このブログでは、最近発表された  Oracle Fusion Cloud Supply Chain & Manufacturing (SCM)の 新しいサプライチェーン実行機能である「Oracle Smart Operations」(※) に関して、簡単ですが解説していきます。

※2024年4月9日 プレスリリース「オラクル、スマートで効率的なオペレーションの構築を支援」https://www.oracle.com/jp/news/announcement/oracle-helps-organizations-build-smart-operations-2024-03-14/


Oracleの SCM Smart Operations は、Oracle Fusion Cloud Manufacturing および Oracle Fusion Cloud Maintenance のモジュールを利用し、顧客のパフォーマンスと意思決定を向上させるのに役立つソリューションです。

特長は、新しい「ワークベンチ」の導入です。新しい種類のデータとさまざまな現場作業者のグループで利用が可能になります。

(SCM Smart Operationsは、Fusion Cloud の将来Releaseとしての提供が予定されております。)

 

SCM Smart Operationsの特長

まず、SCM Smart Operations はライセンス名ではありません。これは、Oracle Manufacturing、Maintenance、Costing、Quality、Inventory Management で構成されるアプリケーションモジュールのグループになります。Oracle Supply Chain Management の使用の範囲を広げ、顧客の業務改善を支援することを目的とした取り組みです。

SCM Smart Operations は主にワークベンチを通じて提供されますが、そのワークベンチは次の点が特長となります。

  • 製造および保守作業に直接従事する労働者など、これまで対象としてこなかった新しい現場作業者へ焦点を当てています。
  • 工場の機械やトラックやエアコンなどの装置から得られる、OT: Operational Technology(制御・運用技術) データという新しい種類のデータを取り込みます。OTデータは、Fusion Applicationsによって作成・処理されるIT: Information Technology(情報技術)データと対比することができます。
  • OT と IT データをほぼリアルタイムで統合処理し、製造および保守業務に即座に影響を与えることができる推奨事項や予測を提供します。
     
Smart Operations - Mfg
Smart Operations for Manufacturing「オペレーターワークベンチ」画面

SCM Smart Operations for Manufacturing

Oracle Manufacturing は、「オペレーターワークベンチ」 と 「生産管理者ワークベンチ」 という 2つの Smart Operations の強化された機能を提供します。機能としては、運用の開始/終了、時間追跡、必要な材料と道具、生産例外の報告など、日常業務を完了する際に情報と洞察をキャプチャしてアクセスするための単一のユーザーインターフェースを提供します。

対象となる主な業種に、産業機械、ハイテク、最終的には食品・飲料まで範囲が広がります。

 

 

SCM Smart Operations for Maintenance

Oracle Maintenance には、修正措置の推奨事項、サービス履歴、認定情報を提供する「メンテナンス技術者用ワークベンチ」が追加されます。また、作業進捗の文書化やその他の関連情報のキャプチャを支援する生成AI機能も含まれます。

対象となる業種に、産業機械、ハイテク、食品・飲料、卸売・流通、運輸、物流、ヘルスケア、通信などが含まれ、対象となる資産タイプには、固定設備、車両フリート、施設が含まれます。

 

以上のようにOracleでは、今後もAIや機械学習(ML)を用いた機能をリリースしていきます。その高度なテクノロジーを活用し、皆様のサプライチェーン業務の効率化の向上、および意思決定の迅速化を支援してまいります。

 

 

その他のSCM業務でAI/MLを活用する方法については、次のリソースを確認してください。

スマートマニュファクチャリング

 

Oracle Cloud SCMアプリケーションの詳細については、oracle.com/jp/scm にアクセスしてください。