この記事はMichael Barras, Soum DasguptaによるAnnouncing General Availability of Oracle Database@AWSを日本語に翻訳したものです。

2025年7月9日


本日、オラクルとAWSは共同で、米国東部(バージニア北部)および米国西部(オレゴン)リージョンにおけるOracle Database@AWSの一般提供開始を発表しました。これは、当社のマルチクラウド戦略における大きなマイルストーンとなります。この新機能により、お客様はAmazon Web Services(AWS)内でOracle Databaseサービスを直接実行できるようになります。

Oracleの最も高度なデータベース・サービスがAWSのお客様向けに対応

Oracle Database@AWSを使用すると、お客様はOracle Exadata Database Service on Dedicated InfrastructureおよびOracle Autonomous Database on Dedicated Exadata Infrastructure上にミッションクリティカルなワークロードをデプロイできます。Oracle Database、Oracle Exadata、およびOracle Real Application Clusters(RAC)の実証済みのパフォーマンス、セキュリティ、および可用性と、AWSインフラストラクチャのセキュリティ、耐障害性、およびスケーラビリティを実現できます。

オラクル独自のマルチクラウド・サービスは、OCIの親リージョンとAWS内のOCI子サイトをペアで提供します。オラクルは、Oracle Databaseサービスと顧客のAmazon Virtual Private Cloud(VPC)間のインフラストラクチャと低レイテンシのプライベート・ネットワークを管理し、これらすべてを同じAmazon Availability Zone(AZ)で実行できます。お客様は、AWSですでに採用しているのと同じセキュリティ管理、ポリシー、および運用方法を使用して、Oracle DatabaseサービスをAWS環境に簡単にプロビジョニングできます。

主なメリットとユースケース

Oracle DatabaseのワークロードをAWSに移行

Oracle Database@AWSを使用すると、お客様はOracle Exadataワークロードを、最小限の変更、完全な機能の可用性、アーキテクチャの互換性、オンプレミスと同じパフォーマンスで、OCIが管理しAWS内で実行されているインフラストラクチャに迅速かつ簡単に移行できます。 Oracle Databaseサービスは、AWS上のアプリケーションと並行して実行されるため、レイテンシ、複雑さ、およびデータの移動が最小限に抑えられます。 Oracle DatabaseのワークロードをOracle Database@AWSに移行する場合、Oracle Zero Downtime Migration(ZDM), Oracle Data Guard, Oracle Recovery Manager(RMAN), Data Pumpなどのツールを使用できます。また、柔軟なライセンス・オプションにより、ライセンス込みを使用することもOracle Autonomous Database のStandard Editionライセンスを含むライセンス持込み(BYOL)を使用することもできます。

また、主要なOracle ApplicationsをAWSに移行できるようになりました。Oracle E-Business Suite, PeopleSoft, JD Edwards EnterpriseOne, Oracle Enterprise Performance ManagementおよびOracle Retail Applicationsは、Oracle Database@AWSで実行されている場合、AWS上でサポートされます。

オラクルとAWS間のデータ統合によるイノベーション

Oracle DatabaseとAWSにまたがるデータに統一されたアプリケーションのアクセスを提供することで、より深い洞察を生み出し、新しい方法でイノベーションを起こすことができます。ゼロETLを使用してOracle Database@AWSをAmazon Redshiftに接続し、分析、機械学習、AI、データ統合サービスを利用できます。AI Vector SearchなどのOracle Database 23aiの最新機能、AI Vector Searchを高速化するOracle Exadata X11Mハードウェア機能やAmazon Elastic Compute Cloud(EC2), Amazon Elastic Container Service(ECS), Amazon Elastic Kubernetes Services(Amazon EKS)で稼働するサービスを組み合わせることで、スケーラブルでクラウドネイティブな新しいアプリケーションを構築できます。

管理と監視の簡素化

Oracle Database@AWSは、購入やサポートから管理、運用まで、データ資産の簡素化を支援します。

  • プライベート・オファーを使用してAWS Marketplaceから調達し、簡素化された単一の請求と、既存のAWSコミットメントに対する支出を実現します。
  • Oracle Databaseサービスは、他のAWSサービスと同様にAWSアカウントおよびVPCに直接プロビジョニングできます。オラクルとAWSは連携し、AWSですでにご利用いただいているガバナンス、監査、およびリソース管理をそのままご利用いただけます。Oracle Database Networkはネットワーク・アクセスの制御を可能にし、Amazon VPC Latticeとの統合により、サービスへのセキュアなアクセスを提供します。
  • AWSおよびOCIコンソール、CLI、API/SDK、またはAWS CloudFormationを使用して、Oracle Database@AWSリソースをプロビジョニングおよび管理します。
  • Amazon CloudWatchでメトリクスをモニタリングできます。このサービスは、ホストのパフォーマンス・メトリクスをCloudWatchに、Oracle Exadata infrastructureとデータベースのイベントをAmazon EventBridgeに自動的に送信し、既存のモニタリングと通知機能に統合します。API操作は、ガバナンスとコンプライアンスのためにAWS CloudTrailに記録されます。また、Oracle Enterprise ManagerやOracle Database Management Cloudなど、お好みのOracle監視ツールを使用することもできます。
  • Oracleマネージドバックアップは、データベースをAmazon Simple Storage Service(S3)に自動的にバックアップします。また、OCIオブジェクト・ストレージ、OCIで稼働するOracle Zero Data Loss Autonomous Recovery Serviceを使用するようにバックアップを設定したり、お好みの方法でデータベースを手動でバックアップすることも可能です。
  • AWS Resource Access Manager(RAM)によるリソース共有では、プライベート・オファーの受け入れに使用したAWSアカウントを通じて、Exadata infrastructureとOracle Database Networkを作成できます。これらのリソースをAWS Organizations内の他のAWSアカウントと共有することで、それらのアカウントでVMクラスタやデータベースをプロビジョニングできるようになります。

はじめる

Oracle Database@AWSはAWS Marketplaceで購入するため、オラクルからのプライベート・オファーが必要です。オファーの作成については、オラクルの営業担当者にご相談ください。まだオラクルをご利用でない場合には、お問い合わせフォームをご利用ください。担当者がご連絡いたします。

プライベート・オファーに署名して承諾すると、AWS MarketplaceでOracle Database@AWSサブスクリプションをアクティブ化するための手順が表示されます。このプロセスにより、お客様のAWSアカウントとOCIテナント間のリンクが作成され、Oracle Database@AWSリソースを作成できるようになります。

これらのリソースは、Oracle Database Networkに配置されます。Oracle Database Networkは、Amazon Availability ZoneでOCIリソースをホスティングするための分離されたプライベート・ネットワークを提供し、Amazon VPCリソースに接続するためのAWSネットワーク構成です。Oracle Database Networkは、VPCに直接ピアリングすることも、AWS Transit GatewayやAWS Cloud WANなどのサービスを使用してより広範なネットワークに接続することもできます。

このサービスは、米国東部(バージニア北部)リージョンと米国西部(オレゴン)リージョンのそれぞれ2つのAmazon Availability Zoneで本日からご利用いただけます。OCIオートメーションを使用することで、Data GuardのクロスAZおよびクロス・リージョン・スタンバイ・データベースを構築し、高可用性ユースケースをサポートできます。今後、世界中でさらに20のAWSリージョンで対応予定です。リージョンとサービスの最新情報については、Oracle Multicloud Capabilitiesを参照ください。

Oracle Database Networkの作成、Exadata InfrastructureとVMクラスタのプロビジョニング、およびデータベースの作成に関する詳細な手順については、以下の追加リソースを参照してください.

マルチクラウド・データの新時代

今回のリリースは、お客様の選択肢、相互運用性、およびエンタープライズ・マルチクラウドの未来に対する当社の継続的なコミットメントを強化するものです。オラクルとAWSの強みを結集したOracle Database@AWSは、企業のイノベーションを加速し、最も重要なワークロードを自信を持って実行できるよう支援します。

詳細については、ドキュメントをご覧になるか、またはOracle Databaseマルチクラウドの導入について弊社までお問い合わせください。