こんにちは。日本オラクルのクラウド・ソリューション・エンジニアの小西です。
オリンピックも終わりましたが、相変わらず暑い日々が続きますね。
さて、今回は夏休みの都合で更新が一週遅れてしまいましたが、「Oracle Cloud Infrastructure 新機能ハイライト」では基本的に隔週でOracle Cloud Infrastructure(OCI)の主な新機能をご紹介していきます。
それでは、前回に引き続き、ここ3週間の新機能を見ていきましょう!
[Cloud Shell] クラウド・シェルに含まれるGradleのデフォルトバージョンが7.1.1に
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Cloud ShellにインストールされているGradleのデフォルトのバージョンが7.1.1にアップデートされました。以前のバージョからの変更点は Gradle release notesを参照してください。
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また、以前のバージョンが必要な場合は手動で旧バージョンをダウンロードしてください。 https://gradle.org/releases/
[Support Management] サポート・センターが利用可能
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サポート・センター・ダッシュボードを使用して、サポート・リクエストを管理したり、サービス・ステータスを確認したり、ドキュメントの検索ができるようになりました。
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詳細: Getting Help and Contacting Support


[MySQL] MySQL HeatWave キャパシティ増加
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MySQL HeatWaveで以下をサポートするようになりました。
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最大64のHeatWaveノード
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MySQL.HeatWave.BM.Standard.E3シェイプ
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最大32TBのデータ
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[MySQL] MySQL HeatWave Auto Parallel Load が利用可能
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HeatWave自動並列ロードユーティリティ (HeatWave Auto Parallel Load utility) を使用して、最適化された並列ロードスレッド数でテーブルを準備してHeatWaveにロードするプロセスを自動化できるようになりました。
[MySQL] MySQL version 8.0.26のサポート
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MySQLデータベースサービスでMySQL8.0.26をサポートしました。
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マイナーバージョンをアップグレードするためのアクションは必要ありません。新しいMySQL DBシステムは最新のMySQLデータベースバージョンに基づきます。既存のMySQL DBシステムは次のメンテナンスウィンドウで自動的にアップグレードされます。
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新しいマイナーバージョンには、改善とバグ修正が含まれています。詳細については、 MySQL 8.0.26 Release Notes を参照してください。
[Data Science] ノートブック・セッションのJupyter Lab バージョンが2.2.6にアップグレード
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新しいノートブックを作成するときには、最新バージョンのJupyter Labが使用されます。新しいノートブックに古いバージョンのJupyter Labを選択することはできません。既存のノートブックには、作成に使用したバージョンの Jupyter Labが保持されます。ノートブックを非アクティブ化および再アクティブ化するには、最新バージョンの Jupyter Labが使用されます。
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ノートブックセッションでの古いバージョンの Jupyter Labのサポートは、アップグレード後6か月で終了します。
[Database] Exadataインフラストラクチャのメンテナンス・アドバイザリー・コンタクト
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Exadataインフラストラクチャが更新されたときにOracleがメンテナンス通知を送信する有効な電子メールアドレスを最大10個指定できるようになりました。指定した電子メールアドレスは、サービス関連の運用上の問題にのみ使用されます。
[Cloud Guard] Cloud Guard の新機能のリリース
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Cloud Guardで新しいOCI Configuration Detector (構成検出) の拡張機能が利用できるようになりました。
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新しいOCI構成ディテクター・ルール
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「パスワードが古すぎます」と「APIキーが古すぎます」に加えて、2つの新しいルールを使用して古いIAMクレデンシャルを検出します。OCI Configuration Detector Rulesを参照してください。
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IAM認証トークンが古すぎます
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IAMカスタマーシークレットキーが古すぎます
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OCI構成ディテクターの機能強化
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「インスタンスは必要なタグなしで実行されています」ルールで必要なタグを柔軟に指定します。 OCI Configuration Detector Rules.
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CIDRベースの条件を使用して、「インスタンスにはパブリックIPアドレスがあります」ルールにリソースを含めたり除外したりします。この拡張機能により、OCID範囲内のリソースを作成する自動プロセスなど、特定のOCIDが不明なユースケースをカバーできます。 OCI Configuration Detector Rules.
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[Data Integration] データ統合の新リリース
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データ統合の新しいリリースが利用可能になりました。(分量が多いためここでは一部を抜粋してご紹介しますので、必要な方はリリースノート原文を参照してください)
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データ統合からOracle Cloud Infrastructure Data Flowアプリケーションをスケジュールして実行するタスクを作成します。
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関数演算子を使用して、データ統合のデータ・フロー内からOracle Cloud Infrastructure Oracle Functionsを呼び出します
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SQLステートメントを使用して、Oracle Databaseデータエンティティのソースと形状を定義します。 Oracle オブジェクト・ストレージのソースおよびターゲットのデータエンティティで階層データと複合型を使用します。
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Oracle オブジェクト・ストレージ・データエンティティのターゲットに単一の出力ファイルを使用します。
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タスク実行の詳細を表示および分析します。
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詳細: Data Integration.
[Block Volume] クロス・リージョン・ボリューム・グループ・バックアップ・コピー
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これまで、ボリューム・グループ単位のバックアップを別リージョンにコピーするにはポリシーベースのスケジュール定義の中でクロス・リージョン・コピーを行う方法のみでしたが、手動でのコピーも可能になりました。
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詳細: Volume Group Backups 、 Copying a Volume Backup Between Regions.


[MySQL] MySQLのバックアップをコンパートメント間で移動
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MySQL のバックアップを別のコンパートメントに移動することが可能になりました。
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詳細: Managing Compartments and Moving a Backup to a Different Compartment.
[Block Volume] Custom Target Region for Scheduled Cross Region Backup Copies
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ブロック・ボリュームで、スケジュールされたボリューム・バックアップのリージョン間コピーの際にターゲット・リージョンをコンソール上からカスタマイズすることが可能になりました。ポリシーの作成もしくは編集時にリージョン選択可能です。
[Data Flow] データ・フローでHive Metastore が利用可能
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データ・フローでHiveメタストアが利用可能になりました。
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詳細: service guide
[Data Science] データ・サイエンスのモデル・カタログの新リリース
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モデル・カタログの新しいリリースが利用可能になりました。次の機能拡張が含まれています。
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データ・サイエンティストがモデルのユースケース、フレームワーク、ハイパーパラメータを文書化できる新しいモデル分類メタデータ。
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モデル・トレーニング・リソース(ノートブック・セッション)への参照を含む、model provenance metadataの改善。
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データ・サイエンティストが、モデルのトレーニングに使用されるconda環境への参照、トレーニングおよび検証データセットなどを含む、モデル周辺のコンテキストを文書化できるカスタムメタデータのサポート。
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予測ベクトル・スキーマのモデル入力機能の文書化のサポート。
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モデルがモデル・カタログに保存される前にモデル・アーティファクトで実行されるモデルのイントロスペクション・テスト。モデル・イントロスペクション・テストでは、アーティファクトで見つかった一連の一般的な問題とエラーに対してアーティファクトを検証します。これらのイントロスペクション・テストは、 model artifact code template の一部です。
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このリリースには、モデル・カタログに加えて、Accelerated Data Science(ADS)の更新バージョンを備えた一連の新しいconda環境が含まれています。ADSには新しいモデル・カタログ機能が含まれています。ADSは、モデルの分類、来歴、入力および出力スキーマを自動的に抽出するようになりました。 およびイントロスペクション・テスト(モデル・アーティファクトに対して実行される一連のテストとチェック)を自動的に実行します。すべての変更については、 ADS release notes を参照してください。
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公開されているGithubリポジトリで新しいモデルカタログ機能を紹介する notebook examples をいくつか作成しました。これらの新しいモデルカタログ機能を紹介している Data Science blog をご覧ください。
[Compute] OCIコンソールでコンソール履歴が利用可能
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OCIコンソールから、コンピュートインスタンスのコンソール履歴が管理可能になりました。何かインスタンスに問題があった時などにすぐに確認するために便利そうです。
[Database] Exadata Cloud@Customer: 既存のDatabase Homeを使用したDBアソシエーションとスタンバイDBの作成
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Data Guardアソシエーションを有効化する際に既存のDatabase Homeを選択するか、スタンバイ用に新規作成するかを選択できるようになりました。
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詳細:Using the Console to Enable Data Guard on an Exadata Cloud@Customer System
[Cloud Shell] クラウド・シェルでMySQL Shellをサポート
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MySQL Shellは、MySQLの高度なクライアントおよびコードエディタです。mysqlと同様に、SQL機能の提供に加えて、MySQL ShellはJavaScriptおよびPythonのスクリプト機能を提供し、MySQLを操作するためのAPIを含みます。X DevAPIを使用すると、リレーショナルおよびドキュメントデータの両方を操作できます。MySQL Shell 8.0は、MySQL Server 8.0および5.7での使用を推奨します。
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詳細: https://dev.mysql.com/doc/mysql-shell/8.0/en/mysqlsh.html.
[File Storage] ファイル・ストレージの転送中暗号化のためのoci-fss-utils バージョン20のリリース
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OCIのファイル・ストレージ・サービスで転送中暗号化(In-transit Encryption)を有効にするには、マウント・ターゲットへの安全な接続が必要なインスタンスにoci-fss-utilsというパッケージをインストールします。
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定期的なメンテナンスの一環として、また最新のセキュリティ標準に準拠するために、オラクルはOCIファイル・ストレージ・アクセス層のSSL証明書を更新しました。
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新しいSSL証明書に加えて、新しいバージョンのoci-fss-utils RPMパッケージには、証明書の最新のトラストアンカーやその他の改善点が含まれています。
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パッケージの最新バージョン(V 20)を使用していない場合、SSL接続の失敗が発生する可能性があります。SSL接続の失敗により、NFSv3操作が失敗する可能性があります。
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できるだけ早く最新バージョンのoci-fss-utilsパッケージ(https://www.oracle.com/downloads/cloud/cloud-infrastructure-file-storage-downloads.html)にアップグレードすることを推奨します。
以上が本日の新機能ハイライトです。
今後も引き続き新機能情報をお伝えしていきたいと思います!
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