こんにちは。日本オラクルのクラウド・エンジニアの小西です。
みなさまゴールデン・ウィークはゆっくりできたでしょうか?私はゆっくりしすぎて仕事に戻るのが大変でした。
さて、「Oracle Cloud Infrastructure 新機能ハイライト」では隔週でOracle Cloud Infrastructure(OCI)の主な新機能をご紹介していきます。
今週はついにOCI上で、「AI対応」「 アプリ開発」「 ミッションクリティカル」に注力したリリースである「Oracle Database 23ai」がリリースされましたのでこちらも注目してみてください。
それでは、前回以降のリリースノートに掲載されているOCIの新機能を見ていきましょう!
[Billing] 使用計算書(Usage Statements)が利用可能
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新しい「使用計算書」ページで、XLSX形式でサブスクリプション使用量を表示する月次の計算書を利用できるようになりました。サブスクリプションおよび使用期間でフィルタしたり、使用ステートメントの表示を許可されているユーザーの電子メール・アドレスを指定することもできます。
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組織管理を適用している場合は、親テナンシからのみ使用できます。
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[MySQL HeatWave] MySQL Versions 8.4.0 and 8.0.37のサポート
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MySQL HeatWaveは、MySQLデータベース8.4.0および8.0.37バージョンをサポートするようになりました。
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MySQL 8.4.0は、MySQL 8.3.0 Innovationリリースに基づく新しい長期サポート(LTS)リリースの最初のバージョンです。LTSは、同じシリーズの後続のバージョンで機能が削除または追加されないことを意味し、セキュリティおよび不具合修正のみが適用されます。
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MySQL 8.0.37は8.0シリーズの不具合修正バージョンで、MySQL 8.0.36と比較して機能変更のないセキュリティおよび不具合修正のみが含まれています。
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新規作成DBシステムは8.4.0に基づき、オプションで8.0.37またはその他の使用可能なバージョンを選択できます。既存のDBシステムの場合は、DBシステムをバージョン8.3.0から8.4.0または8.0.36から8.0.37に手動でアップグレードする必要があります。
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どちらのバージョン(8.4.0 LTSおよび8.0.37 Bugfix)も、本番グレードの品質です。最新の機能を活用したい場合はMySQL 8.4.x LTSリリース、既存のアプリケーションで確立された動作が必要な場合は8.0.xリリースが適しています。
[Search] 検索クエリー内でIN演算子のサポート
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検索で、リソース問合せでの論理IN演算子がサポートされるようになりました。論理IN演算子は、複数の条件を適用する必要があり、各条件が複数の可能な値を受け入れるように問合せ言語で指定する必要があるリソース問合せを簡略化するのに役立ちます。
[Management Agent] 管理エージェントのアップデート
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管理エージェントの新しいリリースで次の機能改善および更新が行われました。
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管理エージェントがExadataシステムで動作保証されるようになりました。
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Windows 11のサポート。詳細: Supported Operating Systems
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管理エージェントをデーモンセットとしてKubernetesクラスタで実行するためのサポート。
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Kubernetesヘルム・チャートを使用した管理エージェント構成プロパティの設定のサポート。
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不具合修正、依存関係jarの更新およびパフォーマンスの向上。
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[Database Management] データベース管理のOracle Exadata Database Service on Cloud@Customer対応
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Exadata Database Service on Cloud@Customer上で動作するOracle Databaseでデータベース管理が利用可能となりました。
[Oracle Database Autonomous Recovery Service] ネットワーク・セキュリティ・グループ(NSG)のサポート
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ネットワーク・セキュリティ・グループ(NSG)を使用して、Oracle Databaseとリカバリ・サービス間のインバウンドおよびアウトバウンド・トラフィックを制御するセキュリティ・ルールを実装できるようになりました。OCIコンソールでは、オプションを使用して、データベースVCNで構成されているリカバリ・サービスNSGにリカバリ・サービス・サブネットを追加できます。
[GoldenGate] OCI GoldenGateでOracle GoldenGate 23aiのリリース
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OCI GoldenGate で、Oracle DatabaseとPostgreSQL向けにOracle GoldenGate 23aiが利用可能になりました。
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詳細: Learn more.
[Database] Oracle Exadata Database Service on Cloud@Customer上のOracle Database 23aiのリリース
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Oracle Database 23aiはOracle Databaseの最新の長期サポート・リリースで、Oracle Exadata Database Service on Cloud@Customer (ExaDB-C@C)上で使用可能となりました。
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詳細:
[Database] Exadata Database Service on Dedicated Infrastructured上のOracle Database 23aiのリリース
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Oracle Database 23aiはOracle Databaseの最新の長期サポート・リリースで、Oracle Exadata Database Service on Dedicated Infrastructure (ExaDB-D)上で使用可能となりました。
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詳細:
[Database] ベース・データベース上のOracle Database 23aiのリリース
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Oracle Database 23aiはOracle Databaseの最新の長期サポート・リリースで、Base Database Serviceで使用可能となりました。
[OS Management, OS Management Hub] OS管理からOS管理ハブへの移行
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OS管理ハブで、OS管理サービスの管理対象インスタンスをOS管理ハブに移行するのに役立つ移行アシスタントが提供されるようになりました。移行アシスタントには、OS管理からOS管理ハブにインスタンスを移行する各段階を支援する一連のユーティリティが用意されています。
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前回のブログでご紹介しましたが、OS管理サービスは2025年4月23日でのEOLが予定されていますので、今後はOS管理ハブの利用をお勧めいたします。
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関連ブログ:OS Management Hub simplifies management of enterprise systems across distributed environments
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詳細: Migrating OS Management Instances to OS Management Hub.

[Data Safe] データ・セーフがOracle Database@Azureをサポート
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Oracle Data Safeのターゲット・データベースとしてOracle Database@Azureを登録することができるようになりました。
[Data Safe] データ・セーフのプライベート・エンドポイント用のOCIイベントの追加
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プライベート・エンドポイントが削除されたタイミングを把握できるように、データ・セーフ・プライベート・エンドポイントのOCIイベントが追加されました。
[Data Safe] データ・セーフのマスキング事前チェック
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マスキング・ジョブの失敗を防ぐために、マスキング前チェックを実行して、データベースおよびマスキング・ポリシーがデータ・マスキング・ジョブの準備ができているかどうかを判断できるようになりました。マスキング前チェックでは、多数のチェックが実行され、チェックが失敗した場合の修正の推奨事項が提供されます。
[Stack Monitoring] Prometheusベースのリソースのサポート
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スタック・モニタリングで、Prometheus形式のリソースおよびメトリックのモニタリングがサポートされるようになりました。Stack MonitoringにインポートされたすべてのPrometheusベースのリソースには、Enterprise Licenseが割り当てられます。
[Compute] 仮想マシン・インスタンスでのブート・ボリュームのリプレース
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仮想マシン・インスタンスのブート・ボリュームの置換えがリリースされました!
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これまではインスタンス作成時に作成されたブートボリュームを変更することはできなかったので、リストア等を行う際にはインスタンス再作成が必要でしたが、これによってインスタンスを終了せずに、シンプルなAPIコールでブート・ボリュームまたはイメージから既存のインスタンスをリストアできます。インスタンスを大規模に管理およびリストアする際の効率が上がり、手動作業によるエラーを削減します。
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機能の概要と利点
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簡素化されたプロセスで、ゴールデン・イメージまたはブート・ボリュームから数クリックまたはAPIコールで既存のインスタンスをリストアまたはアップグレード
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アタッチされたデータ・ボリュームに格納されているデータやネットワーク構成を保持しながら迅速に問題を修正
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オペレーティング・システムを大規模にアップグレードするための運用上の負担を軽減
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アプリケーション・チーム間でコスト効率よくインスタンス転送
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新規インスタンスの再起動に要する長いリサイクル時間を短縮
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[Stack Monitoring] UIでプロセス・ベースのカスタム・リソースのインポート
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スタック・モニタリングで、リソースを構成するプロセスおよびリソースが実行されているホストを識別することで、ホストで実行されているアプリケーション・インフラストラクチャやアプリケーション・インフラストラクチャなど、任意のリソースのUIを使用したインポートがサポートされるようになりました。
[Database] Oracle Exadata Database Service on Cloud@Customer:カスタム・ソフトウェア・イメージの作成と利用
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必要なすべてのパッチがバンドルされ、顧客環境で動作確認されたカスタム・ソフトウェア・イメージ(データベースおよびGrid Infrastructure)を作成する機能により、開発者およびデータベース管理者は承認済で再利用可能なゴールド・イメージを構築できるようになりました。
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詳細
[Database] Oracle Exadata Database Service on Dedicated Infrastructure Systemsでのシリアル・コンソール管理
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シリアル・コンソール機能には、Exadata System Software 23.1.13以降が必要です。必要なソフトウェアが四半期メンテナンスを介してインストールされ、VMの再起動が発生すると、新しいシリアル・コンソール機能を使用できます。
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Oracle Exadata Database Service on Dedicated Infrastructureシステムへのシリアル・コンソール接続を作成および削除して、SSH接続を使用してVMゲスト・オペレーティング・システムの問題を診断および解決できます。例)VMへのSSHアクセスができない場合など。
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要件: 最低限必要なバージョンはExadata System Software 23.1.13。また、opcまたはrootユーザーのパスワードの設定など、以下の前提条件も確認してください。
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詳細
[Full Stack Disaster Recovery] Full Stack Disaster Recovery introduces一時停止グループ
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フル・スタック・ディザスタ・リカバリで一時停止グループが導入されました。これによって、どのタイプのDR計画でも、一時停止グループを使用して1つ以上の実行一時停止を追加できるようになりました。組込み事前チェックの後、および最後のプラン・グループの前に一時停止グループを追加できます。
以上が本日の新機能ハイライトです。
今後も引き続き新機能をお伝えしていきたいと思います。
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