※ 本記事は、Alexey Filanovskiyによる”Oracle Autonomous AI Database Table Hyperlink: Easily Access Your Data Anywhere“を翻訳したものです。
2025年11月19日
Oracle Autonomous Database(現在の Oracle Autonomous AI Database)を最初に発表した際、私たちはセキュアにデータを共有する強力な方法を提供しました – 当初は Pre-Authenticated Request URL(「PAR URL」)と呼んでいました。これまでのブログ投稿では、まず「Pre-Authenticated URLsによるOracle Autonomous Databaseデータへのセキュアで簡単なアクセス」、次に「New Features of Pre-Authenticated Requests in Oracle Autonomous Database」で高度な機能を掘り下げるまで、その活用方法を紹介してきました。本シリーズの第3弾となる本投稿では、この機能を「Table Hyperlink」へ改称することを発表できるのを大変嬉しく思います。機能名を、その本質 – 表をワークフローに直接かつ容易にリンクし、アクセスを簡素化し使いやすさを高める – に正確に合わせるものです。
強力なユース・ケースの一例: Table HyperlinkをGoogleスプレッドシートに接続
Table Hyperlinkの実用的な使い方は数多くありますが、特に大きな効果を発揮するシナリオとして、Googleスプレッドシートとの連携を取り上げます。面倒な設定なしに、Oracle Autonomous AI DatabaseのデータをGoogleスプレッドシートへ取り込み、クイックな分析・検証・可視化に活用できるところを想像してみてください。
Googleスプレッドシートにデータをインポートするクイック・ガイド:
1. Googleアカウントにログインし、新しいスプレッドシートを開きます。
2. A1など、データの開始位置としたいセルをクリックします。
3. 次のシンプルな数式を入力します (<ADB-S Table Hyperlink> を実際のURLに置き換えてください!) :
=IMPORTDATA(“<ADB-S Table Hyperlink>?limit=10000&format=csv”)
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4. Googleスプレッドシートからアクセス確認のプロンプトが表示されたら承認します。

数秒以内に、Autonomous AI Databaseのデータがスプレッドシートに取り込まれ、すぐに分析できる状態になります。

重要なURLパラメータの説明:
- limit: 最大10,000件、または最大10MBまでのレコードを取得します。
- format=csv: データをCSV形式で取得します。スプレッドシート・アプリに最適です。
データが読み込まれたら、Googleスプレッドシートの条件付き書式、データ検証、クイック集計などの機能を活用できます。
最近のエキサイティングな拡張点:
Oracleでは常にユーザーの声に耳を傾け、ユーザー体験の継続的な改善に取り組んでいます。皆さまからの貴重なご意見は、Table Hyperlinkの最近の拡張に直接反映されています:
- Table Hyperlink上の外部表: Table Hyperlinkの上に直接外部表を簡単に作成でき、外部データを手軽にクエリ可能にします。
例:
BEGIN
DBMS_CLOUD.CREATE_EXTERNAL_TABLE(
table_name => 'sales_ext',
file_uri_list => '<Table Hyperlink URL>?format=csv'
);
END;
これにより統合が簡素化され、外部データアクセスにおける従来の障壁が取り除かれます。
近日公開: さらにエキサイティングな新機能!
Table Hyperlinkをさらに強化する以下の機能を予定しています:
- ページネーションされたURLにおけるデータ整合性: System Change Number(SCN)で一貫したスナップショットを取得することで、複数ページ要求間のデータ不整合リスクを排除し、安定的で予測可能な分析用データを提供します。
- 既定のバインド変数: 毎回値を明示的に渡す必要がなくなり、ユーザー体験が向上します。
- グループ・テーブル・ハイパーリンク(複数テーブル): 単一のハイパーリンクで複数のデータベース・オブジェクトを容易に管理でき、コラボレーションとデータ共有が簡素化されます。
OracleはTable Hyperlinkの強化に継続的に投資しています。貴重なお客様のフィードバックに基づき、実運用のニーズとユース・ケースに根ざした、直感的でセキュアかつ多用途な機能へと進化させ、シームレスなデータ統合とコラボレーションを支援していきます。特にOracle以外のクライアントとのセキュアなデータ共有を、より簡素かつ強固にする継続的な改善と新機能にご期待ください。
