら、高可用性と1桁台のミリ秒の応答時間を実現します。無償のJSON Databaseは、最大1つのOCPU(共有)と20 GBのストレージを提供するため、小中規模の広範囲にわたるJSON中心のアプリケーションに適しています。
Always FreeのAutonomous JSON Databaseについては、こちらをご確認ください。
NoSQL
Oracle NoSQL Database Cloudサービスにより、開発者は、ドキュメント、列、Key-Value型データベース・モデルを使用してアプリケーションを簡単に構築でき、高可用性のためのデータ・レプリケーションによって予測可能な1桁台のミリ秒の応答時間を実現します。このサービスは、オンプレミスのOracle NoSQL Databaseとの完全な互換性を含む、原子性、一貫性、独立性、永続性(ACID)トランザクション、サーバーレス・スケーリング、包括的なセキュリティを従量課金による手頃な価格で提供します。Always FreeのNoSQLリソースには、1か月あたり最大1億3,300万の読取り、1か月あたり1億3,300万の書込み、および1つの表あたり25 GBのストレージを含む3つの表が含まれます。Oracle Cloudのお客様(Airbusなど)は、NoSQL Cloud Serviceを使用することでその価値、および継続して提供される実証済みの信頼性、柔軟性、高パフォーマンスを利用しています。
Always FreeのOracle Cloud NoSQLサービスについては、こちらをご確認ください。
Always Free の新しいアプリケーション開発サービス
Always Freeの新しいOracle APEXアプリケーション開発により、新規のプロ開発者は、必要とする限り無償でOracle Cloudでローコード・アプリを迅速に構築してデプロイできます。Oracle APEXにより、開発者はデータ主導の最新のアプリケーションを最大でコーディングよりも38倍速く作成できます。開発者は、リレーショナル、JSON、空間、およびグラフ・データを統合するコンバージド・アプリケーションを構築することにより、データ資産を最大限に活用できます。含まれているOracle Autonomous Database、またはほぼすべてのRESTエンドポイントからデータを引き出せます。
また、開発者は、オラクルとサード・パーティのAPEXプラグインを組み込むか、またはカスタムのJavaScript、SQL、およびPL/SQLロジックを追加することで、アプリケーションを拡張することもできます。Always FreeのAPEXサービスは、Oracle Cloudで実行されるOracle APEXを、最大1つのOCPU(共有)と20 GBのストレージを含むすべてを備えた完全管理型のサービスとして提供します。ここでは、3~6ユーザーが同時にサービスにアクセスでき、アプリケーション、開発者アカウント、エンドユーザー・アカウントが数に制限なくサポートされます。
Always FreeのローコードのAPEXアプリケーション開発については、こちらをご確認ください。
Always Free の新しい可観測性および管理のリソースとサービス
Logging
OCI Loggingサービスは、非常にスケーラブルで、テナンシーのすべてのログを完全に管理できる単一画面を備え、1か月あたり10 GBものリソースを必要とされる限り常時無償で提供します。ログの取込みと検索も無償です。Loggingは、OCIリソースからの監査、サービス、およびカスタム・ログへのアクセスを提供します。これらのログには、リソースがどのように実行され、アクセスされるかを記述する重要な診断情報が含まれます。ログの確認には、優れたログ検索エンジンを使用できます。また、すべてのログ・ラインをほぼリアルタイムで使用可能にして、ログに基づく動作、エクスポート、アーカイブを実行し、OCI Service Connector Hubサポートを用いて無期限に保存できます。
OCIログは、OCI Loggingに取り込まれる過程で処理中に暗号化されます。ログは、システムに取り込まれたのち、商用環境向けにディスクレベルの暗号化で暗号化されます。また、ログは、アーカイブ時や保存中にも暗号化されるため、24時間365日対応の強固なログ・セキュリティがいつでも提供されます。相互運用性のために、OCI Loggingは、ログの取込みにはCloud Native Computing Foundation(CNCF)Fluentdエージェントを使用し、ログ・イベントにはCNCF CloudEvents標準を使用しています。
Always FreeのOracle Cloud Infrastructure Loggingについては、こちらをご確認ください。
Service Connector Hub
Service Connector Hubは、OCI内とOCIからサード・パーティ・ツールへの両方において、データをサービス間で移動させる無償サービスです。ログなどのデータをLoggingからObject Storage、Streaming、Monitoringなどのサービスへ移動し、追加の処理やコンプライアンスのストレージのニーズに対応します。カスタム・データ処理用の関数をトリガーし、クラウド・リソースへの変更に関する通知を送信します。Service Connector Hubは、サービス間のデータを移動するための複雑なアプリケーションの構築および維持に関連するオーバーヘッドを排除します。完全管理型で耐久性に優れており、バックエンドへのプレッシャーという実世界のシナリオに対応するように拡張できます。
Service Connector Hubを使用すると、サード・パーティ・ツールとのシームレスな統合による処理および分析の改善、コンプライアンス目的でのObject Storageへのデータの保存、特定の条件(アラーム)に基づくログからのメトリックの発行、関数による転送中のデータ処理、クラウド・リソースへの変更に関する通知の取得、およびデータの移動の完全な可視化が可能になります。
Always FreeのService Connector Hubについては、こちらをご確認ください。
Application Performance Monitoring (APM)
Application Performance Monitoringが提供する4つの個別の機能により、アプリケーション管理者やDevOpsエンジニアは、すべてのユーザーのエクスペリエンスの実像を知ることができます。APMは、堅牢な分散トレース・システムをサービスとして実装し、マイクロサービスベースのアプリケーションや従来の多層アーキテクチャでのサンプリングや集計を行わずに、すべてのトランザクションのすべての手順を追跡します。APMはエンドユーザー監視を提供し、ブラウザの計測、セッション診断、サーバー側のトレースとの組合せを通じて、アプリケーションへアクセスする場所や方法に関係なく、各エンドユーザーの実際のエクスペリエンスを常に追跡します。
合成監視は、開発者やオペレータが、ユーザーが影響を受ける前に問題を防いで事前に対応するのに役立ちます。合成監視をスケジューリングして記述し、アプリケーションの可用性などの要件に対応できます。サーバー監視により、APMは、サービスの提供に関わるあらゆるコンポーネントからメトリックを収集できます。
APMによるデータの収集は、OpenMetricsやOpenTelemetryなどのクラウド・ネイティブのオープン標準と互換性があります。Always Freeバージョンには1時間あたり1,000のイベントが含まれるため、分散トレース、エンドユーザー監視、およびサーバー監視機能を利用して、サービスを試行したり、少量のアプリケーションを監視したりできます。現在、合成監視はAlways Freeオプションには含まれません。
Always FreeのApplication Performance Monitoringについては、こちらをご確認ください。
Always Free の新しいインフラストラクチャおよびネットワーキング・サービス
柔軟なロードバランサ
OCI Flexible Load Balancingを使用すると、固定された帯域幅のロードバランサ・シェイプや一般的なトラフィック・パターンのみに基づくスケーリングに制限されなくなります。カスタムの最小帯域幅とオプションの最大帯域幅を、10 Mbpsから8,000 Mbpsの間のいずれかから選択できます。最小帯域幅は常に使用可能で、ワークロードにすぐに対応できます。オプションの最大帯域幅の設定により、コストを管理する必要がある場合は、予期しないピークの間でさえも帯域幅を制限できます。受信トラフィック・パターンに基づいて、使用可能な帯域幅はトラフィックが増加するにつれて最小値からスケールアップします。オラクルのAlways Freeアカウントでは、最小帯域幅と最大帯域幅が10 Mbpsの柔軟なロードバランサを1つ取得します。
Always FreeのOracle Cloud Infrastructure Flexible Load Balancerについては、こちらをご確認ください。
柔軟なネットワーク・ロードバランサ
OCIの柔軟なネットワーク・ロードバランサは、レイヤー3およびレイヤー4(TCP/UDP/ICMP)ワークロードのパススルー・ロードバランシングを実行する、非プロシキ・ロードバランシング・ソリューションです。最小帯域幅または最大帯域幅の構成要件なしにクライアントの通信量に基づいてスケールアップまたはスケールダウンできる、柔軟に拡張可能なリージョナルVIPアドレスを提供します。また、フローの高可用性、ソースとターゲットのIPアドレス、およびポートの保持の利点も提供します。頻繁に変更されるトラフィック・パターンや数百万のフローに対応するために設計されており、極めて短い待機時間を維持しながら高スループットを実現します。ネットワーク・ロードバランサは、数日または数か月にわたる長時間実行の接続向けに最適化されているため、データベースやWebSocketタイプのアプリケーションに最適です。
Always FreeのOracle Cloud Infrastructure Flexible Network Load Balancerについては、こちらをご確認ください。
VPN Connect V2
OCIのVPN接続では、VPN Connectサービスを通じて、IPSec VPNとしても知られる業界標準のIPSecプロトコルを使用します。VPN Connectは、オンプレミス・ネットワークと仮想クラウド・ネットワーク(VCN)の間にサイト間のIPSec VPNを提供します。IPSecプロトコル・スイートは、パケットが送信元から宛先に送られる前にIPトラフィックを暗号化し、トラフィックが到着した際に復号化します。オラクルの新しいサービス提供では、VPN Connect V2によってIPSec接続の可用性と信頼性が向上しています。2つのIPSec接続を無償で使用して、軽量のワークロードを無期限で実行できるようになりました。
Always FreeのVPN Connectについては、こちらをご確認ください。
Always Free の新しいセキュリティ・リソース
Oracle Security Zones と Oracle Security Advisor
Oracle Security ZonesとOracle Security Advisorを使用して、OCIのコンパートメント用のセキュリティ・ポリシーを自動的に設定して実施できます。Oracle Security Zonesサービスには、クラウド・セキュリティ態勢の管理を可能にする豊富なポリシー・ライブラリが含まれているため、管理者はコンパートメントが安全であることをすぐに確認できます。Security ZoneとSecurity Advisorは補完的であり、OCIに組み込まれている他のセキュリティ機能と組み合わせることで、クラウド・インフラストラクチャを自動化された安全な方法で簡単に構築できるようにします。これらの機能により、製品のセキュリティ面を心配することなく、ソフトウェアにおける卓越したカスタマー・エクスペリエンスの構築に集中できます。どちらもOCIのAlways Freeサービスとして分類され、アクティブなOracle Cloudアカウントをお持ちのお客様には、ユースケースに合った最先端のセキュリティが提供されます。
Security ZonesとSecurity Advisorについては、こちらをご確認ください。
OCI Bastion
OCI Bastionは、OCIのプライベート・リソースに安全で一時的なSSHアクセスを提供する完全管理型のサービスで、プライベート・リソースへアクセスするための複雑なネットワーキングやジャンプ・ホストのデプロイを不要にします。ユーザーの認証および認可はIDおよびアクセス管理(IAM)サービスと統合されているため、認可されたユーザーは、SSHでサポートされているソフトウェアやプロトコルを使用して特定のIPアドレスからターゲット・リソースに接続できます。OCI BastionはOCIのAlways Freeサービスとして分類されており、1つの踏み台サーバーあたり20セッションと各テナンシーで5つの踏み台サーバーをサポートします。
Oracle Cloud Infrastructure Bastionについては、こちらをご確認ください。
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