世代・地域・組織を越えてつながるOCIエンジニアたち
~『喫茶OCI』が生む、知見・熱量・コミュニティの力~
こんにちは、OPN事務局です。今回は、NECソリューションイノベータ株式会社(以下、NECソリューションイノベータ)様から、グループ内OCI(Oracle Cloud Infrastructure) エンジニアコミュニティ『喫茶OCI』の店長として運営メンバーをまとめる傍ら、先日OCI Top Partner Engineers に選出されたOCIエンジニア、植田 克弥様にスポットライトを当てご紹介します。
OCI初学者が多数集い、離れていても一体感の感じられる『喫茶OCI』が結ぶNECグループの全国のエンジニアのみなさまの取り組みや今後の展開、Oracle AI Worldへの参加体験についてお伺いしました。

NECソリューションイノベータ株式会社
プラットフォーム事業部門 デジタルプラットフォーム統括部
クラウド基盤第一グループ
植田 克弥様
▼現在の仕事内容についてお聞かせください。
前職でクラウドSEとしての経験を積み、現在はNECソリューションイノベータ入社2年目(社会人5年目)です。
OCIの提案から導入プロジェクト支援まで幅広く携わる一方、社内では、OCIの販売促進活動として、NECグループ全体を対象としたOCIセミナーやOCIコミュニティでの登壇、これらのセミナーやコミュニティの運営も担当しています。さらに、組織横断的なナレッジベース活動も主導しています。
また、OCIを活用したサービス開発やソリューション開発にも取り組んでおり、最近はOracle Database@AzureやOracle Database@AWSなどのマルチクラウドの領域で、業種を問わずOCI基盤上のシステム導入を支援しています。
▼これまで手掛けてこられた仕事内容についてお聞かせください。
Oracle Database@Azure導入プロジェクトでは、OCI・Azureエンジニアとして技術的なリードを担当しました。日本では新しいサービスであり、さまざまな制約や仕様がある中で、OCIとAzureの双方の知見を活かしながら検証を進め、マルチクラウドでのOCIサービス活用につなげました。
また、NECグループで初となるOCIエンジニアコミュニティ『喫茶OCI』を立ち上げました。
OCIを知らない社員に向けて社内で認知度を高め、技術情報を共有することを目的に、月3回の勉強会を企画・運営しています。通常は社内の会場やオンラインで開催していますが、特別に日本オラクル様本社のセミナールームをお借りして盛大にコミュニティイベントを開催したこともあり、現地参加者だけで約50名が集まりました。こうした活動を通して参加者は増え続け、現在はNECグループで最大規模のOCI関連コミュニティに成長しています。

▼『喫茶OCI』での取り組みについてお聞かせください。
●プロジェクトの概要をお聞かせください。
私は『喫茶OCI』の店長として、勉強会の内容企画や登壇者へのアプローチ、勉強会自体の運営・進行、社内ブログでの情報発信などを約10名の運営メンバーとともにまとめています。
『喫茶OCI』立ち上げは、上司である田邉の声かけで、2024年12月に、勉強会に興味のある大阪、神戸、東京から4人が集まったところから始まりました。
OCI認知度・技術力の向上を目的として、社内の他社クラウドの勉強会を参考に企画書を書き上げました。
NECグループには、他社クラウドやOracle DBなど、様々な技術軸の勉強会・コミュニティが運営されています。その中で『喫茶OCI』は、OCIの全国レベルの横断的コミュニティとして、初めての試みでした。
発足当時はOCIの認知度が低く、「他社クラウドと同じことができる」と説明しても、なかなかイメージしてもらえませんでした。そこで、OCIを知ってもらいファンを増やすことを目的として、『喫茶OCI』というコミュニティを立ち上げ、第1回を2025年1月に開催しました。部門内だけにとどまらず、グループ全体に広がる発信活動ができるコミュニティを目指しています。
●『喫茶OCI』の名付けのエピソードなどあればお聞かせください。
『喫茶OCI』という名前は、他の社内コミュニティがカフェや珈琲など命名されている中で、若い人に向けてレトロっぽいトレンド感をイメージし、私が「喫茶」と命名しました。ロゴも私が担当しています。
●プロジェクトに取り組むにあたり、個人としてどのようなスキルが重要だと感じていますか?
有志で運営するコミュニティなので、多くの人から信頼を得られる行動や姿勢が重要だと考えています。
具体的には、「この人たちが運営しているコミュニティなら参加したい」「発信してもいいかも」「もっと関わりたい、応援したい」と思ってもらえるような、前向きに人を引っ張り、信頼を得られるスキルが求められます。
●プロジェクトに取り組むにあたり、特に苦労された点/工夫された点を教えてください。
コミュニティの立ち上げ時はかなり苦労しました。現在ではグループの枠を超えて10名以上のメンバーが運営に関わってくれていますが、立ち上げ当初は私を含めて当社社員4名のみで、勉強会の企画・運営・当日の登壇などを回していたため大変でした。
そこで、立ち上げ活動を続けながらも、他の業務や活動を通じてOCIに興味のある人に声をかけたり、他の技術軸のコミュニティに参加して宣伝することで、地道に知名度を上げていきました。その結果、NECグループ全体や当社の社長にも注目してもらえるようになり、活動が格段に進めやすくなりました。
全国からリモートで運営するにあたり、何を取り上げるかを1枚の資料でまとめるようにしています。しばらくオンラインのみで活動していたこともあり、リモートでも疎外感を感じることがないよう、一体感が出るような仕組みを心がけてきました。
月3回の開催を継続し、各回平均 40〜50 名が参加。これまでに累計 30 回を超え、累計1500名を突破しています。
参加者は、OCIをこれから学ぶ初学者・若手・OCI未経験者が中心ですが、およそ1/3は経験者です。ここで学んだ初学者が次の登壇者へと成長する、良い流れも生まれてきました。私自身、1年経って自分自身の認知度が高まったことを実感するとともに、グループ内で認知されてきたことでこの活動の広がりを感じています。加えて、OCIの社内の認知度も着実に向上しており、上司の田邉は2020年頃からOCI関連の講師を努めてきましたが、現在はOCIが「その他クラウド」ではなく、OCIとして話が通じるようになってきたことを実感しているそうです。
各回のテーマは登壇者が話したい内容を最優先に決定していますが、登壇初心者などには段階的にテーマを提案し、無理なく発表できる環境を整えています。
また、メンバーは実案件を抱えながら『喫茶OCI』の運営も並行しているため、テーマ調整・開催運営・進行管理・集客拡大に関わる広報活動をタスクごとにチームで分担し、限られた時間の中でベストの成果を生み出せるよう工夫しています。
毎回の成果物については社内ツールを利用し、資料と録画動画を社内限定アクセスで公開/共有しています。
●今後どのような展開を考えていらっしゃいますか。
NECグループの枠を超え、他のパートナー企業のOCIコミュニティとコラボレーションしていきたいと考えています。
今年参加したOracleのLas Vegasイベント「Oracle AI World 2025」では、NECグループ以外のOCI Top Partner Engineersの方々と初めて交流する機会がありました。同じように社内でOCIコミュニティや勉強会を運営・牽引している方々とつながることで、オラクルのパートナー企業の垣根を超えたイノベーションを生み出せると嬉しいです。
●関連リンク
・NECソリューションイノベータのエンジニア3名が日本オラクル主催「2025 OCI Top Partner Engineers Program」を受賞
▼ご自身がこれまでに取得したOracle認定資格を教えてください。
取得済み:
・Oracle Cloud Infrastructure 2024 Certified Foundations Associate
・Oracle Cloud Infrastructure 2024 Certified Architect Associate
・Oracle Cloud Infrastructure 2025 Certified Architect Professional
・Oracle Cloud Infrastructure 2024 Certified Networking Professional
・Oracle AI Autonomous Database 2025 Certified Professional
・Oracle Cloud Infrastructure 2025 Certified Multicloud Architect Professional
・Oracle Cloud Infrastructure 2025 Certified Cloud Ops Professional
・Oracle Database@AWS Certified Architect Professional
今後は全資格の取得を目指しています。
▼OCI Top Partner Engineers選出おめでとうございます。資格取得や技術知識の向上に関して、個人的に、もしくは部署内で心がけているもしくは取り組まれていることなどありましたらお聞かせください。
会社を代表するOCIエンジニアとして、チームや組織、会社の枠を越えて技術課題を解決し、ソリューションを牽引していく意識を持っています。
社内では、オープンな場でのOCIに関するカジュアルな質問に積極的に対応し、OCI利用の壁を取り除くよう努めています。また、『喫茶OCI』だけでなく、NECグループ内のハイレベルなOCIエンジニア向けタスクフォースコミュニティとして『OCI-CoE(センターオブエクセレンス)』を立ち上げ、月次の技術共有会を運営することで、自身のOCI技術向上にも力を入れながら、共有内容をオラクル社にもフィードバックできるような関係を築いています。
OCI-CoEは、『喫茶OCI』のようなオープン参加型ではなく、少なくともProfessional資格は持っているエンジニアが、情報交換やディスカッションをするためのコミュニティで、現在は約10名が所属しています。
また、先日のOracle AI World 2025に参加し、OCIのサービス自体を作っている担当エンジニアと直接話すことができたことがまさにOracle AI World 2025ならではの体験で、現地に行ってよかったと感じました。日本のエンジニアも、言語のハードルはあるかとは思いますが、ぜひそれを越えて、日本のOCI業界を一緒に盛り上げていきたいと思います。
▼今後のキャリアプランをお聞かせください。
社内のOCIエンジニアコミュニティを牽引してきた経験を活かし、日本のOCIエンジニアコミュニティ全体を引っ張っていける存在になりたいと考えています。
その中で、NECグループのOCI技術の強みをしっかりアピールし、お客様に安心してご利用いただけるシステム環境を提供できる存在を目指しています。
さらに社外では、OCI Top Partner Engineers同士のネットワークを活用し、我々では解決が難しい課題においても、パートナー様と協働することで、日本のOCI業界がグローバルに通用するよう技術力を高めていきたいです。
▼同じエンジニアの皆さまへメッセージをお願いいたします。
OCI技術に限らず、あらゆる情報技術は個人の力だけではキャッチアップが難しいほど、成長・変化のスピードが速くなっています。ぜひコミュニティの場で知識をシェアし、刺激しあいながら、ともに技術力を磨いていきましょう。
▼上司の方にお伺いします。
※田邉様にお伺いしました。
●NECソリューションイノベータ様が会社としてエンジニアを育成するにあたって心がけておられることをお聞かせください。
私は、NEC WayというNECグループが共通で持つ価値観・行動の原点であり、その構成要素の1つである、Code of Values(行動基準)に沿った行動を率先するとともに、メンバーの育成面にも常に意識しています。
その上で、メンバー一人ひとりの強みを伸ばしながら、お客様の課題や要望、それらの背景をしっかり理解し、Oracle Cloudをはじめとした最適なクラウドソリューションを提案・実装・運用できるエンジニアとなるようにサポートしています。
特に、急速な市場や技術の変化に追随できるよう、広い視野を持って先を読む力を身につけてもらうことを重視しています。そして、どんな課題にも粘り強く取り組み、やり遂げる経験を重ねることで、自信と成長につながるよう指導しています。
●NECソリューションイノベータ様の今後のOCIビジネスの取り組みについてお聞かせください。
我々が持つ技術力を付加価値に、Oracle Cloudのもつ強みを最大限に生かして、お客様の課題解決に貢献していきたいと考えています。
そのために、我々自身が常に新しい技術に積極的に挑戦し続けるとともに、ともに共創するOPNパートナーとのパートナーシップを維持・拡大していきたいです。
●「こんな人と一緒に働きたい」という人物像があれば教えてください。
想いをカタチにしようとする人と一緒に働きたいですね。
OCIを使って「こういうことを、こうやりたい」、という想いを持ち、自分事で、積極的に動いてくれる人材が理想的だと考えています。
【OPN編集後記】
今回は、NECソリューションイノベータ株式会社様より、植田 克弥様にお話を伺いました。
“枠を越える”コミュニティが持つ圧倒的な熱量と可能性を実感しました。コミュニティで培われる知見とつながりは、OCI 技術の普及とエンジニアの皆さまの成長を加速させ、お客様の課題解決を力強く後押しすると強く感じました。
植田様が今後ますますご活躍されますよう心よりお祈りしております!