OCIプロジェクトをけん引する若きリーダー
~知識と経験の両輪で意欲的に成長を続ける若手エンジニア~
こんにちは、OPN事務局です。今回は、2020年に入社し、現在はプロジェクトリーダーとして柔軟にOracle Cloud Infrastructure(以下 OCI)案件に取り組んでおられる、株式会社日立システムズ(以下 日立システムズ)の若手エンジニア、朝倉 百優様にスポットライトを当ててご紹介します。

株式会社日立システムズ
コンタクトセンタ&BPOサービス事業部
テクニカルサービス第二本部
第二サービス部
朝倉 百優様
▼入社されてからこれまでの仕事内容やご担当されたプロジェクトについてお聞かせください。
入社後自部署サービスの拡販活動に1年間参画し、その後OCI設計構築業務に携わっています。
これまで担当してきたプロジェクトは:
・製造業A社:OCI設計構築作業(プロジェクトリーダーとして初めて任命を受け、チーム内の全体とりまとめとして従事):中規模
・建設業B社:OCI設計構築支援(プロジェクトメンバーとして専用線サービス(OCI FastConnect)の導入を担当):大規模
・製造業C社:OCI設計構築(プロジェクトリーダーとしてExadata Cloud Serviceの災対構成含む大規模システムの構築を担当):大規模(3つのうち最大)
▼主なプロジェクトについて、案件のキーポイントをお聞かせください。
特に製造業A社については短納期での環境提供が必要だったため、お客さまに対して事前ヒアリングとOCIの仕様説明を丁寧に行い、設計方針を早期に固めるように心がけました。
また、運用面でも課題をお持ちであることから、日立システムズの強みである運用監視サービスをセットで提案しました。
▼上司の方に、朝倉様をプロジェクトリーダーに初めて任命した際のお話を伺いました:
プロジェクトリーダーに任命したのは、経験を積んでいく中でお客さまとのコミュニケーション等、プロジェクトを取りまとめる力がついていると感じたためです。ちょうど中規模のプロジェクトを受注した際、経験をより積んでもらいたいと思い、入社3年くらいの早めのタイミングでしたが彼女に任せました。
若手ながら、遅延が許されない短納期のクラウドシフト案件をプロジェクトリーダーとして担当し無事完遂してくれました。
若手エンジニアにはどんどん案件を通じて経験を積ませたいと考えています。
▼プロジェクトに取り組むにあたり、個人としてどのようなスキル等の準備をしていますか。
過去に経験のないサービスを取り扱う場合は、Oracle社のOCI公式ドキュメントを読み込んだり、OCIチュートリアルに記載があるサービスの場合は、当社検証環境を用いて構築してみるなどしています。
また、Oracle社様実施のセミナーに参加し、OCIに関するアップデート情報を学ぶように心がけています。
セミナー参加後には、入手した情報をドキュメント化してチーム内で情報共有しています。
各自案件で携わった知見や学びをチーム内に展開して共有するほか、技術系情報発信サイトを参照するなど、社外Webからの情報を得るようにしています。
▼プロジェクトリーダーとして携わるようになってから、特にどのような点を心がけるようになりましたか。
プロジェクトの全体スケジュールや、構築前後のフロー(例えばチーム内でサーバーを構築したあと、引き渡してどこのチームでなにを作業するのかなど)に関して、自分に与えられた範囲だけでなく、担当範囲より少し広い部分まで意識するようになりました。
自分自身だけでなくチーム内のメンバーの業務状況に関しても作業分担の調整に必要になってくるため把握できるよう心がけています。
また、本番稼働後に必要になった構成変更においてもお客さま業務へ影響が出ないよう事前のリスク洗い出しを重点的に行っています。
▼プロジェクトに関わる中で、特に工夫された点・苦労された点をお聞かせください。
担当者として工夫した点・苦労した点は、過去に設計構築経験のないOCIサービスを取り扱うことになった場合や、お客さまからOCIサービス以外の知識(例えばネットワーク等)が必要な質問をされた場合に、自分自身の知識が足りず苦労しています。OCIサービスの場合は公式ドキュメントや、当社で持っているOCI検証環境で構築してみるなどしています。
OCI以外の基礎的な部分は社内の詳しいメンバーに聞くなどしておりますが、自分自身の知識・技術力向上の必要性を感じています。
リーダーとして工夫した点・苦労した点は、個々人で仕事の進め方が異なるので、ベストな仕事の依頼方法・進捗の確認のタイミングも個々人で異なると感じています。そのプロジェクトで初めて関わる方もいて、関係づくりからスタートし、その人にとってのベストな関わり方をつかむ必要があり苦労しました。コロナ禍の中入社し、リモートワークが主になっているタイミングでした。慣れている文字ベースでのコミュニケーションも可能ですが、なるべく通話して声でコミュニケーションすることを積み重ねるように心がけています。
プロジェクトによってメンバーが異なり、年が近くほぼ自分と同じ知識量であったり、年上で別の領域で経験や知識を積んでいるメンバーであったり、Cloud以外の知識経験が豊富なメンバーであったりという顔ぶれの中で一緒に進めていくのはチャレンジでもあります。
また、今後の計画として資料・書籍を持ち寄って集まる勉強会の開催を検討しています。
▼ご自身がお持ちのOracle認定資格を教えてください。
・ORACLE MASTER Silver Oracle Database 12c
・Oracle Cloud Infrastructure 2023 Certified Architect Professional
・Oracle Cloud Infrastructure 2020 Certified Architect Associate
・Oracle Cloud Database Migration and Integration 2021 Certified Specialist
・Oracle Cloud Database Services 2021 Certified Specialist
Oracle Cloud Infrastructure 2023 Certified Architect Professionalについては、Oracle社から提供されているiLearningで勉強しました。コースを一とおり学習し、実技はコンソールの動画をすべて見てから、社内の検証環境で手順を頭に入れる、という方法で取り組みました。
社内でも試験対策として情報共有をしており、先に実際に合格したメンバーからアドバイスを受けるなどしました。
全社的にもOCI資格者を増やしていきたいと考えており、資格取得のノウハウ・経験情報を共有する地盤ができています。
また、案件を手掛ける中で、資格試験の問題に似た状況になることがあります。ですが、資格を取っただけで案件を完璧にこなせるわけではないので、実務で構築経験を重ねること、自分で手を動かしてやってみること、という知識と経験の両輪で進めるのが大事だと考えています。
▼日立システムズ様のOCIへの取り組みをお聞かせください。
当社ではOracle Cloud Infrastructure(OCI)の要件定義~設計・構築~移行~運用のそれぞれのフェーズのご支援をお客さまに提供しています。
OCI 設計構築支フェーズでは、インフラ基盤から、ネットワーク、監視の設計、構築をご提供するとともに、Oracle Databaseの設計・構築、移行についてもご支援いたします。
運用ではOCI、基盤、Oracle Databaseの稼働監視や障害検知を行うとともに、有事の際の初動をお客さまに成り代わって実施することで、お客さまの負荷を軽減いたします。
2022年には、従来より素早くお客さまに環境をご提供するサービスとして、クラウドDB スターターパック for Oracle Cloudを、2023年には、OCIに関する課題について、当社のナレッジを活用して、お客さまを支援する問合せ支援サービス for Oracle Cloudをサービスリリースしています。
OCIはOracle Databaseのクラウド移行に適した環境であるとともに、コスト・パフォーマンスの観点でもお客さまにメリットがあるということをご提案しています。
さらなる提案機会の創出に向けて、AIといったOCIの新技術の活用にむけた社内への周知や、OCI技術者の育成を進めるとともに、これからもOCIの進化とお客さまのニーズに合わせて、Hitachi Systems Managed Servicesとして体系化したマネージドサービスへのOCIサービス拡充を図っていきます。
▼今後のキャリアプランをお教えください。
今後はOCIサービスの技術だけでなく、他の知識、例えばオンプレミスでのネットワーク等の知識等も身に着け、オンプレミス環境からOCIに移行するお客さま境の設計時などにOCI設計の適切なご提案ができるようになりたいと考えています。
プロジェクトリーダーとしては、自分が得たOCIの知識をチーム内で共有して、今後自分と同じことができる人を増やしていきたいと思っています。
自分が手を動かす機会も持ちながら、技術を突き詰めていくことをめざしています。
▼同じ若手のクラウドエンジニアの皆さまへメッセージをお願いいたします。
クラウドはサービスのアップデートが多く、プロジェクトに関わりつつ最新の情報を得ていく必要があると思っていますが、特に若手でITに触れたばかりの場合は担当範囲や周辺の知識が足りず、さらに勉強しながらプロジェクトにあたることになると思います。
大変なことも多いかと思いますが、楽しみながら知識・技術を身に着けていけるとよいですね。一緒に頑張りましょう。
【OPN編集後記】
今回の株式会社日立システムズの朝倉様から、若きプロジェクトリーダーとしてこれまで手掛けてこられたOCI案件や、日々心がけていること、今後やっていきたいことについていろいろお伺いしました。
入社3年でプロジェクトリーダーを任される中で苦労もありつつ、メンバーとのコミュニケーションでも柔軟に対応されているというお話や、より多くの知識や経験を積んでおられるお話は、同年代のエンジニアの皆様の励みにもなるのではと思います。
朝倉様の今後のますますのご活躍をお祈りしております!
引き続き好評実施中!
・Oracle Cloud ラーニング・サブスクリプションを無償でお使いになれます。ぜひご活用ください。
https://education.oracle.com/ja/oracle-cloud-learning-subscriptions
・ORACLE MASTER 取得応援キャンペーン 2024
再受験無料キャンペーンと併せて試験準備にお役立てください。
キャンペーン詳細:https://blogs.oracle.com/oraclemaster/post/om-campaign2024