※ 本記事は、Fusion Developmentチームによる “AI agents are making Fusion Apps smarter- see how” を翻訳/意訳したものです。
AIエージェントとエージェント型ワークフローは大きな話題を集めていますが、その実態とフィクションを区別するは容易ではありません。他社の取り組みや業界全体について語ることは難しいですが、私たちの戦略をお伝えすることはできます。ここでは、Oracle Fusion Cloud ApplicationsにおけるAIエージェントの役割についての私たちの考え方、そして今後エージェントとクラウド・アプリケーションがどのように連携していくと見込んでいるかをご紹介したいと思います。
AIエージェント基礎知識
AIエージェントとは、大規模言語モデル(LLM)とその他の先端技術を組み合わせて作られたソフトウェアアプリケーションです。これらは自律的に環境と対話し、タスクを自動化し、従業員、顧客、サプライヤー、パートナー、または他のAIエージェントと協働することができます。AIエージェントの推論能力は、過去の脆弱なルールベースの自動化とは一線を画します。従来の「もし〜ならば、そうでなければ〜」というロジックに基づくコーディングとは異なり、AIエージェントは、自律的に、あるいは監督下で判断を下し、アクションプランを作成し、ワークフローを管理できます。
私たちは、複数のAIエージェントを連携させることで、生産性において最大の成果が得られると考えています。この「エージェンティックワークフロー」では、監督役のエージェントが複数の専門エージェントの作業をコーディネートし、複雑なタスクを連携して実行できるようになります。このようなエージェントのオーケストレーションは、現代のビジネスアプリケーションの概念を再定義する可能性が高いかもしれません。
Fusion Applications におけるAIエージェント
AIエージェントはアプリケーションを飛躍的に有用で価値あるものにし、未来を考える上で重要な要素となります。オラクルのAI機能全般と同様に、私たちはFusion Applications にさらに多くのエージェントを直接組み込んでいます。これにより、以前は手動または一部しか自動化されていなかったタスクを、必要に応じて人間による監視も含め、自動化することが可能になります。
例えば、見積書の画像を取り込んで購買依頼を作成することで、調達から支払いまでのプロセスを自動化できます。また、求人情報の作成、候補者へのメッセージ作成、候補者の経歴要約など、リクルーターの業務を効率化することも可能になります。
当社はすでに複数のAIエージェントを提供しており、現在も以下のことに取り組んでいます:
- ワークフローやオーケストレーターによって、専門的なスキルを持つエージェントのグループが連携して複雑なタスクを解決できるようにAIエージェント機能を拡張中
- 医療、金融サービス、政府機関といった業界別のワークフローを支援する業界特化型エージェントへの投資
- 顧客が独自の要件に合わせてエージェントを拡張・カスタマイズできる支援
まとめ
メインフレームからクライアントサーバーへの移行といった過去の技術革新と同様に、AIエージェントはクラウド・アプリケーションにおける次なる進化のフェーズです。オラクルはこの変化を積極的に捉え、Fusion Applications Suite全体にわたってAIエージェントの開発と組み込みを進めています。さらに、業界固有のエージェントや拡張性プラットフォームの提供にも取り組んでおり、お客様が独自のニーズに合わせてエージェントを構築、カスタマイズ、オーケストレーションできるようにしています。これらのAIエージェントは、Fusion Applicationsのサブスクリプションの一部として追加費用なしでご利用いただけます。
さらに詳しくは、Fusion Applications開発担当エグゼクティブバイスプレジデントであるSteve Mirandaが最近のインタビュー(外部サイト)で語った、OracleのFusion AppsにおけるAIエージェント戦略をご覧ください。
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Fusion Development
Fusion Developmentチームは、Oracle ERP、EPM、SCM、HCM、CXを含むOracle Fusion Cloud Applications Suiteの構築、維持、推進を担当しています。本部は米国、インド、メキシコ、フィリピン、ルーマニアにあり、メンバーは世界中に拠点を持っています。
