こんにちは。日本オラクルのクラウド・ソリューション・エンジニアの小西です。

かなり冷え込んできましたが、みなさまいかがお過ごしでしょうか?私は最近少しずつ出社もしており、徐々にではありますが長かったフルリモート生活から脱しつつあります。

さて、「Oracle Cloud Infrastructure 新機能ハイライト」では、隔週でOracle Cloud Infrastructure(OCI)の主な新機能をご紹介していきます。

それでは、前回以降のリリースノートに掲載されているOCIの新機能を見ていきましょう!

 

[Logging Analytics] マーケットプレイス・アプリでEBSの性能と状態監視

  • Oracle Cloud Marketplace app by Oracle Logging Analytics(E-Business Suite Monitoring on OCI) は、E-Business Suiteの問題を特定してビジネス オペレーションをスムーズにし、顧客満足度を向上させるの役立ちます。このリソース・マネージャ・スタックは、いくつかの機能センサーを有効にするように Logging Analytics を構成します。

[Logging Analytics] マーケットプレイス・アプリでKubernetes環境の監視と管理

  • Oracle Cloud Marketplace app by Oracle Logging Analytics (Kubernetes Monitoring and Management )は、Kubernetesクラスタの様々なログをLogging Analyticsに収集し、収集したログに加えて豊富な分析を提供します。提供されているout-of-box構成を修正すると、ログ収集をカスタマイズすることもできます。

[Database Management] データベース管理でBase Database ServiceとExaata Cloud Infrastructure上のPDBのサポート

  • Oracle Cloudのプラガブル・データベース(ベース・データベース・サービス上のPDBおよび専用インフラストラクチャ上のExadataデータベース・サービス)のデータベース管理を有効にし、監視、パフォーマンス管理、チューニングおよび管理のためにデータベース管理機能を使用できるようになりました。

  • 詳細: Enable Database Management for Oracle Cloud Databases.

[Search Service with OpenSearch] OpenSearch Index State Managementプラグインのサポート

  • OpenSearch を使用した OCI 検索サービス(OCI Search Service with OpenSearch)で OpenSearch Index State Management (ISM) プラグイン( Index State Management (ISM) plugin)を使用できるようになりました。 ISM プラグインを使用すると、OpenSearch クラスター インデックスを管理するための管理操作を自動化できます。

  • 詳細: Managing Indexes

[Search Service with OpenSearch] OpenSearch Snapshot APIのサポート

  • OpenSearch を使用した OCI 検索サービス(OCI Search Service with OpenSearch)で スナップショットAPI( Snapshot API )を使用できるようになりました。スナップショット API を使用して、OpenSearch クラスターのスナップショットを作成および復元できます。スナップショットを使用すると、障害が発生したクラスターを回復したり、あるクラスターから別のクラスターに移行したりできます。

  • 詳細: Cluster Backups Using the Snapshot API.

[File Storage] ファイル・ストレージでクロス・リージョン・レプリケーションのサポート

  • ファイル・ストレージで、可用性ドメインおよびリージョンをまたいだファイル・システムのレプリケーションができるようになりました。これにより、OCIのストレージ・サービス(ブロック・ストレージ、ファイル・ストレージ、オブジェクト・ストレージ)は全てリージョン間レプリケーション機能が使えるようになりました!

  • クロスリージョン・レプリケーションは、リージョンの停止からの保護を提供し、災害復旧作業を支援し、データ冗長性のコンプライアンス要件に対処します。ファイル・ストレージのクロス・リージョン・レプリケーションでは、リージョンごとに選択できるターゲット・リージョンが決まっています。

  • 日本のリージョンで選択できるターゲットのリージョン

    • [ソース] Tokyo — [ターゲット] Osaka, Singapore

    • [ソース] Osaka — [ターゲット] Tokyo

  • ユーザが指定した間隔でソース側でスナップショットが作成されてターゲットのファイルシステムに転送されます。初期同期完了後は、前回以降の変更分を取得します。
    fss

  • 費用:ターゲット側にもソースと同じくストレージ費用(容量課金)が必要です。

  • 詳細: File System Replication

  • ブログ:OCI File Storageレプリケーションの発表

    fss2

[OKE] Kubernetes version 1.25.4 のサポート

  • Container Engine for Kubernetes は、バージョン 1.24.1 および 1.23.4 に加えて、Kubernetes バージョン 1.25.4 をサポートするようになりました。Kubernetes 環境をバージョン 1.25.4 にアップグレードすることをお勧めします。

  • アップストリームの Kubernetes プロジェクトは、Kubernetes バージョン 1.21 でポッド セキュリティ ポリシーを廃止し、Kubernetes バージョン 1.25 でこの機能を削除することに注意してください。同様の機能が必要な場合は、代わりに Kubernetes ポッド セキュリティ標準を使用することを検討してください (Privileged、Baseline、および Restricted ポリシーと共に)。

    • Kubernetes ポッドのセキュリティ標準と PodSecurity アドミッション コントローラーの詳細については、Kubernetes ドキュメントの Pod Security Standards を参照してください。または、Kubernetes エコシステムで開発されている他の代替手段を使用してポリシーを適用することを検討してください。

  • クラスターを新しい Kubernetes マイナー バージョンにアップグレードするには:

    1. コントロール プレーンで実行されている Kubernetes バージョンをアップグレードします。 Upgrading the Kubernetes Version on Control Plane Nodes in a Cluster.

    2. コントロール プレーンをアップグレードしたら、ノード プール内のワーカー ノードで実行されている Kubernetes バージョンをアップグレードします。Upgrading the Kubernetes Version on Worker Nodes in a Cluster.

  • 詳細:Upgrading Clusters to Newer Kubernetes Versions.

[Java Management] Oracle Critical Patch Update (CPU) January 2023 for Oracle Java SE

[Logging Analytics] ログから問題を特定するための新たなビジュアライゼーションとUIの機能拡張

  • 以下の 1 つの新機能と 2 つの拡張機能が、Logging Analytics で使用できるようになりました。

    • 問題のビジュアライゼーション(Issue Visualization): 新しい問題のビジュアライゼーションが Logging Analytics で使用できるようになりました。これは選択した時間範囲内のログで新しい問題を特定するのに役立ちます。これらは、選択した時間範囲で見つかった問題ですが、分析用に選択したベースライン時間範囲には存在しません。

    • 機能強化:

      • フィールド値を検索から除外: ログ・エクスプローラーのフィルター・ダイアログ・ボックスで、ログ検索から除外する特定のフィールド値を選択できるようになりました。

      • タイル・ビジュアライゼーションで異なる時間枠の検索結果を比較: タイル・ビジュアライゼーションを使用する場合、[変更を表示] オプションを有効にして、現在の時間範囲と同じサイズの以前の時間範囲の検索結果を比較できます。

[Data Science] モデル・カタログ内のモデル・バージョニング

  • モデルのバージョニングを使用すると、トレーニングしたさまざまなモデルの記録と、検証データセットでのモデルのパフォーマンスを改善するための試行記録を保持できます。通常、異なるバージョンで表される複数のモデル候補をトレーニングします。モデルのバージョニングにより、これらの候補モデルを柔軟に追跡できます。

  • 詳細: Data Science.

  • ブログ: Data Science blog.

[Data Labeling] Key Valueラベリングのサポート

[Data Science] Accelerated Data Science 2.7.3 のリリース

  • ADS 2.7.3には以下の変更点が含まれます。

    • Added support for the model version set feature.

    • Added --job-info option to ads opctl run CLI to save job run information to a YAML file.

    • Added the AuthContext class. It supports API key configuration, resource principal, and instance principal authentication. In addition, predefined signers, callable signers, or API keys configurations from specified locations.

    • Added restart_deployment() method to the framework-specific classes. Update model deployment associated with the model.

    • Added activate() and deactivate() method to the model deployment classes.

    • Fixed a bug in to_sql(). The string length for the column created in Oracle Database table was counting characters, not bytes.

    • Fixed a bug where any exception that occurred in a notebook cell printed “ADS Exception” even if the ADS code was not responsible for the error.

  • 詳細:Data Science

  • ブログ: Data Science blog.

[IAM] Linux Pluggable Authentication Module (PAM)でOracle Enterprise Linux 8 のサーティファイ

[Management Agent] 管理エージェントの機能拡張

  • 次の拡張機能を備えた管理エージェントの新しいリリースが利用可能になりました。

    • サービス・プラグインおよび作業リクエスト: 「エージェントの詳細」ページを使用して、管理エージェントからデプロイされたすべてのサービス・プラグインおよびそれぞれの作業リクエストをリストできます。

    • 関連付けられたエージェント: ゲートウェイの詳細ページを使用して、管理ゲートウェイに関連付けられたすべてのエージェントを一覧表示できます。

[Compute, Monitoring] コンピュート・インスタンスのアクセシビリティ・ステータス・メトリック

  • 新しいインスタンスのアクセシビリティ・ステータス・メトリックを使用して、VMインスタンスが応答しているかどうかを監視できます。 コンピュートは、アドレス解決プロトコル (ARP) 要求をインスタンスのVNICに送信します。 ARP ping が失敗した場合、メトリックはインスタンスが応答していないことを示します。

  • 詳細:Compute Health Metrics

     

以上が本日の新機能ハイライトです。

待望のファイル・ストレージ・サービスのレプリケーション機能がリリースされました。私もさっそく色々試してみたいと思います!

 

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