エンタープライズ向け倉庫管理システムでOCIをフル活用
~Logistics Station iWMS® G5~

 

こんにちは、OPN事務局です。OPNパートナー様によるOCIを活用したソリューションに注目してご紹介する新企画、「OPNソリューションスポットライト」の第一回をお届けします。


今回は、株式会社フレームワークス(以下、フレームワークス)様が提供する OCI(Oracle Cloud Infrastructure) を活用したソリューション、Logistics Station iWMS® G5 にスポットライトを当てご紹介します。
倉庫のスペシャリスト集団を多数擁するフレームワークス様に、Logistics Station iWMS® G5 の強みや、お客様の声、OCIを選んだ理由、そして今後の取り組みについてお話を伺いました。

 

OPNSlo01

 

株式会社フレームワークス

執行役員 BX事業部 P3グループ グループマネージャー 小野 祐生様(写真:右)
マーケティンググループ セールス&マーケティングセクション セクションマネージャー 吉井 太一 様(写真:左)

ソリューション名:
Logistics Station iWMS® G5

https://www.frame-wx.com/

 

▼会社紹介をお願いいたします。
株式会社フレームワークスは、1991年の設立以来、物流の倉庫領域に特化したIT構築とコンサルティングを専業で行う企業です。
拠点は東京・大阪と、創業地の静岡の3拠点です。2012年からは、大和ハウスグループ入りをしており、物流センター等(ハード面)とITソリューション(ソフト面)の両面での顧客課題解決が可能になっております。
主力事業は、自社開発のWMS(倉庫管理システム)パッケージの導入です。シリーズ累計で900サイト以上に導入実績があります。

▼フレームワークス様の会社としての強みについてお聞かせください。
多くのお客様に導入いただいた実績が大きな強みだと思います。パッケージを導入するといっても、WMSの領域では、現場・現物が重要視されます。パッケージの標準機能を押し付けて現場が回らなくなることは一番避けなければならないことですが、全ての現場要望をカスタマイズ対応してしまうと、コスト・スケジュール・保守性などに問題が生じることもあります。
このあたりを、過去の事例やノウハウを生かしながら、エンジニアがご提案を重ねて導入までしっかり伴走できる体制がとれることです。

弊社の社員70名中、50名がエンジニアです。
そのうち約20名が、10年以上の経験を持ち、プロジェクトマネージャーとして活躍しています。
現場課題・業務理解に加え、お客様からは業界や他社の動向にも精通していることを期待されております。その期待値にお答えできるよう、私たちとしても、可能な限りの情報をお伝えすることを心がけております。

 

▼ソリューション「Logistics Station iWMS® G5」についてお聞かせください。
●Logistics Station iWMS® G5 の製品概要をお聞かせください。

大規模レンジかつ全業種をターゲットとしたエンタープライズWMS(Warehouse Management System)です。標準機能を200以上有しておりますが、半オーダーメイド型で、お客様の業務ニーズに応じて、柔軟なアドオン・カスタマイズが可能なWMSパッケージです。データベースには、1997年発売の前身のパッケージよりOracle Databaseを採用しており、業務用アプリケーションに求められる堅牢性・安定性を担保しております。なお、システムの提供形態はオンプレミスで、これまではサーバインフラ環境に関しては100%お客さまの手配で稼働している製品となります。

●Logistics Station iWMS® G5 の市場や現代のニーズについてお聞かせください。
近年は、労働人口の減少や2024年問題への対策の一環で、倉庫業務の自動化・省人化の流れが加速化しており、マテリアルハンドリングとの連携実績に関するお問合せを数多くいただきます。
また、各業界の先行企業ではWMS+機械設備の導入は当たり前となりつつある中、その次の段階、蓄積された膨大なデータ×AI活用による庫内高度化支援をする物流エージェント、持続可能な物流構築といったキーワードを耳にする機会が増えました。
当社では、現在特許出願中の新製品自社開発と並行して、大学やスタートアップ企業との積極的な情報交換/協業もしており、市場ニーズの変化にはアンテナを張り続けています。

●ソリューションをご利用のお客様の声をお聞かせください。
各種課題解決が出来たとのお声をいただいております
・納品リードタイムの短縮と滞留在庫削減
・店舗+EC発展に耐えうる物流システム構築
・業務平準化と欠品低減
・スピード感のある拠点展開対応


▼OCIを選ばれた理由についてお聞かせください。
●Logistics Station iWMS® G5 でOCIが採用される理由についてお聞かせください。

IT要員不足や、BCP対策等により、お客様からインフラを含めた提案を求められることが増えてきたことが背景にありますが、パッケージの誕生以来Oracle Databaseを採用としており、更にメインのビジネスロジックをPL/SQLで実装しているため、OCIとの相性が非常に良いという事が大きいです。
また、貴社の各ご担当者様に色々なご相談させて頂く中で、技術的な相談を含めて、非常に手厚いご支援をいただいた事が最終的な決め手となりました。

今後はOCIが備えるAPEXなどの機能を活用し、ユーザーフレンドリーで拡張性の高いアプリケーションへの進化も視野に入れています。

●他社クラウドと比較した際の、OCIの優位性についてお聞かせください。
マルチクラウドが当たり前になってきてはいますが、G5-PKGに関してはOracle Databaseが前提のため、弊社がクラウドプラットフォーム自体を提供する事を考えた時に、あえて他社クラウドを採用する妥当性はあまり感じませんでした。
やはりOracle Databaseからのクラウドリフトがスムーズ、というメリットが大きいです。
わざわざマルチクラウドにするよりも、OCI一本にしたほうがコストメリットを感じられますし、製品の根幹がOracleだったことから、コスト等の比較検討をした結果、OCIを選択しています。
今後はお客様が他社クラウドを使っていた場合にも、OCIを積極的にご提案していく予定です。

●ソリューション開発にあたって工夫した点/苦労した点についてお聞かせください。
事前にOCIでの稼働が確認できている製品のクラウドリフトのため、ソリューション開発という観点ではスムーズだったと思います。
しかしながら、弊社にはハードウェアやネットワーク領域に長けたエンジニアが多くはなかったため、サイジングや構成検討については、Oracle社の支援もいただきながら、進めました。
弊社内では業務寄りのエンジニアが多い中で、ハードウェアやネットワークの領域でOracle社の支援を受けながら形にしていきました。

●具体的な活用シナリオおよび導入の流れについてお聞かせください。
新規でG5を導入されたいお客様に対して、従来はお客様手配であったサーバインフラについて、弊社からもご提案をするというのが1つの流れです。提案段階から、性能(スペック)や冗長性などのニーズをお聞きしながら、複数のパターンをご提案させていただきます。
また、弊社の既存ユーザ様へのご提案がもうひとつの流れとなります。WMSは導入後10年以上ご利用されるユーザも少なくないので、サーバのリプレイスをご検討のお客様に対して、弊社よりOCIの構成をご提案致します。


▼OCIに関するフレームワークス様の取り組みについてお聞かせください。
●OCI ビジネスの今後の展開についてお聞かせください。

大きくは下記の2つの方向性で考えております。
・1つめは、G5でのOCI利用の加速化です。数だけではなく、規模としても大規模なユーザさまへの展開は検討しております。G5を既に導入いただいている既存ユーザさまで大規模なオンプレミスサーバをご利用のお客様もいらっしゃるので、そういったお客様にも展開していきたい思惑です。

・2つめは、最新のテクノロジーの活用です。Oracle23aiでSelect AIやAI Vector Searchなど、当社PKG、WMSの価値向上に繋がる可能性の高い機能がたくさんありますので、是非検証を進めていきたいと考えています。1年前にドイツのLogiMATという国際物流展示会でアワードを受賞していた生成AIを活用したWMSがありましたが、G5×Oracle23aiにより次世代WMSの輪郭を作れる可能性を感じています。これらをユーザ企業様の利便性の向上や、社内のエンジニアの負荷軽減や業務の標準化に繋げていくつもりです。

また今後はOCIエンジニアの専任化を目指し、社員の育成を進めていきたいと考えています。


▼フレームワークス様ご連絡先
問い合わせ(ソリューション):

https://www.daiwahousegroup.com/frameworx/contact/sol.asp

問い合わせ(協業・そのほか):
contact-fwx@frame-wx.com


 


【OPN編集後記】

今回は、株式会社フレームワークス様から、大規模レンジかつ全業種をターゲットとしたエンタープライズWMSソリューション、Logistics Station iWMS® G5についてくわしくお話を伺いました。
長年の業界経験、現場主義と業務理解に基づく提案力、そしてOCIとの高い親和性を活かした今後の展開に、ますます期待が高まります。

フレームワークス様の今後ますますのご活躍を心よりお祈りしております!