このブログは過去に僕が職場でやったセッションのテキスト版です。

 

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娘が小学校5年生(10歳)の時の話し。

さすがに高学年になると欲しいものも増え、それもまあまあ高いモノになってきました。

娘には甘い僕なので欲しいと言われると適度に(いやそこそこの頻度で)買い与えてしまうのですが、これって匙加減が難しいなと思っていました。

買い与えすぎると労せずモノが手に入る思考が身に付いてしまいますし、あまり買わないともしかすると人生を変える出会い(大袈裟)を失ってしまうかも知れません。

かと言って僕はお小遣い制もあまり好きでないですし、お手伝いでお駄賃をあげるというのもいまいちです。家のことなどはやって当たり前だと思っています。

 

そんな時たまたまメルカリのCMが。

父「お店やってみる?商売をしてみるの。」

娘「え、難しくない?子供には無理だよ。」

父「ネットならどうかな?例えば小さな頃に遊んでいたものを、いま必要な人に買ってもらうの。ネットなら父ちゃんサポートできるし。」

娘「うーん、よく分かんないけど、とりあえずやってみるかー。」

意外にも簡単にやることが決まりましたので早速アカウント作成を完了。

 

たまたま、というのもありますが学校で教えてくれないマーケティングについて良い学びになるかなと思ったのです。

 

誰に・何を・どう伝えるのか?というシンプルで奥深いマーケティングの命題

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メルカリはヤフオクと違って年齢制限があるわけではないので、アカウントを作るだけで簡単にC to Cの商売に入っていけます。

商品を出品し、写真を掲載しメッセージを書いて、問い合わせを受け、売買が成立したら配送する、とても分かりやすい仕組みです。

 

だからこそ、そのひとつひとつのアクションに工夫が必要です。

 

・誰をターゲットにするのか?

 →相手のことを考えられる人になってくれるかも、という期待

・何が売れるのか?

 →マーケットを理解する力が磨かれるかも、という期待

・どんなコンテンツでアピールするのか?

 →クリエイティブセンスが磨かれるかも、という期待

 

親の期待を一身に受けてもらい、要らないものを売ってくれたら一石二鳥…!

(お勉強で頭に入れるではなくて自然に身に付いてくれたら嬉しいなあ)

 

思ったよりすぐに現れた効果

  1. 最初の3ヶ月で18商品を販売して9,081円の利益
  2. 「これ買って」「お小遣いちょうだい」がほとんどなくなった
  3. 「仕入れ」「原価」「利益」など新しい言葉を使うようになった
  4. 子供たちのおもちゃの断捨離ができるようになった
  5. ITリテラシーが高くなった(気がする)
  6. トライアンドエラーの思考が身に付いた

当初の期待よりいい感じ!そんなに沢山売ったの?という驚きもありました。

 

娘から飛び出した名言(迷言?)

1.「手元の利益じゃなくてさ、相手に喜んでもらうことが大事なんだよ。だから売り文句に嘘は絶対に書いちゃダメ。」

2.「誰に買って欲しいかじゃなくて、誰にどの場面で使って欲しいか考えると、アピールをしやすくなるんだよ。」

3.「キャンペーンするのも良いけど、それする意味をちゃんと考えておかないといけないよね?」

4.「(弟の作文を読みながら)あのさ、アンタが1番伝えたいことって何なの?」

 

あなたどこのビジネスパーソンですか、ってセリフじゃないですか。

 

ビジネスパーソンの先輩として教えたのはこの3つだけ

  1. 大事なことは想像力。どうしたらお客さんが楽しくなるか想像しよう。
  2. 分からないことは聞こう。素人だし子供だから、恥ずかしがらずにお客さんの要望を教えてもらおう。(アカウント紹介に小学5年生ですと書いた模様。)
  3. 楽しんでやろう。難しいは易しいに変えられるし、つまらないは原因を探せる。

 

幸い、娘はのめり込むタイプなので操作方法だけ教えたら後は勝手に調べながらやりましたし、売れたら娘と一緒に喜んでいる親というのも良かったのかも知れません。

 

しばらくして「最近質問に来ないね?」と聞いたら、

「分からないことがあったらまず考えて、次に調べる。最初から答えだけ聞きにいくとバカになるよ。」と返答されたり。成長している!(親馬鹿)

 

ただ、娘が友達と小遣いの話しをしたときには、

「私ね、お小遣い無いの。父ちゃんから自分で稼げって言われるんだよねって話したら、友達が(おうち…お金が大変なんだね…)ってミカンくれた。」と。誤解!!

 

マズローの欲求5段階説に当てはめてみる

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僕のテキストは高尚な話しはするつもりがないのでまとめると、より高次なところに自らの心身を置くことができると自らの発想や成長に大きく寄与するのはあながち間違いではなさそうです。

 

そのためには、

  1. 興味のあるもの夢中になれるものに出会うこと
  2. なるべく早くに小さな成功体験を得ること
  3. お小遣い(給料)をもらうよりも報酬をつかむというスタンスでいること

などが大事なのではないでしょうか。

 

僕の家の場合はたまたまメルカリでしたが、お子さんのいらっしゃる方でこれを子供に与えたら何だか成長した!という話しがあったらぜひぜひお聞かせください。

次のチャレンジ行ってみたいと思います。

 

娘自慢みたいな記事にお付き合い頂いてありがとうございました。