※ 本記事は、Muneer Mirza、Rakshana Balakrishnan、Peter Kurkowskiによる”Run a Self-Managed Oracle Database in AWS with Autonomous AI Database Serverless“を翻訳したものです。
2026年9月18日
Oracle Autonomous AI Database Serverless (ADB-S)がOracle AI Database@AWSの一部として一般提供を開始したことをお知らせします。これにより、お客様はAWSコンソールから完全に自己管理されるOracle AI Databaseを直接プロビジョニングし、AWSのコミットメントを使用して料金を支払うことができるようになります。
お客様は、Oracleの自動データベース・サービス、つまり、パッチ適用、チューニング、スケーリングおよびセキュリティ更新を自己処理し、すでに利用しているAWSサービスにアクセスしながら、AWS内でネイティブに実行できるようになりました。Oracle AI Database@AWS上のADB-Sは、現在、米国東部 (バージニア北部)、米国西部 (オレゴン)で利用可能であり、Oracle AI Database 26aiおよび19cをサポートします。
自律型データベース運用のビジネス上の有効性は、すでに十分に確立されています。Oracle Autonomous AI Databaseのお客様を対象としたIDCの2025年ビジネス価値調査によると、組織は、3年間の投資収益率436%を達成し、投資回収期間わずか5か月でした。これは、データベース管理チームの効率が66%向上し、ITインフラストラクチャ・チームの効率が48%向上したことに加え、計画外停止時間が91%削減されたことによるものです。Oracle AI Database@AWS上のADB-Sは、AWSでOracleワークロードを実行しているチームにも、これらと同様の成果をもたらします。
Oracle Autonomous AI Database Serverlessの主なユース・ケースと利点

1. 最小限の手間でOracle DatabaseをAWSに移行。 ADB-Sは、アプリケーションの再設計やデータベース・チームの再トレーニングを行わずに、OracleワークロードをAWS環境に導入するための直接的な手段となります。ADB-Sでは、お客様がオンプレミスで運用しているのと同じOracle AI Databaseが稼働するため、既存のPL/SQLコード、アプリケーションおよびツールは、最小限の変更でそのまま機能します。
ADB-Sを利用することで、お客様は、AWSネイティブの購入およびプロビジョニングのオプション、セキュアな接続モデル、Oracleの移行ツールを活用し、計画段階からデプロイメントまでより迅速に進めることができます。
- AWS Console、AWS APIまたはAWS CloudFormationからADB-Sインスタンスをプロビジョニング。プライベート・オファーまたはパブリック・オファーを利用でき、Bring Your Own License (BYOL)およびLicense Includedオプションをサポート。また、AWSクレジットを利用料金に充当
- 柔軟なネットワーク・アクセスの選択肢によってADB-Sへの接続を保護。プライベート・エンドポイント、あらゆる場所からのセキュアなアクセス、許可されたIPからのセキュアなアクセスなどを選択可能
- 既存のADB-Sインスタンスのクローン作成、またはバックアップからのリストアをサポート。移行やテストに要する期間を短縮可能
- Oracle Database Migrationサービスを利用して、オンプレミスのOracle Databaseを本番環境を中断することなくADB-Sに移行可能
2. DBAチームを日常的な作業から解放する自律型運用。 ADB-Sは、ダウンタイムや人手による介入を必要とすることなく、パッチを適用、チューニング、およびスケーリングを自動的に実行します。IDCの調査によると、Oracle Autonomous AI Databaseを使用しているDBAチームの効率は66%向上し、DBA一人当たりが管理できるデータベース数は以前より8.7個増加しました。スタッフはメンテナンス作業ではなく、データ・アーキテクチャ、モデリング、戦略的な作業に集中できるようになりました。
- 自動パッチ適用および自動アップグレードは、ダウンタイムや手動でのスケジュール設定を必要とせずに適用
- 自動索引作成および問合せの自動チューニングにより、DBAが関与することなくパフォーマンスを継続的に最適化
- 柔軟な自動スケーリングにより、ワークロードの需要に応じてコンピュートとストレージのそれぞれが拡張・縮退できるため、実際に使用した分だけ料金を支払い可能
3. 4つのワークロード・タイプを1つのマネージド・サービスで提供。 Oracle AI Database@AWS上のADB-Sでは、単一のサービス内で4つの一般的なワークロード・タイプをサポートしており、ユース・ケースごとに別々のデータベースを管理する必要がなくなります。IDCの調査によると、Oracle Autonomous AI Databaseを使用している組織は、開発者の生産性が18%向上し、分析チームの生産性が20%向上するとともに、クエリ実行時間が39%改善しました
- Autonomous AI Transaction Processing: OLTPアプリケーション、Eコマース・プラットフォーム、予約システム、およびトランザクション処理と分析処理が混在するワークロード向け
- Autonomous AI Lakehouse: データ・ウェアハウス、アナリティクス、データ・レイク、AIワークロード向け。クラウドをまたいだオープンなApache Iceberg表へのアクセスを含む
- Autonomous AI JSON Database: MongoDB互換APIと完全なSQLアクセスを備えたドキュメント指向アプリケーション向け
- Oracle APEX Application Development: AI機能を備えたアプリケーションを含む、迅速なローコード・アプリケーション開発向け
4. エンタープライズ・グレードの可用性と災害復旧。 Oracle AI Database@AWS上のADB-Sは、継続的な稼働が求められるミッションクリティカルなワークロード向けに構築されています。Oracle Autonomous AI Databaseは99.995%の可用性SLAを提供しており、IDCの調査では、Oracle Autonomous AI Databaseを採用した組織では、計画外停止時間が91%削減され、平均復旧時間も70%向上しました。
- Oracle Autonomous Data Guardを使用したリージョン間の災害復旧。AWSリージョン間の手動スイッチオーバーおよびフェイルオーバーを含む
- ローカルAutonomous Data Guardを使用したリージョン内のスタンバイおよび自動フェイルオーバー。アベイラビリティゾーン間の耐障害性を実現
- 自動バックアップ。AWSクラウドのADB-Sサービスによって管理
5. AIおよび分析ワークロードのリアルタイム・データ・アクセス。 Oracle AI Database@AWS上のADB-Sにより、お客様は、カスタム統合やデータ移動なしで、ネイティブのベクトル検索、エージェント型AI、マルチモーダル機能を活用して、エンタープライズ・データをAIですぐに活用できるインサイトに変換できます。
- Oracleに組み込まれた検索拡張生成 (RAG)向けのAI Vector Searchにより、チームは構造化データと非構造化データの両方をセマンティクス (意味)に基づいて検索し、より正確でコンテキストに即した関連性の高い結果を提供できます
- Oracleに組み込まれたMCPサーバーにより、AIアプリケーションはMCP標準を使用してデータベースと直接やり取りできるため、カスタム統合が不要になります
- Select AIにより、すべてのデータに対して自然言語クエリが可能となります。また、Select AI Agentにより、データベース内でエージェント型AIのワークフローを、容易に開発、デプロイ、利用できます
- Live AI Hubにより、データを移動することなく、すべてのシステムのすべてのデータに対してAIを活用できます
- OracleのJSON、グラフ、空間、ベクトル・データ型に対する組み込みのネイティブ・サポートにより、単一のマネージド・データベース・サービス内でマルチモーダル・アプリケーションを構築できます
AWS統合および接続性
Oracle AI Database@AWS上のADB-Sは、運用およびエンジニアリング・チームが日常的に使用するAWSサービスおよびツールと直接接続できます。Oracle AI Database@AWSは、AWSデータセンター内のOracle Cloud Infrastructure (OCI)上で稼働し、OracleサービスとAWSサービス間のデータ・エグレス料金なしで、同一リージョン内のAWSサービスとの低レイテンシの接続を提供します。
一般提供の開始時点では、ADB-Sは次のAWSサービスと統合されています:
- Amazon S3: 自動データベース・バックアップはデフォルトでAmazon S3に格納され、イミュータブル(変更不可)バックアップおよび設定可能な保持期間をサポート
- AWS Key Management Service (KMS): お客様は独自のAWS KMSキーを使用してADB-Sインスタンスを暗号化でき、データ・ソブリンおよびコンプライアンス要件への対応が可能
- Amazon Zero-ETL: 変更データ・キャプチャにより、データベースの変更をAmazon Redshiftに直接ストリーミングし、パイプラインを手作業で管理することなく、ほぼリアルタイムの分析を実現
- Amazon CloudWatch: ADB-SメトリックはCloudWatchでネイティブに利用でき、他のAWSワークロードと併せて統合監視が可能
- Amazon EventBridge: Oracle AI Database@AWSのイベントをEventBridgeで利用できるため、運用ワークフローの自動化やアラート通知が可能
- AWS Console、API、CloudFormation: ADB-Sインスタンスは標準的なAWSインターフェイスを通じて作成および削除されます。ADB-Sの利用分は、既存のAWSコミットメントの対象となるほか、Oracle Support Rewardsを含むOracleライセンスの特典も利用可能
ADB-Sインスタンスは、既存のOracle Database Network (ODBN)インフラストラクチャにOracle Exadata Database Serviceデプロイメントと同じ場所に配置でき、サービス間でネットワーク・リソースを共有できます。
まとめ
現在、Oracle Databaseを実行している方は、Oracleの最も自動化された自己管理型データベース・サービスであるOracle Autonomous AI Database ServerlessをAWS環境に直接導入できるようになりました。Oracle AI Database@AWS上のADB-Sは、DBAおよびITインフラストラクチャ・チームが日常的に担うデータベース管理の負担を排除し、1つのマネージド・サービス内で4つのワークロード・タイプをサポートするとともに、Amazon Redshift、Amazon S3、AWS KMS、Amazon CloudWatch、Amazon EventBridgeなどのAWSの分析およびAIサービスとネイティブに接続します。IDCによる2025年のビジネス価値調査によると、Oracle Autonomous AI Databaseを実行している組織は、1組織当たり年間平均490万ドル、3年間で436%のROI、5か月の投資回収期間を達成しました。Oracle AI Database@AWS上のADB-Sは、現在米国東部 (バージニア北部)、米国西部 (オレゴン)でご利用いただけます。
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