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Oracle Cloud Infrastructure(OCI):2020年お客様事例の傾向は?

Oracle Cloud Infrastructure(OCI)にとって、2020年は東京リージョン開設から2年目(2019年4月〜)、大阪リージョン開設1年目(2020年2月〜)という年でした。

圧倒的なコストパフォーマンスと強固なセキュリティ機能を備えたクラウド基盤と、自律型データベース・サービスであるAutonomous Databaseをはじめとした、先進的なプラットフォーム・サービスを提供するOCIは、2020年も多くのお客様に活用をはじめていただきました。

今回は、2020年にプレス発表させていただいたお客様事例(24社)とその傾向をご紹介いたします。ここでは、日本企業の事例をご紹介しますが、2020年はZoom社をはじめとしたグローバル企業の活用もさらに進みました。


1. 基幹システム移行

最も多かったキーワードは「基幹システム移行」でした。OCIは、"基幹システムのクラウド移行に必要な要件を満たすパブリック・クラウド基盤"として展開をはじめたサービスですので、順当といったところでしょうか。例えば、ファイテン様は、基幹システムのデータベースをOracle Database Cloudに移行し、最大40倍の性能向上を実現されました。スクロール様は、コロナ禍による巣ごもり需要で急増する1日約15万のトランザクションを処理する基幹システムをOCIへ移行されました。

また、Zoom社のようにサービス提供基盤としてOCIを採用いただく事例も数多くありました。大企業向け人事クラウドサービスを提供されているラクラス様は、Exadata Cloud Service等を活用いただき、OCIで大規模サービスを提供いただいています。また、多くの日本企業が利用しているERPパッケージ・ソフトウェア大手であるワークスアプリケーションズ様のサービス基盤にも採用いただきました。

2. データ活用とAutonomous Database

次のキーワードは「データ活用とAutonomous Database」です。オンプレミスにおいても、オラクルはデータベースを中心として、お客様のデータ活用を支えてきました。クラウド時代における革新はAutonomous Databaseです。

自律型データベース・サービスであるAutonomous Databaseは、業界唯一の完全なマネージド・データベース・サービスです。バックアップやパッチ適用の自動化にとどまらず、負荷に応じた完全無停止のスケーリング(オートスケーリング機能)や自動チューニングなど高度なデータベース管理も自動化されています。

こうした特徴を持つAutonomous Databaseは、大規模なデータウェアハウスとして(北海道地域共通ポイントカード「EZOCA」のデータ分析基盤として利用いただいているリージョナルマーケティング様)はもちろん、IT部門に頼らず導入可能なことから、従来Excelで管理していたような部門データ管理にも活用が広がっています。ベネフィット・ワン様では、表計算ソフトで行っていた会員のサービス利用状況の集計・分析業務にAutonomous Databaseを採用し、従来2時間を費やしていた集計業務をわずか15分に短縮することができています。また、そうした導入の容易さにより、自治体や教育機関にも利用が広がっています。例えば、北海道富良野市様はIoT除排雪効率化実証実験に、一橋大学様は基本統計量に基づいた度数別数値パターン検索に活用いただいています。

データ活用でOCIが採用されている理由は、Autonomous Databaseだけではありません。OCIでは、分析サービスとしてOracle Analytics Cloudを提供しており、多くのお客様がAutonomous Databaseと組み合わせて利用されています。

一般的なクラウド・サービスでは、分析用データベース、トランザクション用データベース、ドキュメント指向データベースなどがバラバラなサービスとして提供されているかと思います。Autonomous Databaseのユニークな点は、通常のトランザクション処理とデータ分析処理の混在環境にも活用できる点です。アズワン様はリアルタイム在庫データ提供基盤に、Propre Japan様は不動産テックのビックデータ基盤に活用いただいています。ETL処理などを行わず、最新の業務データをリアルタイム分析することが可能です。

3. HPC(High Performance Computing)/大規模計算処理

特に自動車関連企業や製薬企業、研究機関等で需要が高いHPCも多かったキーワードです。OCIはRDMAクラスター・ネットワークを備えた業界初のIntel Xeonベースのベアメタル・コンピューティング・インフラストラクチャを提供し、2マイクロ秒未満のレイテンシと100 Gbpsの帯域幅を提供し、大規模HPCのクラウド移行が可能です(詳細はこちら)。日産自動車様は、より迅速な新車の市場投入に向け、流体力学、構造力学シミュレーション、および3D可視化環境をOCIへ移行されています。また、大阪大学様のスーパーコンピュータ OCTOPUSに、OCIのベアメタル環境を活用する機能(クラウドバースティング)を拡充開発していただきました。

また、パブリック・クラウドで初めてOCIが「富岳」を運用する理化学研究所計算科学研究センターとSINET経由で接続を開始しています。「富岳」の利用者がOCIのコンピュートおよびストレージ・リソースを低コスト、安全かつ高速に利用可能になっています。

4. ハイブリッド&マルチクラウド

ハイブリッド&マルチクラウドは、クラウド企業が注力してサービス提供している領域かと思います。OCIのユニークな点を2つご紹介します。

1つ目は、Oracle Dedicated Region Cloud@Customerです。オンプレミス環境にパブリック・クラウドのサービスを一部切り出して利用できます、というサービスはいくつかありますが、Oracle Dedicated Region Cloud@Customerは、IaaS/PaaS/SaaSの50以上ものクラウド・サービスを、パブリック・クラウド同様のサービス仕様や料金体系で、お客様のデータセンター内で提供するフルマネージドのサービスです。野村総合研究所様は、金融、小売、流通など様々な業種向けに展開するミッション・クリティカルかつ大規模なビジネス・プラットフォームの運用クラウド環境としてOracle Dedicated Region Cloud@Customerを採用いただきました。

2つ目は、マイクロソフト社Azureとの相互接続サービスです。2020年には、東京でも相互接続の提供を開始し、多くのお客様が、OCIとAzureを組み合わせて利用されています。システムエグゼ様は、基幹システムをOCIへ移行し、フロントエンドでMicrosoft AzureのAzure Active DirectoryおよびWindows Virtual Desktopを活用するマルチ・クラウド構成を構築されています。動画編集クラウドを提供するオープンエイト様は、レンダリング・サーバーにOCI、配信サーバにAzureを利用されています。

5. 新型コロナウィルス対応

最後は新型コロナウィルス対応関連です。これまでお話した「基幹システム移行」や「HPC/大規模計算処理」なども新型コロナウィルス対応に関連しているケースも多くありました。ここでは、この緊急事態に対して、直接的に対応するために、OCIを活用いただいている事例をご紹介します。

1つ目は、2,290名の学生のオンライン授業を支えるオンデマンド教材コンテンツ配信基盤をOCIで構築いただいた小樽商科大学様です。採用決定から約2週間という短期間で新たな基盤を構築されました。2つ目は、クラウド型ファイル共有サービス、Oracle Content and Experienceを導入された防衛医科大学校様です。新型コロナウイルス感染拡大に備え、約1,000名の教官・学生が円滑かつ安全なオンライン授業を実現するために利用されています。

今回は、2020年にプレス発表させていただいたお客様事例とその傾向をご紹介させていただきました。今後のクラウド活用検討の参考にしていただければ幸いです。


2020年に発表させていただいたお客様事例はこちらです。


Oracle Cloud Infrastructure:参考情報

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