日本オラクルは、認定特定非営利活動法人 Learning for All (以下、LFA)と連携し、子どもたちが安心して過ごせる「居場所」に通う小中学生向けのクラフトワークショップの活動を評価いただき、東京ボランティア・市民活動センター主催の第10回「企業ボランティア・アワード」の大賞を受賞しました。

企業ボランティア・アワードは、企業で働く人のボランティア活動を応援するため、下記の観点からボランティア活動団体を表彰しています。

  • 従業員がアイデアを活かして主体的に活動している
  • コミュニティや非営利団体のニーズに対応している
  • 企業で働いている人たちが参加しやすい工夫がされている

LFAでは、貧困などさまざまな要因で困難な状況にある子どもたちが、放課後に安心して過ごせる居場所を運営しています。コロナ禍であった2020年に、日本オラクルはLFAから、これらの居場所に通う子どもたちにとって体験の格差が拡大しているという相談を受けました。オンラインでできる小さなワークショップからはじめ、今では年に3回のワークショップを対面とオンラインのハイブリッドで開催し、そのうち1回は居場所を離れる遠足を企画しています。

開催するワークショップの内容は、毎回LFAの現場スタッフとオラクルボランティアの対話で決まります。現場スタッフから見た子どもたちのニーズをお聞きし、オラクル社内で議論を重ね、いくつかの開催案を提示し、LFAスタッフが子どもたちに確認をして、最も人気の高い内容で実施をしています。子どもたちに人気があるのは、実際に手を動かして何かを作り出す工作のワークショップ。子どもたちが喜んでくれるのが嬉しくて、社員はSNSやYouTubeなどで面白そうな工作を見かけると「LFAの子どもたちは喜んでくれるかな?」と考えてしまうくらい、常にアンテナを張って面白いネタを集めています。

 

家に持って帰れるクリスマスリース作りは保護者にも好評
家に持って帰れるクリスマスリース作りは保護者にも好評

工作のテーマは、七夕、暑中見舞い、クリスマス、お正月など、季節行事を意識して設定することが多いです。ワークショップの冒頭に、季節行事に関するクイズを作成して、楽しみながら教科書では学べない文化的な知識を身につける工夫をしています。また、居場所に集まる子どもたちの背景を考慮して、他国の季節行事も学ぶなど、多文化を意識し、異なるバックグラウンドを持つ仲間を尊重できるような内容にしています。

ボランティアリーダーのコンサルティングサービス事業統括 ビジネスイノベーション本部 前島 裕史さんは、活動の継続性を持たせるために、やるべきタスクを細かく分けて管理することで、少ない時間でも参加できる社員を増やす工夫をしています。また、業務ではないので、子どもたちが楽しめる内容にできることを意識しながら、時に「ポジティブな妥協」をすることが必要だと語ります。社内での議論でも「本当にそれは子どもたちが喜ぶのか」「子どもたちのためになるのか」と、一番大切にする軸を何度も振り返りながら、実行可能なプランに落とし込んでいます。

こうしてLFAの居場所での活動も、5年が経過しました。今では、子どもたちが、オラクル社員の顔と名前を覚えてくれていて、「オラクルのワークショップならきっと楽しいはず!」と喜んで参加してくれるようになりました。オラクルでは、これからもLFAと連携をして、子どもたちが楽しく学べる機会を提供し、後から振り返って自慢をできるような体験を増やしていきます。