前回前々回のブログでは、「Fit to Standard」アプローチへの疑念という視点で、お客様から頂いた質問をとりあげさせていただきました。今回は、「Fit to Standard」アプローチに対する「オラクルの対応」という視点で、お客様から頂いた質問を紹介させていただきたいと思います。

 

Fit to Standard アプローチでの Oracle Fusion Cloud Applications のベネフィットは?

前回のブログでご説明させて頂いた通り、「Fit to Standard」アプローチにおいて高い成果をあげるためには、ERPパッケージとしてのカバー範囲が広く、柔軟性・実現可能性が高い、また、セキュリティ・可用性等の非機能的な側面に対する装備を含めて対応している製品を選択する必要があります。

オラクルは、これまで世界中の数多くのお客様にOracle Fusion Cloud ERPをはじめとするOracle Fusion Cloud Applicationsを採用いただいており、「Fit to Standard」アプローチにおいて高い成果を期待できる製品を提供させていただいております。まずは、Oracle Fusion Cloud ApplicationsがFit to Standardアプローチで高い成果を期待できる製品である理由をご説明させて頂きたいと思います。

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幅広い業務をカバー

オラクルが提供するクラウド・アプリケーション群 Oracle Fusion Cloud Applicationsは、会計・受発注・製造・人事・営業他の幅広い業務領域をカバーする統合型SaaSソリューションです。また、必要な業務領域に対応する製品を選択して利用することができる疎結合型のアプリケーションとなっており、整合性のあるリアルタイムデータによるデータドリブンの推進を実現することができます。また、Oracle Fusion Cloud Applicationsは、これまで世界中で長年利用されてきた製品の経験・知見やお客様の声を反映し、最新のテクノロジーを提供しているオラクルにより設計された変革に向けたビジネスプロセスのテンプレートとなるOracle Modern Best Practiceを装備しており、幅広い領域をカバーしています。

 

実現可能性が高い

Oracle Modern Best Practiceの柔軟性・実現可能性という点では、Oracle Fusion Cloud Applicationsは、各アプリケーション機能の動作を決定するパラメータが豊富にあることで、標準機能として柔軟に業務に対応できる実現可能なオプションの選択肢を数多く用意しています。こうした豊富なセットアップのオプションにより、承認ワークフロー条件、税金等の法規制の変更にも柔軟に対応できるとともに最新のテクノロジーによって優れたユーザビリティーやAIによる業務自動化といったベネフィットをユーザーが享受できる仕組みとなっています。

 また、この「実現可能性」という視点では、最近のトピックである「人的資本経営」「従業員体験価値」の重要性も指摘されており、ERPパッケージを使って業務を推進する方々を支援する必要性・仕組み作りが、重要視されてきているということも忘れてはいけないポイントです。こうした「従業員体験価値」の向上という点において、Oracle Fusion Cloud Applicationsでは、業務ユーザが利用可能なレポーティング機能、利用向けの操作をヘルプする機能、トレーニング計画のご支援といった製品標準機能とそれを補完するサービスをご提供しています。

 さらに、標準機能不適合の場合のリスクに対する回避/緩和手段として、業務的必要性・ERPパッケージ機能・業務運用での対応を十分検討したうえで、3rd Party製品の利用や戦略的/独自機能の開発を実施する必要がある場合には、「豊富に提供されているAPI」とSaaSで利用しているものと同じ技術基盤である「Oracle Cloud Infrastructure(OCI)」を利用することができ、SaaSの進化を阻害しないような疎結合開発も可能となっています。

 

着実に進化できる

 Oracle Fusion Cloud Applicationsは、SaaSサービスとして提供されているため、インフラのリソース調達からの解放のみならず、アドオンの更改や更新コストの撤廃などによる導入の短期化とコスト削減を実現できます。また、「お客様の声をもとにした新機能」、「世の中のBest Practiceの進化」、「法制度対応の変化」、さらには、「セキュリティの脅威からの回避」等、新技術を活用した機能の継続的なアップデートによってあらゆるビジネス変化にも迅速に対応し、将来の着実な進化を実現することも可能となっています。

信頼できる導入リソース

このように、Oracle Fusion Cloud Applicationsは、製品としてFit to Standardアプローチにおけるベネフィットを有していますが、Oracle Fusion Cloud Applicationsを選択したことにより、あわせて、導入についてのベネフィットも得ることができます。 前回のブログでもお話した通り、オラクルコンサルティングでは、Oracle Fusion Cloud Applicationsの導入プロジェクトについて、Fit to Standardアプローチに基づく方法論である「TCM(True Cloud Method)」を利用して推進しており、日本国内でも成功例は数え切れないほど存在しています。

 TCM(True Cloud Method)は、オラクルが独自にデザインした、Oracle Fusion Cloud Applicationsのための導入方法論であり、このアプローチを活用することで、お客様のレガシーシステムのモダナイゼーションを強力に支援できることは間違いありません。

また、Oracle Fusion Cloud Applicationsを利用してレガシーシステムのモダナイゼーションに取り組むお客様の導入プロジェクトを強力に支援するため、オラクルは、パートナー様との協業やエコシステムも含めて、国内におけるERPシステムの導入支援体制をとっています。

 

まとめ

お客様のレガシーシステムのモダナイゼーションの旅路において、Oracle Fusion Cloud Applicationsは、「幅広い業務をカバー」、「実現可能性が高い」、「着実に進化できる」というベネフィットをもつ製品です。そして、オラクルがERPパッケージ導入においてご提供できるベネフィットは、世界中のメンバー・お客様から得た経験・知見と最先端のテクノロジーを集結したERPのクラウド型製品であり、国内・海外とパートナーエコシステムも含めてお客様に寄り添ってご支援できる導入・サービスの体制と考えています。

今回は、「Fit to Standard」に対する「オラクルの対応」という視点での質問をとりあげて記載させていただきました。次回も引き続き同じテーマで記載させて頂く予定です。