こんにちは。日本オラクルのクラウド・ソリューション・エンジニアの小西です。
10月後半に入ってめっきり涼しくなってきました。たまにしか外に出ないと何を着たらいいか本当にわからなくなります。
さて、「Oracle Cloud Infrastructure 新機能ハイライト」では、隔週でOracle Cloud Infrastructure(OCI)の主な新機能をご紹介していきます。
それでは、前回以降のリリースノートに掲載されているOCIの新機能を見ていきましょう!
[Data Science] ノートブック・セッションのアクセス用プライベート・エンドポイント
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テナンシでプライベート・エンドポイント(private endpoint)を構成できるようになりました。インターネット・セキュリティの向上ために、プライベート・エンドポイントを使用して1つ以上のノートブック・セッションにアクセスできます。
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詳細: Data Science 、 Data Science blog.
[OKE] Kubernetes ボリューム・クローンのサポート
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CSIボリューム・プラグインでは、新しい永続ボリュームをプロビジョニングするためのKubernetesボリューム・クローン(ブロック・ボリューム・サービスのブロック・ボリューム・クローンによってプロビジョニング)がサポートされるようになりました。
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Kubernetesクローンは、ストレージ・システム上の既存の永続ボリュームの正確な複製です。既存の永続ボリュームをクローニングして、新しい永続ボリューム要求をプロビジョニングできます。新しい永続ボリュームには、ソースの永続ボリュームからのデータのコピーが含まれますが、ソースの永続ボリュームとは独立しています。ボリューム・クローンを使用することで、本番環境に影響を与えずに構成の変更を迅速にテストできます。
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詳細: Creating a PVC by Cloning an Existing Block Volume Using the CSI Volume Plugin.
[Data Science] ノートブック・セッション・ライフサイクル・スクリプト
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ノートブック・セッション・ライフサイクル・スクリプトを使用して、次のように様々なノートブック・セッション・ライフサイクル状態でカスタム・スクリプトを実行できるようになりました。
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Create
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Activate
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Deactivate
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Delete
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詳細: Data Science 、 Data Science blog.
[MySQL HeatWave] 異なるシェイプ、構成、バージョンでのリード・レプリカ
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MySQL HeatWaveの読取りレプリカで、シェイプ、構成およびバージョンが異なる柔軟性が強化されました。これにはいくつかの用途と利点があります。
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特定の構成を使用して、読取り専用操作用に読取りレプリカを調整し、パフォーマンスとリソース使用率を最適化できます。さらに、重要な変更を実装する前に、個別のレプリカを使用して構成を検証します。このプロアクティブなアプローチにより、ビジネスの継続性が確保されるだけでなく、運用の信頼性が強化されます。
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読取りレプリカのシェイプを個別に変更して、ワークロードに適したコンピュート・リソースを選択し、読取り操作に対してより広範な弾力性を実現します。
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レプリカのMySQLバージョンを更新してインスタンスを検証してからアップグレードします。この方式で、アップグレード戦略、変更管理およびリスク軽減を改善します。
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[Operation Insights] オペレーション・インサイトのAutonomous Databaseのフルサポート
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オペレーション・インサイトのフル機能コレクションが、すべてのAutonomous Database (ADB)タイプで使用できるようになりました。フル機能のコレクションには、すべてのADBサーバーレス(Access Anywhere、プライベート・エンドポイント、ACL制限)およびADB専用データベース用のSQL ExplorerおよびADDMスポットライトが含まれています。
[Java Management] Management Agent version 230821.1904
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JMSでは、管理エージェントのバージョン230821.1904の最新バージョンがサポートされるようになりました。常に最新バージョンのOracle Management Agentソフトウェアを実行することをお薦めします。自動更新を有効にしている場合は、エージェントが自動的に更新されます。管理エージェントを手動で更新するには、Upgrade Management Agents を参照してください。 Enable Auto Upgrade のステップに従って、エージェントの自動更新を有効にします。
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Java管理の詳細: Java Management user documentation.
[Database Management] データベース管理でアラーム定義の設定
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データベース管理でアラーム定義を設定して、アラームの作成および管理プロセスを簡素化できるようになりました。アラーム定義機能を使用すると、以下のことができます。
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事前構成済のルールおよびしきい値のセットを使用して、データベースの一般的な操作シナリオに対するOracle推奨アラームを迅速に作成します。アラームの作成に使用できるすべてのオプション・セットを使用する場合は、Oracle Cloud Infrastructure Monitoringサービスに移動し、カスタム・アラームを作成できます。
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以前に構成したアラーム値を編集して、特定の要件を満たすようにアラームをカスタマイズします。
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アラームをクローニングして、複数のデータベースにわたる監視設定を標準化します。
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[Logging, Networking] VCN Flow Logsの新リリース
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これまでVCNのフローログでは、対象のサブネット内のログをすべて取得していましたが、有効化ポイントと取得フィルタを使用することで、指定したトラフィックに対してのみフロー・ログを生成できるようになりました。
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「有効化ポイント」としてターゲット固有のインスタンス、ネットワーク・ロード・バランサまたはリソースVNICのみに対してフロー・ログを有効にできるようになりました。
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取得するネットワーク・フローの割合(サンプリング・レート)を指定できます。
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指定する基準に基づいてトラフィックを含めるか除外するルールを最大10個作成できます。たとえば、送信元または宛先のIPアドレス、CIDRブロック、IPプロトコル、または受信トラフィックとエグレス・トラフィックのどちらの一部であるかに基づいて、トラフィックを含めるか除外できます。
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ブログ:OCI Flow Logs Unveils Enhancements To Streamline Your Network Monitoring Experience


[Marketplace] マーケットプレイスで作業リクエストとアーティファクトのエクスポートのサポート
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コンテナ・イメージおよびヘルム・チャートをユーザのテナンシ内にエクスポートできるようになりました。このイメージは、OCIレジストリで起動できます。マーケットプレイスでは、各オペレーションの作業リクエストに関する情報が提供されるようになりました。
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詳細: Work Requests.
[Publisher] Publisherのリリース
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Oracle Cloud Infrastructure Publisherは、マーケットプレイスの公開者(Publisher)がOCIコンソールで利用できる機能です。これまでは公開者がマーケットプレイスにアプリケーションを管理、公開する場合は、 Partner Portal(OCIコンソールとは異なるUI)からの作業が必要でしたが、OCIコンソールからアーティファクトやリストの管理などが可能になりました。
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これまでどおり、アプリケーションやリストを公開する場合はまずMarketplace Publisherとしての登録が必要です。
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[Data Integration] データ統合の新リリース
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次のことが可能になりました。
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プロジェクトとその内容、および個々のフォルダ、タスク、データ・フローおよびパイプラインのエクスポートおよびインポート。
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関数ライブラリとそのユーザー定義関数、および個々の関数のエクスポートおよびインポート。 OCIデータ・フロー・タスクで柔軟なドライバおよびエグゼキュータ・シェイプを使用する場合、割り当てられたOCPU数およびメモリー量をカスタマイズおよびパラメータ化します。
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タスク実行が手動またはタスク・スケジュールによって開始された場合、タスクの同時実行を無効にします。この機能は、グラフィカル・ユーザー・インタフェースでのみ使用できます。
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モニタリング・ワークスペース・ページで、すべてのタスク実行統計を表示します。
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OCIロギング検索ページを使用して、統合、データ・ローダー、REST、SQLおよびパイプライン・タスク実行のデータ統合ログを検索します。
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詳細: Data Integration.
[Base Database] Pluggable Database (PDB) 管理の機能拡張
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プラガブル・データベースをリストア、再配置およびリフレッシュできるようになりました。
[Vision] Vition Face Detection
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Visionサービスで顔検出が可能になりました。境界ボックスを使用して、イメージ内の面とその位置を識別します。顔ごとに、左目、右目、鼻先、口の左端、口の右端が表示されます。また、各面に視覚的な品質スコアが与えられます。高得点の場合は生体認証に適しています。
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Visionの詳細: documentation
[OS Management Hub] OS管理ハブの新リリース
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このリリースには、次の機能改善が含まれています。
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Oracle Cloud Native Environment 1.7およびOracle Linux Virtualization Manager 4.4および4.3のソフトウェア・ソースが追加されました。
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Terraformのサポートが追加されました。
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登録解除プロセスが拡張され、登録解除されたインスタンスがサービスから削除されました。
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ジョブ履歴の再利用ポリシーを更新しました。
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[Java Management] Oracle Cloud Agent version 1.36が利用可能
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JMSでは、Oracle Cloud Agent 1.36の最新バージョンがサポートされるようになりました。常に最新バージョンのOracle Cloud Agentソフトウェアを実行することをお薦めします。コンピュート・インスタンスがインターネットにアクセスできる場合、アクションは必要ありません。Oracle Cloud Agentでは、新しいバージョンが定期的にチェックされ、更新が使用可能になったときに最新バージョンがインストールされます。インスタンスにインターネットへのアクセス権がない場合は、Oracle Cloud Agentソフトウェアを手動で更新する必要があります。
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Java管理の詳細: Java Management user documentation.
[Logging] 統合モニタリング・エージェントで操作メトリックが利用可能
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ロギング・サービスの統合モニタリング・エージェントで、エージェント構成の作成または編集時に複数の新しい操作メトリックを有効にするオプションが含まれるようになりました。これらのメトリックを使用して、エージェントに関する潜在的な問題をモニターおよび識別できます。メトリックを有効にした後、「メトリック・エクスプローラ」ページを使用して、モニタリング・サービスからエージェント操作メトリックを取得する問合せを作成するか(create a query)、選択した操作メトリックを使用してコンソール・ダッシュボードを作成します(Console Dashboard )。
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ブログ:Announcing operational metrics for the OCI Logging agent
[Cache with Redis] Cache with Redis のリリース
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OCI Cache with Redis サービスがリリースされました!Redisクラスターを構築、管理できるマネージドなサービスを提供します。Cache with Redis ではセキュリティ・アップデートなどのクラスターの管理や運用が行えます。
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ブログ:OCI Cache with Redis: The lightning-fast way to improve your application performance
以上が本日の新機能ハイライトです。
今回も、Cache with Redisなどの新しいサービスが登場しました!
今後も引き続き新機能をお伝えしていきたいと思います。
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