この記事はPhilippe FierensによるAnnouncing Oracle Update Advisor : Accurate Guidance with Streamlined Access for Software Healthを日本語に翻訳したものです。

2025年10月27日

はじめに

急速に変化する今日のデジタル世界において、業務の継続性、強力なセキュリティ、厳格なコンプライアンスを維持するためには、ハードウェア、アプリケーション・コンテナ、データベースといったアプリケーション・インフラストラクチャ全体を常に最新の状態に保つことが不可欠です。しかし、脅威や脆弱性が絶えず進化し、新たな推奨事項が頻繁に発表されるため、これを徹底するのは容易ではありません。

Oracle Update Advisorを選ぶ理由

お客様がソフトウェア・メンテナンス・ツールに求めるものは、主に以下の3つです。

  • 正確なソフトウェアの健全性評価: ソフトウェアの健全性と基準への準拠状況を正確にリアルタイムに把握
  • 最新バージョンのガイダンス: 次のバージョン更新に合わせてカスタマイズされた専門的なガイダンスと推奨事項を受け取る
  • アップデートへの効率的なアクセス: 必要なアップデートに比類のない容易さで適切にアクセス、展開

この重要なプロセスを自動化し、最小限の工数でデータベース・スタック全体のセキュリティとコンプライアンスを維持できるとしたらどうでしょうか?

Oracle Update Advisorのご紹介

本日、Oracle Update Advisorをご紹介します。これは、ソフトウェア・メンテナンスを大幅に簡素化し、Oracle環境全体の潜在的なリスクにプロアクティブに対処するために設計された強力なフレームワークです。 最もシンプルな形態では、Oracle Update AdvisorはOracle DatabaseやGrid Infrastructureのホーム、またはゴールドイメージを分析し、最新の推奨事項への準拠状況を判断します。さらに、適用頻度(四半期ごと(デフォルト)、月次、半年ごと、年次)に基づいてメンテナンス・ポリシーを作成し、最新リリースを適用するか、1つまたは2つ前のバージョンを適用するかを選択することによるソフトウェア適用遅延の設定をカスタマイズできます。

どのように機能するのか

Oracle Update Advisorは、現在Database Creation Assistant(DBCA)およびFleet Patching and Provisioning(FPP)と連携しています。選択したアップデートツール(DBCAまたはFPP)がOracle Inventory情報を収集し、Oracle Update Advisorに送信します。

Oracle Update Advisorは、ソフトウェアのステータス(緑、黄、赤)とソフトウェアの推奨事項を示す内容を提供します。
以下のステータスがあります。

  • 緑色: システムが最新で安全な状態です。対応は不要です。
  • 黄色: リリース・アップデート(RU)が1つ遅れています。次回のメンテナンス時にアップデートを検討ください。
  • 赤色: ソフトウェアが古くなっており、重大な問題や深刻なセキュリティ脆弱性にさらされている可能性があります。早急な対応を推奨します。

ソフトウェアのステータスが緑色でない場合、Oracle Update Advisorはソフトウェアの推奨事項を提供し、展開可能な構成済みのソフトウェア・パッケージである”ゴールド・イメージ”も提供可能です。

この自動化されたプロセスにより、アップデートが効率化され、環境全体での一貫性が確保されます。 アップデートの内容によっては、ゴールド・イメージが即座にダウンロードできる場合もあれば、追加の処理が必要な場合もあります。

Oracle Update Advisor : workflow

 

Oracle Update Advisor を使用するには何が必要ですか？

Oracle Database Release Update July 2025

DBCAおよびFPPでOracle Update Advisorとの連携を利用するには、2025年7月のOracle Database Release Update – 19c(19.28)または23ai(23.9)が必要です。

 
ユースケース

対象のOracle Database環境によってOracle Update Advisorの利用方法が異なります。

  • シングル・インスタンスのOracle Database環境
    • DBCAが最適なツール
    • 現在、DBCA経由でのOracle Update AdvisorはOracle Database 23aiのホームからのみ対応可能です。つまり、Oracle Database 19cや23aiのホームで、Oracle Update Advisorを使用するには、7月のRUが適用されたOracle Database 23aiのホームが必要です。
  • Oracle Database 23aiのOracle Real Application Clusters(RAC)環境
    • FPPローカル・モードはアップデートを維持するために構成が不要なので、RACクラスタを保守するための最適なツール
    • FPPローカル・モードはOracle Update Advisorと連携して、Oracle Grid InfrastructureやOracle Databases 19cおよび23aiのソフトウェアのステータスとアドバイスを提供できます。
  • 多数のOracle Databaseをもつ環境
    • FPPが最適なツール。Oracle Update Advisorは、Oracle FPP 19cおよび23aiで利用可能です。

さらに何が必要ですか？

  • パッチをダウンロードする権限を持つ有効なMy Oracle Supportアカウント
  • transport.oracle.comへのHTTPSネットワーク接続

はじめ方を詳しく知りたいですか？

Watch the video explaining how Oracle Update Advisor works
Oracle Update Advisor documentation.
DBCA documentation.
Oracle FPP 19c documentation.
Oracle FPP 23ai documentation.