国立天文台が推進するアルマプロジェクトは、標高5,000mの南米チリ・アタカマ高地に設置された66台の電波望遠鏡「アルマ望遠鏡」を中心に、22の国と地域が協力して運用する国際共同研究プロジェクトです。この巨大な天文学的観測プロジェクトのデータ転送を担う基盤としてOracle Cloud Infrastructure(OCI)が活用されています。

アルマ望遠鏡が生み出す膨大な観測データは、チリの観測施設から日本(東京三鷹の国立天文台)まで、平均して月間約20TBという規模で転送されています。従来は主に国際専用線を用いてデータ転送が行われていましたが、「安定性・信頼性を維持しながら、回線費用を最適化できないか」— これがプロジェクトの大きな課題でした。

こうした課題に対して、データアーカイブシステムのデータ転送を担う基盤としてOCIを導入しました。OCIのリージョン間データ転送機能等を活用することで、従来と同等レベルの安定性・信頼性や、高速なデータ伝送を維持しつつ、20〜30%のコスト削減を達成しました。

OCIリージョン間データ転送は10TB/月まで無償、超過分も他社クラウドに比べて非常にリーズナブルな単価(3.875円/GB)で提供されています。また、学術ネットワークSINETへの転送も安価な固定費用(32.9375円/時)で提供されており、先端科学の研究インフラとして理想的な環境を構築することができました。