この記事はHasantha Medde-WitageによるWhy Exadata Exascale is ideal for small enterprise customersを日本語に翻訳したものです。

2024年11月25日


よくある誤解で、Exadataは予算やスタッフの限られた小規模な組織にとっては高価で強力すぎるというものがあります。 しかし、Oracle Cloud Infrastructure(OCI)上でExadata Exascaleを利用できるようになったことで、あらゆる規模の組織が大幅なコスト削減を実現しながら、強化されたパフォーマンス、信頼性、可用性、セキュリティなど、Oracle Exadata独自の機能を利用できるようになりました。

Oracleは、小規模なワークロードでExadataを使用するメリットを得たい企業向けに、Oracle Exadata Database Service on Exascale InfrastructureとOracle Autonomous Databaseの2つのオプションを提供しています。 Autonomous Databaseは、手動によるデータベース管理が不要になることでデータベース管理を簡素化するように設計さた、完全に自動化されたデータベース・サービスです。 小規模なワークロードを持ち、データベース管理の自動化を最大限に高めたい組織は、Autonomous Database Serverlessで、それらを実行できます。

ただし、組織が仮想マシン(VM)およびデータベース・インスタンスを直接管理したい場合、Exadata Exascaleは、Exadataのメリットをはるかに小規模に提供します。この構成は、データベース・サーバーVMへのアクセスの制御、VMへの他のソフトウェアのインストールと管理、データベースに対する完全な管理制御の維持など、データベースおよびVMの管理においてより高い柔軟性を必要とするアプリケーションおよびDevOpsのプラクティスに最適です。自動化と管理の柔軟性のバランスを求めている組織にとって、Exascaleは、データベース環境をより詳細に制御できる優れたソリューションを提供します。このブログ投稿では、中小企業のお客様がExascaleを優先データベース・プラットフォームと検討すべき理由について説明します。

導入コストの削減

Exascale を使用すると、最小構成として、VM あたり 8 つの ECPU、22 GB のメモリ、280 GB のファイルシステム ストレージ (最低 2 つの VM)、300 GB のデータベース ストレージを備えた VM クラスターを作成できます。この構成のコストは、Oracle ライセンスを含むオプションでは月額 4,275 ドル、Bring Your Own License (BYOL) 価格オプションでは月額 1,293 ドルのみです。 Exascaleを使用すると、最低2つのVMで、VMごとに8つのECPU、22GBのメモリー、280GBのファイルシステム・ストレージと300GBのデータベース・ストレージを含むVMクラスタを最小構成として作成できます。この構成では、Oracleライセンスを含む場合月額4,275ドル、Bring Your Own License(BYOL)の場合1,293ドルしかかかりません。

Oracleライセンスを含む場合、コストとして次の料金が発生します(ドル円換算 $1=¥155)。

説明

単価

月額費用

Oracle Exadata Exascale VMファイルシステム・ストレージ
(1か月あたりのギガバイト(GB)ストレージ容量)

560

6.5587

¥3,689

Oracle Exadata Exascaleスマート・データベース・ストレージ
(1か月あたりのギガバイト(GB)ストレージ容量)

300

17.918

¥5,375.4

Oracle Exadata Exascale RDMAコンピュート・インフラストラクチャ (ECPU/時間)

16

3.875

¥45,260

Oracle Exadata Exascale Database – ECPU (ECPU/時間) – ライセンス込み

16

52.08

¥608,294.4

月額合計

 

 

¥662,618.8

Oracle BYOLオプションの場合のコスト(ドル円換算 $1=¥155)

説明

単価

月額費用

Oracle Exadata Exascale VMファイルシステム・ストレージ
(1か月あたりのギガバイト(GB)ストレージ容量)

560

6.5587

¥3,689

Oracle Exadata Exascaleスマート・データベース・ストレージ
(1か月あたりのギガバイト(GB)ストレージ容量)

300

17.918

¥5,375.4

Oracle Exadata Exascale RDMAコンピュート・インフラストラクチャ (ECPU/時間)

16

3.875

¥45,260

Oracle Exadata Exascale Database – ECPU (ECPU/時間) – BYOL

16

12.5085

¥146,099.9

月額合計

 

 

¥200,424.3

Exascaleは、最低48時間の契約が必要です。48 時間後にサービスを終了する場合、ライセンス込みオプションの場合は 335 ドル、BY​​OL オプションの場合は 140 ドルの費用がかかります。これらのオプションは、Exascale インフラストラクチャで Exadata Database Service を試用したい組織にとって、低コストで導入できるオプションです。 Exascaleは最低48時間のコミットメントが必要です。48時間後にサービスを終了する場合、ライセンス込みオプションの場合は335ドル、BYOLオプションの場合は140ドルのなります。 これらのオプションは、Exadata Database Service on Exascale Infrastructureを試してみたい組織にとってエントリー・ポイントが低くなります。

トータル・コストの削減

Exadata Exascaleは、リソース使用率の向上、動的なストレージ・プロビジョニング、管理の簡素化、および優れたパフォーマンスの提供により、組織がデータベース・インフラストラクチャ全体のコストを削減し、小規模から大規模のデータベース・ワークロードを管理するためのコスト効率の高いソリューションを実現するのに役立ちます。

Exascaleの統合管理機能および自動管理機能により、データベース管理タスクが簡素化されます。ストレージ・プールのインテリジェントなストレージ管理、データベース・マシンのプロビジョニング、一元化された監視および管理ツールなどの機能により、組織は定期的なメンテナンスと管理に必要な時間と労力を削減できます。この管理オーバーヘッドの削減は、コスト削減に直接つながります。

Exascaleを使用すると、複数のデータベースを単一のプラットフォームに統合できるため、個々のデータベース専用のサーバーやストレージにデータベースをデプロイする場合と比較して、全体的なライセンス・コストを削減できます。Exascaleの最適化されたハードウェアおよびソフトウェアの統合は、Exadata Database Serviceで何年も使用可能なものと同じです。高速なクエリ応答時間、高いトランザクション・スループット、短いバッチ処理時間により、優れたデータベース・パフォーマンスを実現し、ユーザーの生産性の向上、既存のリソースの利用率の向上、人件費の削減につながる可能性があります。

拡張性と柔軟性

小規模な組織や、ワークロードの小さい大規模な組織では、データ量やワークロードの需要が変動したり、徐々に増加したりすることがよくあります。Exascaleのスケールアウト・アーキテクチャは、シームレスな拡張を実現するように設計されています。これにより、サーバー・ベースのサイズ制限や中断を伴う移行を気にすることなく、データベース・サーバーとストレージ・インフラストラクチャをスケールアップできます。さらに、データベースやアプリケーションの可用性を中断することなく、Exadata Database Serviceの消費量をスケールアップまたはスケールダウンできるため、低コストで動的なワークロードのニーズを満たすことができます。

Exascaleを使用すると、開発、テストおよびその他のユースケース用のデータベースおよびプラガブル・データベース・クローンの即時作成が可能になります。クローンは完全なコピーまたは領域効率の高いシン・クローンにすることができ、複雑な前提条件なしに、ライブ読取り/書込みまたは読取り専用データベースから作成可能です。必要に応じて、任意のデータベースとそのクローンをクローンできます。Exascale上のすべてのデータベースは、その目的に関係なく、Exadataのパフォーマンスの恩恵を受けます。この効率的なクローン作成と堅牢なパフォーマンスの組み合わせにより、Exascaleはさまざまなワークロードに適しており、組織内で複数のデータベースを統合する価値が高まります。

運用と管理の簡素化Simplified management and administration

小規模な組織では、ITスタッフが限られているか、インフラストラクチャの様々な側面を管理するゼネラリストに依存することがよくあります。OCIとExascaleは、高度な自動化、監視および管理機能を提供します。OCIのExascaleインフラストラクチャ向けの直感的な管理インタフェースにより、複雑なデータベース・システムの管理に必要な学習曲線が低くなります。

Exascaleでは、ダイレクトI/Oパス・アーキテクチャを使用することで、中間ストレージ管理レイヤーが不要になります。このアーキテクチャにより、Oracle Database 23aiはインテリジェントなデータ・リクエストをストレージに直接送信できるため、19マイクロ秒以下のレイテンシを実現し、オンライン・トランザクション処理(OLTP)とAIワークロードの両方に数百万のIOPSをサポートできます。この進歩により、管理上のオーバーヘッドと手動のパフォーマンス・チューニングの必要性が軽減され、小規模なITチームがExascaleを迅速かつ効果的に管理できるようになります。

クラウド・ファーストのアプローチ

ワークロードが小さい組織では、柔軟性、デプロイメントのしやすさ、初期インフラストラクチャ・コストの削減を実現するために、クラウドベースのソリューションが好まれることがよくあります。Exascaleには、スケーラビリティ、バックアップ、ディザスタ・リカバリ機能などクラウド・ネイティブの機能が組込みまれているため、小規模な組織にとって魅力的なオプションとなっています。

サンプル・アーキテクチャ

次のリファレンス・アーキテクチャは、Exadata Database Service on Exascale Infrastructureを使用したOCIでの高可用性Webアプリケーションのデプロイメントの例を示しています。 パブリック・ロード・バランサは、インターネットからクライアント・リクエストを受信し、複数のフォルト・ドメインに分散されたWebサーバーのプールにルーティングします。 データ層には、プライベート・エンドポイントを持つExadata ExascaleでホストされているOracle Databaseが含まれます。OCI上にデプロイされたExascaleのすべての利点を最小限のコストと最大限の柔軟性で得られます。

OCI上のExascaleデータベースのデプロイメントのアーキテクチャ図の例

まとめ

Exadata Database Service on Exascale Infrastructureは、小規模な組織のニーズと制約を満たすのに役立つ優れたパフォーマンスと機能を提供します。 Exascaleインフラストラクチャを使用すると、他のプラットフォームでは利用できない機能、拡張性、信頼性を、低コストで簡単に管理しながら活用できます。 この組み合わせにより、小規模から中規模のワークロードを持ち、高性能でコスト効率の高い方法でデータベースのニーズに対処したい組織にとって、Exascaleは賢明な選択肢となります。

詳細については、次のリソースを参照してください。