こんにちは。日本オラクルのクラウド・ソリューション・エンジニアの小西です。
じめじめしていたり雨が降ったりですっきりしない天気が続いておりますが、みなさまいかがお過ごしでしょうか。
さて、「Oracle Cloud Infrastructure 新機能ハイライト」では、隔週でOracle Cloud Infrastructure(OCI)の主な新機能をご紹介していきます。
それでは、前回以降のリリースノートに掲載されているOCIの新機能を見ていきましょう!
[MySQL Database] MySQL HeatWave: OCI IAM セキュリティ・トークンのサポート
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OCI CLIおよびWebブラウザを介して生成されたOCI IAMセキュリティ・トークンを使用して、OCI MySQL HeatWaveサービスのMySQLデータベースに対して認証できるようになりました。
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MySQL authentication_ociプラグインを使用すると、MySQLインスタンスは、OCIコンソールへのサインインに使用するものと同じ資格証明を使用して生成するIAMセキュリティ・トークンを介して接続ユーザーを検証できます。また、OCI IAMフェデレーテッド・ユーザーを利用してLDAPやActive Directoryなどの外部アイデンティティ・プロバイダと統合するために、MySQL authentication_ociプラグインを使用することもできます。
[File Storage] ファイル・ストレージでポリシーベースのスナップショットのサポート
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ファイル・ストレージのスナップショット・ポリシーおよびスケジュールは、自動スナップショット作成の頻度を制御し、ポリシーで作成されるスナップショットの保持期間を設定できます。
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スケジュールを作成するときに、スナップショットが作成されるタイミング、スケジュールされたスナップショットの頻度、およびスナップショットの保持期間を指定できます。スナップショットが期限切れになると、ファイル・ストレージ・サービスはスナップショットを削除します。
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1つのファイル・システムに対して1つのスナップショットポリシーをアタッチ可能
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毎時以外は1つのポリシーに対して複数スケジュールを設定することが可能
スケジュール・タイプ 最大保存 デフォルト保存期間 毎時 168時間 24時間 日次 120日間 7日間 週次 52週間 4週間 月次 144か月 12か月 年次 50年 5年間
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[OKE] OCIネイティブ・イングレス・コントローラのサポート
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Container Engine for Kubernetesでは、イングレス・リソース管理用のOCIネイティブ・イングレス・コントローラがサポートされるようになりました。OCIネイティブ・イングレス・コントローラは、OCIフレキシブルなロード・バランサを作成して、Kubernetesイングレス・リソースで定義されたルールおよび構成オプションを実装し、クラスタ内のワーカー・ノードで実行されているサービス・ポッドに受信トラフィックをロード・バランシングしてルーティングします。
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OCIネイティブ・イングレス・コントローラは、ルーターとして機能するOCI Load Balancerサービスと、TLS/SSL通信の確立に使用される証明書を管理するためのOCI証明書と統合されます。
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詳細: Setting Up the OCI Native Ingress Controller on a Kubernetes Cluster.
[NoSQL Database Cloud] 新機能
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Oracle NoSQL Database Cloudには次の新機能が追加されました。
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NoSQL表定義を更新するためのTerraformスクリプトの変更: Terraformスクリプトの使用中、表スキーマは、alter TABLE文ではなくCREATE TABLE DDL文の新しいバージョンに基づいて更新できます。つまり、表の定義を更新するには、新しいCREATE TABLEをddl_statementとして使用し、内部的にコンパイラがDDLを解析して既存の表定義と比較し、同等のalter TABLE文を生成し、それを表に適用します。
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IntelliJプラグインに機能追加がありました。
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Oracle NoSQL Database Visual Studio (VS) Code拡張機能に新機能が追加されました。
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[Console, Dashboards] コンソール・ダッシュボードのテンプレート
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コンソール・ダッシュボード・サービスで、特定のユースケース用に一連のウィジェットが事前構成されたテンプレートがサポートされるようになりました。新しいダッシュボードを作成する場合、オブジェクト・ストレージ、VCNフローログ、監査ログ、コスト分析、に焦点を当てたテンプレートのライブラリから選択できます。

[IAM] アイデンティティ・ドメインの通知テンプレートの保存時の動作
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IAMアイデンティティ・ドメインの通知テンプレートを保存する場合には、送信者フィールドを変更する必要があります。
[MySQL Database] MySQL HeatWave Lakehouse
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MySQL HeatWaveで、HeatWave Lakehouseが利用可能になりました。これにより、組織は、CSVやParquetなど、様々なファイル形式でオブジェクト・ストレージに存在する数百テラバイトのデータを処理および問合せできます。MySQL HeatWave Lakehouseにより、MySQL HeatWaveでは、複数のクラウド・サービスにまたがってETLを行う必要なく、トランザクション処理、データウェアハウスとデータレイク全体にわたる分析、および機械学習のための1つのサービスを提供します。
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詳細: Overview of HeatWave.
[Big Data] Big Data Service 3.0.22 の追加機能
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BDS 3.0.22 では以下の機能が追加されました。
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Publish custom metrics from Big Data Service to OCI Monitoring service
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Manage remoteJMX metrics in ODH components
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BI tools connectivity with ODH – Connect OAC with Big Data Service clusters
[Database] Oracle Exadata Database Service on Cloud@Customer: 手動ソフトウェア・アップデート
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OCIコンソールおよびAPIから個別パッチをダウンロードできるようになりました。コンソールおよびAPIを介してパッチを適用するオプションはありません。これらのパッチを適用するには、顧客はVMにログインし、パッチ適用ユーティリティを実行する必要があります。
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個別パッチをダウンロードしても、データベース・ソフトウェア・イメージ(DSI)の作成は置き換えられません。お客様は、データベース・ソフトウェア・イメージ(DSI)を引き続き使用して、カスタマイズしたイメージを構築およびデプロイする必要があります。
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関連トピック
[Data Science] Accelerated Data Science 2.8.6 のリリース
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ADS 2.8.6がリリースされました。
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詳細:
[OCVS] ホスト間での請求コミットメントの転送
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ESXiホスト間で、請求コミットメント、HCXコミットメントおよび請求終了日を転送できるようになりました。請求コミットメントは、削除されたホストまたは既存のホストから転送できます。以下のようなケースがあります。
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削除されたESXiホストに残された期限切れでないコミットを使用して、新しいホストを作成
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請求コミットメントをアクティブなESXiホスト間で交換
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ESXiホストをアップグレードし、請求コミットメントを古いホストからアップグレードされたホストに転送
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ソフトウェアのアップグレード中または障害が発生したホストを交換するために、HCX Enterpriseライセンス・コミットメントをホスト間で転送
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以上が本日の新機能ハイライトです。
今後も引き続き新機能をお伝えしていきたいと思います。
関連情報
