この記事はTammy BednarによるOracle Base Database Service Adds AMD VM Standard E5 Flex Shapesを日本語に翻訳したものです。

2024年7月1日


コンピュート・リソースの柔軟なプロビジョニング

Oracle Databaseのワークロードに次世代のAMD E5フレキシブル・シェイプ(VM.Standard.E5.Flex)をOracle Base Database Service(BaseDB)向け一般提供の開始を発表することをうれしく思います。 Base Database Serviceは、OCI上で単一ノードのDBシステムまたはReal Application Clusters (Oracle RAC)を実行する2ノードのDBシステムとして仮想マシンを提供します。

VM.Standard.E5.Flexシェイプは、第4世代AMD EPYC ™ プロセッサをベースとし、1 OCPUから最大64 OCPUまで任意のOCPU数をプロビジョニングできます。 OCPU毎に16GBのメモリが搭載されているため、OCPUを追加することで、単一VMで使用可能なメモリを1TBまで増やすことができます。 ネットワーク接続のブロックストレージは、バランスまたはより高いパフォーマンスのいずれかで最大80TBのデータ容量まで拡張可能で、VMあたり最大640K IOPSを提供します。各OCPUには、1Gbpsのネットワーク帯域幅も含まれており、40以上のOCPUを持つVMでは、ネットワーク帯域幅の合計が40Gbpsに達します。 これにより、クラウドの経済性を活用しながら、データベースのワークロード要件を満たすようにVMのサイズを調整し、アプリケーションのサポートに必要なリソースに対してのみ料金を支払うことができます。

Oracle Base Database Service AMD E5 Flex Configuration

アプリケーションの高可用性が重要な場合、Base Database Serivceは2ノードのOracle RACデータベース構成を提供し、計画外のダウンタイムが発生した場合のローリング・メンテナンス・アップデートやアプリケーションのフェイルオーバーに使用できます。 両方のVMで合計最大128OCPUと2TBのメモリが提供されます。

Oracle Database 23aiを利用したアプリケーション開発

Base Database Serviceは、Oracle Database Enterprise EditionおよびStandard Edition 19c、21c、および 23ai をサポートしています。 Oracle Database 23aiにより、開発者はデータ駆動型アプリケーションにAI機能をより簡単に追加し、GenAI機能を組み込むことができるため、データ・アナリストから開発者やDBAまで、Oracle Databaseを利用するすべてのユーザーの生産性が向上します。新世代のAIモデルを活用してベクトルを生成および保存できる強力な新技術であるAI Vector Searchなどの新機能が含まれています。

 

Oracle Database 23aiでは、JSON Relational DualityOperational Property Graphにより、Oracleのコンバージド・データベース・アプローチも拡張されています。これらの機能強化により、開発者はシンプルなJSONドキュメントとグラフAPIを使用してデータにアクセスし、より効率的なリレーショナル構造でデータを保存できるようになります。Oracle Database 23aiを使用することで、開発者は、ビジネスを次のレベルに引き上げる新しい革新的なアプリケーションをより簡単に作成できます。

分散データベースがRAFTレプリケーションを提供

分散データベースは、そのスケーラビリティ、柔軟性、最新のクラウドアプリケーションの設計およびアーキテクチャとの互換性に加えて、大規模で複雑なデータセットを管理する能力により、ますます人気と重要性が高まっています。

Oracle Globally Distributed Database

Base Database Serviceは、RAFTレプリケーションを備えたOracle Globally Distributed Databaseをサポートしており、グローバルに分散されたワークロードを実行し、必要な場所にのみデータを配置することで、データのコンプライアンスとレジデンシー要件を満たすことができます。RAFTレプリケーションは、データの高可用性を実現する組み込みのフォールト・トレランスを提供するGlobally Distributed Databaseに加えて、複製されたデータ・チャンクを作成し、アクティブ・シャードに迅速にフェイルオーバーする機能を提供します。詳細については、MOSノート「Deploying Distributed Database with Raft Replication on Oracle Base Database Service (Doc ID 3031656.1)」を参照してください。

Oracle DatabaseのためのSQLキャッシュ

Base Database Serviceは、Oracle True Cacheもサポートしています。Oracle True CacheはOracle Database 23ai用のインメモリで一貫性があり、自動的に管理される SQLキャッシュです。これはデータベース環境内でシームレスに動作し、頻繁にアクセスされるデータを効率的に保存して、アプリケーションの応答時間を劇的に改善します。Oracle True Cacheは、反復的なデータ要求の負荷を引き受けることで、データベース・サーバーの負荷を効果的に軽減します。

Oracle True Cache

True Cacheは、待ち時間を最適化し、処理を合理化し、パフォーマンスを向上させることができるため、データベース・ワークロードの増大し続ける要求に応えることができます。詳細については、MOSノード「True Cache Installation & Configuration On Database Base System (Doc ID 3031433.1)」を参照してください。

まとめ

Oracle Base Database Serviceは、最新世代の柔軟なAMD、Intel、およびAmpereシェイプでOracle Database EnterpriseとStandard Editionの両方をサポートします。 Oracle Base Database Service上でのOracle Database 23aiの最近のサポートを含め、新機能が継続的にリリースされています。Oracle Database 23aiを使用すると、JSON Relational DualityとOperational Property Graphを使用して、新しいアプリケーションをより簡単に開発できます。また、Globally Distributed Databaseを導入したり、True Cacheを使用してアプリケーションの応答時間を改善することもできます。

Oracle Base Database Serviceの新機能一覧については、ドキュメントの新機能セクションを参照してください。

その他、始める際に役立つ重要なリンクをいくつか紹介します。