皆さん、こんにちは。
第4回は、第3回に引き続き、人的資本経営の実現にむけたソリューション面からのサポートについて取り上げます。
今回のテーマは、「従業員エンゲージメントの向上」です。
Safe harbor statement 以下の事項は、弊社の一般的な製品の方向性に関する概要を説明するものです。また、情報提供を唯一の目的とするものであり、いかなる契約にも組み込むことはできません。以下の事項は、マテリアルやコード、機能を提供することを確約するものではないため、購買決定を行う際の判断材料になさらないで下さい。オラクル製品に関して記載されている機能の開発、リリース、時期及び価格については、弊社の裁量により決定され、変更される可能性があります。
人的資本経営にむけた施策検討
人的資本経営の施策については、「人的資本可視化指針」や「人材版伊藤レポート」で様々触れられておりますが、本ブログでは、施策を大きく下記の3点に分類し、それぞれの領域でのソリューション活用を検討していきます。
- As is-To beギャップの定量的把握(第3回ブログをご参照下さい)
- 従業員エンゲージメントの向上(第4回ブログ)
- リスキリング・人材育成(第5回ブログを予定)

2. 従業員エンゲージメントの向上
従業員エンゲージメントについては、「従業員が職場や組織に対して、どの程度情熱や熱意を持ち、自発的に働く意欲を持っているか」を表す概念と捉えることができます。また、会社としては、「熱意ある(意欲ある)従業員が気持ちよく働くことができるような環境を整える・サポートする」といったことも重要です。
その結果、従業員エンゲージメントが高い組織では、生産性や創造性を高め、会社の目標や価値観に共感することが多く、組織全体の成功に貢献することができるのでは?と考えます。
そこで、従業員エンゲージメントを向上される策として、以下の3点をご紹介いたします。
ⅰ コミュニケーションの改善
会社には、様々なスキル・経験をしている従業員が数多くいらっしゃると思います。熱意のある従業員は、自ら社内ネットワークを効率的に構築したいと考えているのではないでしょうか。
オラクルのConnectionsは、従業員同士のつながりを支援する様々な機能を提供しており、従業員の効率的な社内ネットワークの構築をサポートいたします。

Connectionsでは、全社向けに、所属情報、自己紹介/アピール、スキル情報、経験等を公開することができます。弊社でも利用しておりますが、弊社人事チームはこれを「従業員名鑑」と位置付けております。
社内ネットワークを構築するにあたり、名前・所属のみならず、自己紹介/アピールはタグ付けすることができますので、特定のタグで検索することも可能です。検索後は、こちらの画面から直接連絡(電話・メール等)を取ったり、コメントを登録したりすることも可能です。
このように、円滑なコミュニケーションをサポートする仕組みを活用することで、従業員エンゲージメントを向上させることができると考えております。
ⅱ 自律的なキャリアプランの検討
皆様の会社でも社内FA等の仕組みを採用されているケースもあるかと思います。従業員の「自律的なキャリアプラン」を検討するにあたり、社内のできるだけ広いポジションの公募化に取り組むことが重要です。人事部門任せではなく、従業員が自律的にキャリアを形成することで、高いエンゲージメントレベルの維持や向上が実現でき、これは非常に重要な取り組みであると考えます。
オラクルのOpportunity Marketplaceでは、従業員の社内での成長機会や新たなスキルを習得する機会が一か所にまとめられることで、従業員はそれらのチャンスを発見することができ、自身のキャリアアップやスキルアップを実現するための新しい方法を見出すことができます。

社内で公募されている仕事の「業務内容・要件・メッセージ(動画)等」を確認することができ、自ら手を挙げる(応募する)ことも可能となっております。
また、応募する際、組織内のリーダーを確認することができますので、前出のConnectionsと同様に、リーダーとのつながりを形成することも可能です。
人的資本経営においては、従来の人事部主導による人事異動から、より従業員目線にたった「自律的なキャリア形成」との融合が重視され、この動きはより活発になると考えております。その際、このような自律的なキャリア形成をサポートすることで、異動後の高いパフォーマンスの発揮とエンゲージメントレベルの向上に繋がります。また、社内でオープンとなっている仕事を開示することになりますので、離職を防ぐことにもつながると考えております。
ⅲ ウェルビーイングへの取り組み
昨今、法的に義務付けされている健康診断のみならず、より一層、従業員の安全確保や心身の健康を配慮する健康経営が声高に掲げられております。その際、現場のマネージメント層には、メンバーの健康状況をタイムリーに把握し、継続的に改善する取り組みが求められております。
オラクルのTouchpointでは、メンバー個人に特定の質問を実施(パルスサーベイ)することで、メンバーの健康状況を把握するとともに、チーム全体の健康状況を把握することをサポートいたします。

パルスサーベイの質問項目については、各社独自に設定することができ、目指すべき健康経営に則ったサーベイを実施することが可能です。
マネージメント視点では、チーム全体のパルススコアを把握することで、チームレベルでの改善活動を検討する参考指標となります。また、個人のパルスサーベイにドリルダウンすることで、チェックインのスケジューリングやフィードバックの実施など、よりメンバーに寄り添った対応が可能となります。
このような活動を通じて、ボトムアップでのウェルビーイングを高める取り組みを実施し、結果として、従業員エンゲージメントを向上させることができると考えております。
今回は、人的資本経営にむけた施策の中の「従業員エンゲージメントの向上」について、取り上げました。
最終回となる次回(第5回)では、人的資本経営にむけた施策の中の「リスキリング・人材育成」について、取り上げたいと考えております。
なぜ今、人的資本経営が求められるのか?第1回「人的資本開示に至った経緯」
なぜ今、人的資本経営が求められるのか?第2回「人的資本開示とは:『法定開示』と『任意開示』を知る」
なぜ今、人的資本経営が求められるのか?第3回「ソリューションを活用した人的資本経営の実践:As is-To beギャップの定量的把握」