株式会社テクノプロジェクト様は、以下の2システムをOracle Cloud Infrastructure(OCI)上に構築しました。
- バリアフリー情報管理のDX支援サービス「どこでもマップ」
- 福利厚生サービス事業者向けシステム
事例1:バリアフリー情報管理のDX支援サービス「どこでもマップ」をモダナイズしてOCIに移行
「どこでもマップ」は、様々な施設のバリアフリー整備状況と位置情報を、住民や観光客にわかりやすく公開できるプラットフォームです。施設情報の登録・更新・公開を一元管理でき、Google Mapなど外部サービスとの連携も可能で、これにより自治体のDXを推進し、誰もが安心して移動できるインクルーシブな街づくりを支援します。既存システムはオンプレミス環境で稼働し、その維持管理や利用増への柔軟な拡張性、CI/CDツールによる開発運用の自動化・標準化が課題となっていました。
OCI採用のポイントと効果
- オンプレミス環境からOCIに移行し、既存環境と比較して約50%のコスト削減
- 既存VM上のアプリをコンテナ化してContainer Instancesに移行
- OCI DevOps を活用してCI/CD環境を構築
- データベースは、マネージドサービスのOCI Database with PostgreSQLを活用し運用負荷を低減
- モダナイズを含む移行全体を約6ヶ月の短期間で実現
事例2:福利厚生サービス事業者向けアプリのモダナイズ
本プロジェクトは、企業や団体向けに福利厚生サービスを提供する事業者が、サービスのデジタル化を進め、会員カードのアプリ化による利便性の向上を目指すものです。これにより、会員はサービス利用時にカードの提示やその後の申請手続きをアプリ上で完結できるようになりました。事業者側にとっても、業務プロセスの効率化が実現します。今後は、このサービスを全国の事業者へ展開し、各地域における中小企業の振興および地域の活性化にも寄与することを目指します。新規システムでは将来のトラフィックを予測しづらく、コスト効率の良いクラウド環境が必要とされます。加えて、事業者からは個人情報保護に関する強固なセキュリティ対策や、Java環境のサポートについて強い要望がありました。
OCI採用のポイントと効果
- 他社クラウドと比較して、約50%のコスト削減見込み
- パスワードやキーなどのシークレット情報をOCI Vaultにて管理し、セキュリティ要件に対応
- コンテナ稼働のバックエンドはJavaで開発(スマホアプリのモダンなUIはFlutterで開発)。OCIではOracle JDKを無償で商用利用でき、最新パッチの即時適用や長期サポートの面で有利
まとめ
テクノプロジェクト様は、Oracle Cloud Infrastructureの多彩なサービスを用いることで、それぞれの事業に最適なDXとコスト最適化を一気に推進しました。今後もOCIの新機能・サービス活用を通じて、より便利で安全な社会インフラの提供が期待されます。
- [参考資料] OCI Container Instances概要
- [参考資料] OCI DevOps概要
- [参考資料] OCI Database with PostgreSQL 概要
- [参考資料] OCI Vault 詳細