※ 本記事は、Kevin DeihlとBryce Craccoによる”Announcing Oracle Database 19c support with Exadata Database Service on Exascale Infrastructure“を翻訳したものです。
2025年9月11日
2024年7月に、Exadata Exascaleのテクノロジを活用してOracle Database 23aiをサポートする Exadata Database Service on Exascale Infrastructure を提供開始し、パブリック・クラウドにおいてより細かな拡張性とExadataの高性能を実現しました。
Exadata独自のアーキテクチャの主な特徴は、次のようなものがあります。
- ハードウェア対応RDMAアルゴリズムによる超高速なノード間クラスタ調整と、低レイテンシで高スループットなストレージのデータ・アクセスの提供
- DRAM、FlashのIOPS、ディスクの容量と経済性を実現する自動データ階層化
- データを最大10倍圧縮するHybrid Columnar Compression (HCC)

Exadata Database Service on Exascale Infrastructureは、従量課金制の経済性と低コストといったクラウドの利点をすべて備えつつ、Exadataの特徴を提供します。共有環境データベースに最適化されたExascaleのコンピュートとインテリジェント・ストレージのプールを使用し、小規模な単一VMクラスタから開始できます。必要な時に確実に容量を確保するため、わずかなコストでコアを予約し、既存のワークロードに影響を与えることなくオンラインでスケールアップできます。
そして、Oracle Database 19c がExadata Database Service on Exascale Infrastructure でサポートされるようになりましたことをお知らせいたします。多くのミッションクリティカルなワークロードは、長期サポート対象リリースであるOracle Database19c 上で稼働し続けています。Oracle Database19c 向けのExadata Database Service on Exascale Infrastructure のメリットを享受し、準備が整い次第、Oracle Database 23ai へのアップグレードを実現できます。
アーキテクチャ概要
Exadata Database Service on Exascale Infrastructureは、Exascale VolumeおよびAutomatic Storage Management(ASM)を利用してOracle Database 19cをサポートします。Exascale Storage Vaultでは、Exascale Volumeがブロック・デバイスとしてエクスポートされ、データベース・ファイルが+LOG、+DATAおよび+RECO ASMディスク・グループに格納されます。Exascaleは、冗長性のためにストレージのストライプ化およびミラー化を管理します。+LOGディスク・グループが導入されたため、ExascaleはREDOログのIOを識別し、より高いパフォーマンスを得るためにFlashの使用に優先順位を付けることができます。

一方、Exascale上のOracle Database 23aiは、データベース・ファイルをExascale Storage Vaultに直接格納および管理します。ネイティブ統合により、Exadata Smart Scan、AI Vector Searchの高速化、Exadata Columnar Cache、ストレージ索引など、すべてのExascaleインテリジェント機能を活用するために、Oracle Database 23aiにアップグレードすることをお薦めします。

まとめ
Exadata Database Service on Exascale Infrastructureは、Oracle Database 19c向けに、よりきめ細かい拡張性と低い導入コストで、極めて優れたパフォーマンス・可用性・セキュリティおよび統合機能を提供します。Oracle Database 19cとOracle Database 23aiの両方のサポートすることにより、お客様のデータベース・ライフサイクルの現状に応じた対応を可能にし、すべてのデータベースに対して次世代Exascaleテクノロジーのメリットとクラウドの自動化・経済性を提供します。
