こんにちは。日本オラクルのクラウド・ソリューション・エンジニアの小西です。
早いものでもう9月です。今月はLas Vegasで、Oracle Cloud最大のイベントであるOracle CloudWorldが開催されます!
https://www.oracle.com/cloudworld/
今年も様々な発表が行われると思いますので、期待していきたいと思います。
さて、「Oracle Cloud Infrastructure 新機能ハイライト」では、隔週でOracle Cloud Infrastructure(OCI)の主な新機能をご紹介していきます。
それでは、前回以降のリリースノートに掲載されているOCIの新機能を見ていきましょう!
[Logging Analytics] 複数の条件に基づいたラベルとフィールドにより、ログを改良し、複雑な取込み時検出ルールの作成
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Oracle Logging Analyticsでは、定義済条件に基づいてログ・レコードにラベルを追加できます。ログ・エントリが定義した条件に一致すると、そのログ・エントリがラベルに移入されます。同様に、フィールドに特定の値を移入する条件がいくつかある場合は、条件フィールド機能を使用します。
[Logging Analytics] 複数の参照からフィールドと値の組合せでログの改良
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ルックアップ・フィールド・エンリッチメント・オプションを複数回設定することで、複数の参照からデータを追加できます。キーが重複する関連参照があり、各参照の処理によるエンリッチメントの追加に役立つ場合は、ルックアップ・フィールド・エンリッチメント定義の入力および出力選択に重複するキーが含まれるようにします。
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詳細: Use Ingest-Time Lookups in the Source and Example of Adding Multiple Lookup Field Enrichments.
[Logging Analytics] Windowsイベント・システム・ログで使用可能なデータ・フィルタ
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ログ・ソースにデータ・フィルタを追加してWindowsイベントをフィルタし、機密情報を置換文字列でマスクしたり、ログ・エントリから特定のキーワードおよび値を削除したり、ログ・エントリ全体を削除したりできます。
[Logging Analytics] アーカイブ・リコール機能の拡張
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アーカイブ・リコールでは、次の4つの新しい機能拡張を使用できます。
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アーカイブからのログ・リコールの微調整: リコール中にアーカイブ・ログをフィルタする問合せを含め、ログ・セットを指定できるようになりました。
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リコールされたログの自動ストレージ最適化: リコール・アクティビティは「アーカイブ・リコール・リクエスト」ページにリストされます。重複するデータを持つ個々のリコールは、1つのコレクションにまとめられます。このような場合、表には、基礎となるリコールのデータ・サイズではなく、コレクションのデータ・サイズが表示されます。
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リコールの自動リフレッシュ: 新しい追加のログ・データをリコールできる場合、コレクションのデータ・サイズ・アイコンがオレンジ色で表示されます。新しいデータ・アイコンをクリックして、新しいデータをリコールできます。
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リコールの推奨事項: データの可用性に基づいて、アーカイブ・ログのリコールに適した時間範囲が推奨されます。
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[Networking] ネットワーク・ビジュアライザでの大規模なリージョナル・トポロジの生成
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より大きなリージョン・トポロジ・マップを生成できるように、表示される要素の数に制限が適用できるようになりました。これによって、以前は一度に大量のリソースを表示させるとエラーになってしまうことがありましたが、これを防ぐことができるようになりました。
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要求されたマップが制限を超えると部分的なマップがエラー・メッセージとともに表示されます。

[Data Integration] データ統合の新リリース
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データソースとして Salesforce に接続できるようになりました。
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詳細: Data Integration.
[Logging Analytics] REST APIベースのログ収集
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REST APIを介してサービスからログを収集したい場合、ログが生成される時間範囲を指定することで、REST APIを使用してOracle Logging Analyticsからログ収集を設定できます。
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これは、OCIサービス、Fusion Apps、ERPアプリケーション、またはその他のログ発信クラウド・アプリケーションなどの環境から、事前定義された期間のログ収集プロセスを自動化する場合に推奨される方法です。ソース定義で使用可能なマクロを使用すると、増分時間範囲からログを継続的に収集する方法、特定の開始時間からのコレクションのオフセットを指定する方法、または特定の時間ウィンドウでログを収集する方法を指定できます。
[Management Agent] Oracle Linux 9のサポート
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管理エージェントの管理ゲートウェイでOracle Linux 9がサポートされました。
[Cloud Guard] アクティビティ・ディテクタの追加
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クラウド・ガードは、OCIアクティビティ・ディテクタ・レシピに「MFAなしで認証されたローカル・ユーザー」ルールを追加しました。このルールは、ユーザーが1つの認証ファクタ(パスワードなど)でのみ認証される場合にアラートを生成します。特に機密性の高いリソースの場合、ユーザの電子メール・アドレスまたは電話番号に送信されるコードを指定するなど、2番目の認証ファクタを要求することがセキュリティのベスト・プラクティスです。
[Operations Insights] 使用率閾値の変更
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オペレーション・インサイトで、CPU、ストレージおよびメモリー・インサイトの高使用率および低使用率のしきい値をカスタマイズできるようになりました。これらの予測メトリックしきい値をカスタマイズすると、より詳細な容量管理予測が提供されます。予測の正確性を高めるために、特定のターゲット・タイプに関連するしきい値を設定することで、リソース管理をより積極的に行うことができます。
[Database Migration] データベース移行のテスト・コネクション
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移行を実行する前に、データベース接続の接続をテストし、構成の問題を修正できるようになりました。
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詳細: What’s New for Oracle Cloud Infrastructure Database Migration and Database Migration API.
[Networking] FastConnectのMACsecフェイルオープンモード
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FastConnectのMACSECで「Fail Open」モードが利用できるようになりました。Fail Openモードでは、MACSECセッションが停止した際には暗号化されていないトラフィックがFastConnect仮想回線上で流れるようになります。
[APM] APM合成モニタリング: ネットワーク・モニター
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ネットワーク・モニターは、合成モニタリングで使用可能な新しいモニター・タイプです。ネットワーク・モニターを使用して、IPアドレスまたはホスト名のいずれかを使用して、任意のサーバーの可用性およびパフォーマンスをテストできるようになりました。これにより、ホストでアプリケーションまたはHTTPサーバーが実行されていない場合でも、環境にとって重要な重要なリソースに対してモニターを定義できます
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詳細: Create a Monitor
[Networking] FastConnect上でIPSecが利用可能
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パブリック・インターネット経由ではなく、FastConnectプライベート・ピアリングの仮想回線の上でサイト間VPNをプロビジョニングできるようになりました。
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この機能は、AshburnとSao Paoloリージョンではまだ使用できません。

[GoldenGate] GoldenGateでストリーム・アナリティクスをサポート
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OCI GoldenGate Stream Analyticsを使用して、イベント・ストリーム処理パイプラインを作成できるようになりました。Stream Analyticsは現在Limited Availabilityで、特定のリージョンでのみ利用可能です。アクセスするには、Oracle担当者または Oracle Supportに問い合わせてください。
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詳細: Learn more
[Operations Insights] オペレーション・インサイトのポリシー・アドバイザ
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ポリシー・アドバイザでは、オペレーション・インサイトに必要なポリシーの表示、作成、更新および削除を集中管理できます。
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ポリシー・アドバイザによる作成の自動化:
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オペレーション・インサイトのユーザーが必要とするポリシー(管理者と読取り専用ユーザーの両方)。
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オペレーション・インサイト・サービスで適切に機能するために必要なポリシー。
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デモ・モードを設定するポリシー(オプション)。
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以上が本日の新機能ハイライトです。
今後も引き続き新機能をお伝えしていきたいと思います。
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