こんにちは。日本オラクルのクラウド・ソリューション・エンジニアの小西です。

オラクルでは5月が年度末になのですが、振り返ってみるとこのOCI新機能ハイライトを隔週掲載し始めてから約2年が経ちました。時がたつのは早いものです。2年前はまだまだコアのサービスに関する新機能の割合が多かったですが、最近ではベーシックな機能はある程度出そろってきたという印象を持っていて、どちらかというと新たな領域のサービスが増えてきているので私も日々キャッチアップするのに必死です。それだけOCIが進化してきているんだなぁと感じることができます。

さて、「Oracle Cloud Infrastructure 新機能ハイライト」では、基本的に隔週でOracle Cloud Infrastructure(OCI)の主な新機能をご紹介していきます。

それでは 前回に引き続き、OCIの新機能を見ていきましょう!

 

[Console] コンソールのサービス・リンク・パネルとカスタマイズ・オプション

  • コンソールのトップ・ページにサービス・リンクのパネル(Service Links panel)が登場しました。サービス・リンク・パネルでは、最近アクセスしたアイテム、ピンされたリンク、各ユーザのプロファイル設定(profile settings)に基づいた推奨機能が表示されます。プロファイルはいつでも更新ができ、皆様のOracle Cloudでの作業内容や興味のある分野を選択することで、それに沿った推奨項目を表示することが可能です。
    console_service_link

[Big Data] Big Dataの新リリース

  • バージョン3.0.7以上のBig Data Serviceクラスタでは、次のことができるようになりました。

    • ODHクラスタでの水平(ノードの追加または削除)および垂直(ノードのシェイプ)自動スケーリングを構成

    • 自動スケーリング中にE4フレックス・シェイプを使用し、各ノードに必要なOCPUおよびメモリーの数を指定

    • 計算専用ワーカー・ノードをクラスタに追加

    • クラスタからワーカー・ノードを削除

    • クラスタの作成時に外部Kerberosレルム名を指定

    • クラスタの作成時にブートストラップ・スクリプトURLを指定。このURLはクラスタの作成後にも更新可能。

    • ODHクラスタでセキュア・ソケット・レイヤー(SSL)証明書を有効にして使用

    • ODHクラスタでHue、Livy、Jupyter、Jupyterhub、Trinoを使用。これらはクラスタで実行するようにデフォルトで構成されます。

[Data Integration] Data Integrationの新リリース

  • Data Integrationの新しいリリースが使用可能になりました。以下の新機能が含まれます。

    • データ・ソースまたはターゲットとしてHDFS (Hadoop Distributed File System)に接続

    • スキーマ内の複数のデータ・エンティティからソース・データを選択し、データ・ローダー・タスクを使用して新規または既存のターゲットにロード

    • データ統合アプリケーションをワークスペース内の別のコンパートメントに移動

    • データ統合アプリケーションのOCIDをコピー

    • 30分以上の間隔でトリガーされる実行スケジュールを作成

    • 公開済パイプラインのタスクを、同じワークスペースまたは別のワークスペース内の別のアプリケーションの他の公開済タスクにマップ

    • データ・フローでソース、ターゲットまたは式演算子を迅速に複製

    • データ・フローで式演算子とともにランタイム・システム生成パラメータを使用

[DevOps] DevOpsの新機能

[Application Dependency Management] DevOpsビルド・パイプラインから脆弱性検出

[Operations Insights] 予測バックテスト

  • 予測バックテスト(Forecast Backtesting)では、予測トレンドの精度を簡単にテストできるため、実績データが収集される期間の履歴予測を比較し、履歴トレンドと予測トレンドの差異を定量化できます。

  • 詳細: Forecast Backtesting

[MySQL Database] MySQL Database Service: 新しいE4とIntelシェイプが利用可能

[Database] Autonomous Database on Dedicated Exadata Infrastructure: キャラクタ・セットの選択

  • Autonomous Databaseのプロビジョニング中に、サポートされているキャラクタセットのリストから選択したキャラクタセットを選択できるようになりました。

  • Autonomous Databaseでサポートされているデータベース・キャラクタ・セットと各国語キャラクタ・セットの組合せを選択することはできますが、Autonomous Container Databaseでは引き続き、データベース・キャラクタ・セットとしてAL32UTF8、各国語キャラクタ・セットとしてAL16UTF16が使用されます。 Oracleでは、データベースごとにAutonomous Container Database内の異なるデータベースおよび各国語キャラクタセットをサポートしています。 ListAutonomousDatabaseCharacterSets APIを使用して、Autonomous Databaseでサポートされている文字セットのリストを表示できます。

[OKE] Kubernetes version 1.23.4 のサポート

  • Container Engine for Kubernetesでは、バージョン1.22.5および1.21.5に加えて、Kubernetesバージョン1.23.4もサポートされるようになりました。 Oracleは Kubernetes環境をバージョン1.23.4にアップグレードすることをお薦めします。 Kubernetes 1.23.4の詳細は、 Kubernetes Changelog.を参照してください。

    • Kubernetesバージョン1.23.4のサポートが利用可能になると、Container Engine for Kubernetesでは2022年7月19日にKubernetesバージョン1.20.11のサポートが停止します。その結果、次のことはできなくなります。

      • Kubernetesバージョン1.20.11を実行する新しいクラスタを作成します。

      • Kubernetesバージョン1.20.11を実行している既存のクラスタに新しいノード・プールを追加します。

    • 現在、Kubernetesバージョン1.20.11を実行している既存のクラスタがある場合、それらのクラスタをKubernetesバージョン1.23.4、1.22.5または1.21.5に即時にアップグレードすることを強くお薦めします。サポートされていないマイナー・バージョンを介してコントロール・プレーン・ノードをアップグレードできます。 Kubernetesでは、コントロール・プレーン・ノードを一度に1つのマイナー・バージョンにアップグレードする必要があります。したがって、コントロール・プレーン・ノードがKubernetesバージョン1.19.15 (サポートされていないマイナー・バージョン)を実行している場合は、1.21.5にアップグレードする前にKubernetesバージョン1.20.11 (サポートされていないマイナー・バージョン)にアップグレードする必要があります。

  • クラスタを新しいKubernetesマイナー・バージョンにアップグレードするには:

    1. Upgrading the Kubernetes Version on Control Plane Nodes in a Clusterの手順に従って、コントロール・プレーンで実行されているKubernetesバージョンをアップグレードします。

    2. コントロール・プレーンをアップグレードしたら、 Upgrading the Kubernetes Version on Worker Nodes in a Clusterの手順に従って、ノード・プールのワーカー・ノードで実行されているKubernetesバージョンをアップグレードします。

  • 詳細: Upgrading Clusters to Newer Kubernetes Versions.

[Database] Exadata Cloud@Customer: DB Home マイナーバージョン選択のサポート (N-3)

  • 選択したメジャー・バージョンおよびRUバージョンを使用してDBホームをプロビジョニングできるようになりました。

  • プロビジョニング時に、イメージ・タイプとしてOracle提供のデータベース・ソフトウェア・イメージを使用する場合は、使用可能なすべてのバージョンを表示スイッチを使用して、使用可能なすべてのPSUおよびRUから選択できます。各メジャー・バージョンの最新リリースは、latestラベルで示されます。

  • Oracle Cloud Infrastructureで使用可能なOracle Databaseメジャー・バージョン・リリースでは、現在のバージョンに最新の3つのバージョン(NからN – 3)を加えたイメージが提供されます。たとえば、インスタンスがOracle Database 19cを使用し、提供されている最新バージョンの19cが19.8.0.0.0の場合、プロビジョニングに使用できるイメージはバージョン19.8.0.0.0、19.7.0.0、19.6.0.0および19.5.0.0用です。

  • 詳細

[OCVS] Oracle Cloud Infrastructure VMware Solutionで容量予約のサポート

  • Oracle Cloud VMware SolutionのSDDCのホストをプロビジョニングする際に容量予約が利用可能になりました。容量予約をしておくことによって、ノード追加が必要になった時に必要なキャパシティが利用できるようにあらかじめ予約しておいたインスタンスを利用することができます。

  • 詳細: Using Reserved Capacity

[OS Management] OS管理サービスでOracle Linux 8インスタンスのモジュール・ストリームの管理

 

以上が本日の新機能ハイライトです。

6月からの新年度も引き続き新機能情報をお伝えしていきたいと思います!

 

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