
皆様、お久しぶりです。日本オラクルでクラウド・アプリケーションビジネスを統括している武藤 和博です。
2025年も早いものでひと月が経ちました。ご挨拶が遅れましたが、本年もよろしくお願いいたします。
さて、前回のブログでは、2024年7月に発表した日本オラクルの事業戦略の重点施策「日本のためのクラウド提供」と「お客様のためのAI推進」について、クラウド・アプリケーション事業の観点からお話ししました。
半年ぶりとなる今回のブログでは、2024年のクラウド・アプリケーションビジネスを振り返ります。そして後半では、2025年の展望と私の思いを皆様にご共有します。
お客様自身の「変革したい」という意欲の高まりを感じました
2024年は、オラクルの革新的なクラウド技術とマルチ・クラウド戦略における強固なパートナーシップにより、テクノロジー・カンパニーとしての存在感が飛躍的に強化された年だったと思います。
クラウド・アプリケーション領域に目を向けますと、様々な調査機関から発表されているように、国内市場においてオンプレミス型のアプリケーションからクラウド型へのシフトが進みました。2024年は、私たちオラクルが提供するSaaS「Oracle Fusion Cloud Applications」へのお問い合わせが一段と増え、ご採用いただく企業様も、その業種の幅も更に拡がりました。市場に数多くあるクラウド型アプリケーションの中から、オラクルのSaaSが提供する価値についてご理解いただき、ご選択くださったお客様が増えていることは非常にありがたいことです。
また、採用だけでなく、2024年に新たに稼働を迎えられたお客様も多くいらっしゃいます。このSaaSでの稼働実績というのは他社にはない価値であると自負しています。採用、稼働の両観点から、国内実績が増えてきたことは、私たちの施策が良い方向で進んでいる成果であると確信しています。
この1年、様々な業種の様々な部門の方々とお話しして感じたのは、お客様自身の中で「変革」への意欲が高まっておられるということです。例えば、従来型ERPをお使いのお客様からは、現行の固定化されたシステムでは「変化対応できない危機感」があると頻繁に伺いました。Oracle Fusion Cloud Applicationsでは、従来型のような数年に一度のアップグレードではなく、四半期アップデートにより最新機能が追加されるため、外部環境および内部の要求の変化に追随可能です。それと同時に、従来型でのアップグレードにかかる莫大なコストも回避できます。このようにOracle Fusion Cloud Applicationsが提供する価値である、「変化対応力」や「膨大なコスト回避」について、ご評価いただくことが増えています。また、アプリケーションからインフラストラクチャー・テクノロジー、セキュリティ対策も含めてあらゆる層にわたりソリューションを提供しているのはオラクルだけであり、その点についてもメリットをお感じいただくことが多くありました。

また、2024年を振り返りますと、「お客様、パートナー様、オラクル」の三者の相互関係が一層強くなったと感じます。お客様同士のコミュニティーの活動が一段と活発となり、お客様同士、ときにはお客様候補の皆様も交えて、課題やSaaSの活用方法を共有いただく機会が増えました。パートナー様については、案件での協業機会が増えました。また案件以外でも、様々なパートナー企業様との情報交換の機会が増えたと感じます。
AI、特に生成AIについては、言うまでもなく世間の関心度が一段と高まり、企業での活用についてもより現実味を帯びました。Oracle Fusion Cloud Applicationsは、ビジネスプロセスにAI機能を組み込んでいます。オラクルでは、100以上の生成AIのユースケースを発表しており、昨今注目が高まっているAIエージェントについても50を超えるユースケースを発表しました。日本のお客様においても、確実に生成AIへの関心の高まりを感じ、業務での実用化に向けて検討を進めるケースも耳にするようになりました。2024年は、まさに生成AI元年だったと言えます。
2025年はOracle Fusion Cloud Applicationsの進化を実感いただけるでしょう
2024年6月に始動した日本オラクル事業戦略の2つの方針である「日本のためのクラウド提供」と「お客様のためのAI推進」については、2025年も引き続きクラウド・アプリケーション事業においても推進していきます。
昨年春の、オラクルの日本のクラウド・コンピューティングとAIに投資計画という発表について、ご記憶ある方もいらっしゃるかもしれません。クラウド・アプリケーション領域においても、国内での開発リソースが強化され、これまで以上に日本のお客様の声を開発に活かす環境が整備されていきます。Oracle Fusion Cloud Applicationsに追加される新規機能の約8割は、お客様の声を元にしています。2025年はより一層、日本企業様のご要望を反映した機能が追加されるでしょう。
AI機能については、今後も四半期アップデートで様々な新機能が追加され、強化されていきます。Oracle Fusion Cloud Applicationsをご利用のお客様では、AI活用により業務効率化や自動化が進み、お客様企業のご担当部門・ご担当者においては、より高付加価値な業務へのシフトが実現可能となるでしょう。2025年はAI機能の本格化により、Oracle Fusion Cloud Applicationsの進化をご実感いただけると思います。ぜひ引き続きご期待ください。
お客様の変革のイネーブラーでありたい
前回のブログでは、オラクルのメンバー、そして我々のビジネスを支えてくれるパートナー様とともに「One Team」で日本企業の皆様の変革に貢献する決意を述べました。2025年は、パートナーとの関係をより長期かつより密にしていけるよう、社内の専門チームと共に様々な取り組みを実施・強化してまいります。引き続き、One Teamで日本のお客様の変革のイネーブラーとなり、貢献させていただきます。
私個人としては、Oracle Fusion Cloud Applicationsの価値を皆様にご理解いただけるよう、外部に向けて発信を続けていくことはもちろん、お客様の成功への貢献を意識するメンタリティを大切にして、これまで以上にお客様セントリックをモットーに日々活動してまいります。「日本のお客様の変革を通じて、日本社会の発展に貢献したい」という志に変化はありません。Oracle Fusion Cloud Applicationsが提供する価値にご興味いただき、ぜひオラクルに、そして私にお声がけください。

2025年2月13日には、「Oracle CloudWorld Tour Tokyo」を開催します。本イベントではアプリケーションに関するセッションだけでも15以上ご用意しており、お客様事例も豊富にご紹介させていただきます。パートナー様のセッションもございます。Oracle Fusion Cloud Applicationsの進化をご実感いただける有益な機会となると確信しております。ぜひ会場でお会いしましょう。