導入して終わり」にしないAI
~「AI Worker」とOCIで業務に根づくAIエージェント~

こんにちは、OPN事務局です。OPNパートナー様によるOCI (Oracle Cloud Infrastructure) を活用したソリューションに注目してご紹介する新企画、「OPNソリューションスポットライト」の第3回をお届けします。

今回は、株式会社AI Shift(以下、AI Shift)様のソリューション、「AI Worker」シリーズについて、AI Shift 青野様と加藤様にインタビューにお答えいただきました。
今回ご紹介するサービス「AI Worker」シリーズにより、お客様は自社データを安全に活用しながら、業務ごとに最適化されたAIエージェントを迅速に導入・運用できるようになります。これにより、コールセンターや営業現場など多種多様な業務の効率化や生産性向上を実現します。

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株式会社AI Shift
ソリューション名:
「AI Worker」シリーズ

https://www.aiworker.jp/

▼会社紹介をお願いいたします。
株式会社AI Shiftは、2019年8月にサイバーエージェントのグループ会社として設立され、サイバーエージェントグループで培ってきた大規模な生成AI活用の知見や、実際の業務現場での運用ノウハウを体系化し、これらを「AI Workerシリーズ」として外部企業へ提供しています。
これまでに400社以上の企業にAI導入・業務変革を支援しており、コールセンター、営業、マーケティングなど多様な業務領域において、企業ごとの課題やデータに合わせたAIエージェントの構築・運用を実現してきました。

当社は「人とAIの協働を実現し、人類に生産性革命を起こす」をミッションに掲げ、領域特化型のAIプロダクトとカスタマイズ可能なAIソリューションを通じて、これからもお客様のDX推進と業務変革を支援してまいります。

●受賞歴:
AI Shift、「Twilio AI Startup Searchlight Awards 2025」を日本企業として唯一受賞

「AI Messenger Voicebot」が、「ITreview Grid Award 2025 Spring」のボイスボット部門にて単独で「Leader」を受賞

AI Shift、「2025 Oracle Partner Awards」にて 「Regional Best in Class Service Partner Technology/Cloud AI Innovation Partner Award」を受賞

●会社情報:
https://www.ai-shift.co.jp

▼Oracle AI Worldでの出展と「Regional Best in Class Service Partner Technology/Cloud AI Innovation Partner Award」受賞についてお聞かせください。
Oracle AI Worldでは、AI Workerシリーズと Oracle Autonomous AI Database(以降、Autonomous AIDB)を組み合わせた“企業データを活かしたAIエージェント活用”をテーマに、グローバルで戦えるサービス展開に向けた第一歩として出展しました。ブースやセッションを通じて、多くの海外企業からも「自社データを安全に活用しながら、業務にフィットしたAIエージェントを実装したい」という声をいただき、AI Workerに対する期待の高さを実感しました。

また、連携開始から1年未満でいただいたOracle Partner Awardの受賞は、AI Workerシリーズと OCI の連携を軸に、企業の生産性向上と業務変革を支援してきた取り組みをご評価いただいたものと受け止めています。特に、企業ごとに異なるデータや業務フローに合わせてAIエージェントを最適化し、実運用まで伴走してきた点を高く評価いただきました。

今後も日本オラクル様との連携をさらに深め、OCI や Oracle AI Data Platform(以降、AIDP)などの最新技術とAI Workerを連携させることで、より多くの企業のAI DXを推進していきたいと考えています。

▼AI Shift様の強みについてお聞かせください。
AI Shiftの強みは、企業のデータ活用基盤と密接に連携しながら、AIエージェントを実務に定着させることを前提に設計されている点です。

1つ目の強みは、サイバーエージェントグループで培ってきた大規模データ活用と生成AI実装の知見です。
全社での生成AI・AIエージェント活用推進、リスキリング、アイデアの実装・検証など、実務に根ざした取り組みから得られた知見を体系化し、企業の業務フローに最適化されたAIエージェントとして提供しています。
この「現場で成果を出すための設計思想」が、データドリブンな業務変革を求める企業様に高く評価されています。

2つ目の強みは、「AI Workerシリーズ」による一気通貫の提供モデルです。
領域特化型のAIプロダクトと、Reskilling・Consulting・Platformを組み合わせたAIソリューションを統合することで、戦略設計からデータ整備、AIエージェント構築、運用定着までを包括的に支援します。
特に、企業データを安全に扱いながら高度なAIエージェントを活用する必要があるエンタープライズ環境において、実務適合性とガバナンスを両立できる点が大きな強みです。

3つ目の強みは、400社以上の企業支援で培った“データと現場のつなぎ込み”に関する実践力です。
多様な業種・業務で蓄積された知見をもとに、データ基盤とAIエージェント基盤を高いレベルで連携させることで、「導入しただけ」で終わらず、継続的に成果を生む運用へと導きます。
この実践力は、OCIやAutonomous AIDBと連携する際にも高い効果を発揮し、安全性・パフォーマンス・運用性を備えたAIエージェント実装を可能にします。

これらの強みによりAI Shiftは、企業が保有するデータ資産を最大限に活かし、AIエージェントによる業務革新や生産性向上を共に実現するパートナーとして選ばれています。

▼御社のサービス「AI Worker」について詳しくお聞かせください。
●「AI Worker」シリーズの製品概要をお聞かせください。

「AI Worker」シリーズは、領域に特化したAIプロダクトと、企業ごとにカスタマイズしたAIソリューションを組み合わせて、AIエージェントの導入から定着までを包括的に支援するサービス群です。コールセンター向けの「AI Worker VoiceAgent」や営業支援の「AI Worker SalesAgent」をはじめ、業務特性に応じて最適化されたAIエージェントを提供します。

また、OCIおよびAutonomous AIDBとの連携により、企業が保有するデータを安全に活用しながら、高精度な検索・推論・自動化を実現できます。エンタープライズ環境でもスムーズにAIエージェントを運用できる点も「AI Worker Platform」の大きな特徴です。

・製品プレスリリース
AI Shift、「AI Worker」シリーズをリニューアル、 人とAIの協働を実現するブランドへ

●市場や現代のニーズについてお聞かせください。
近年、企業では「業務の一部を効率化するツール」から、より実務に入り込んで支援するAIDXへのニーズが急速に高まっています。特に人材不足が深刻化する中、営業・コールセンター・バックオフィスなど、多様な部門で“人の働き方を補完し、生産性を底上げする存在”としてのAIが求められています。

一方で、企業ごとに業務フローやデータ環境が異なるため、既製のAI製品だけでは活用が進まないケースも増えています。そのため現在は、自社のデータを活かしながら、業務に最適化されたAIエージェントを構築するニーズが強まっています。こうした背景から、OCIやAutonomous AIDBのように、安全性が高く、既存データ資産と連携しやすい基盤との統合が重要になっており、AIエージェントの本格活用に向けた環境整備が企業の大きなテーマになっています。

●今回OCIを選ばれた理由についてお聞かせください。
AI Worker Platformでは、企業が保有する多様なデータを高精度に活用しながら、業務に最適化されたAIエージェントを構築できることが重要になります。その中でOCIは、高いセキュリティ水準や安定したパフォーマンスに加え、AI処理に適した設計となっており、AIエージェントの基盤として非常に相性が良いと判断しました。また、自律型データベースによる運用効率の高さも採用理由のひとつです。

特にAutonomous AIDBは、自律運用による高い可用性と管理コストの削減に加え、企業ごとに異なるデータ構造を柔軟に扱える点が特徴です。さらに、Oracle AI Database 26ai の「AI Vector Search」「Select AI Agent」「JSON Relational Duality」をはじめとした生成AIとの連携を前提とした機能が強化されており、AI Worker Platformの「業務にフィットするエージェントを迅速に構築する」という価値を強力に後押しします。

また、2025年3月25日よりOracle社との連携をさらに強化して、エンタープライズ領域でのデータ活用・AI導入を共に推進できることも採用理由の一つです。安心してスケールできる堅牢なデータ基盤をご提供いただけることは、AIエージェントの本格運用を目指す企業にとって大きなメリットだと考えています。

AI Worker PlatformとAutonomous AIDBとの組み合わせでAI時代のデータ基盤を構築することで、他のプロダクトでは難しい高精度かつセキュリティの担保された強力なAIデータ基盤が構築できると考えています。

●他社クラウドと比較した際のOCIの優位性についてお聞かせください。
OCIは、エンタープライズ環境でAIエージェントを安定運用するうえで求められる、パフォーマンス・セキュリティ・コスト効率のバランスに優れている点が大きな特徴です。

まずコスト面では、高パフォーマンスを維持しながらも運用効率が高く、Autonomous AIDBによる自律運用によって、チューニング・パッチ適用・バックアップが自動化されるため、長期的な運用コストを抑えられる点も優位性の一つです。
さらに、他社クラウドは回数課金であるのに対し、OCIの課金形態では回数(クエリ)/重量ごとの課金ではない上に、無料の枠にも余裕があり、コスト問題が解決されるという大きなメリットがあります。

また、パフォーマンス面では、高負荷処理に最適化されており、大量データを扱うAI Workerにおいても安定した応答速度を実現できます。

セキュリティ面では、テナントの強い分離構造やゼロトラスト思想に基づく設計など、エンタープライズ基盤として必要な水準を備えていることから、企業データを扱うAIエージェント基盤として安心して採用できます。

加えて開発者目線で申し上げますと、パフォーマンス・セキュリティ・コスト以外での優位性は、「使いやすさ」だと考えています。これ一つでAIを含めてすべて使える、パフォーマンスが高くて使っていて困ることがない、便利でありながら気楽に選べる、という点を評価しています。

これらの特長によりOCIは、AI Workerが求める「企業データと密接に連携しながら、高い信頼性で動作するAIエージェント」を実現するクラウド基盤として適していると考えています。

●ソリューション開発にあたって工夫した点/苦労した点についてお聞かせください。
AI Worker Platformの開発では、企業ごとの業務に確実にフィットさせ、現場で使われ続けるAIエージェントにすることを最も重視しました。

工夫した点としては、企業によって異なる業務フローやデータ構造を前提に、柔軟にカスタマイズできる設計したことです。特に、OCI や Autonomous AIDBと連携することで、多様なデータを安全に扱いながら、業務ごとに最適化したAIエージェントを迅速に構築できるようにしています。
コンサルタントがお客様の業務に入り込んでカスタマイズを構築をする面が大きく、お客様の既存システム上への構築ではなく、まずお客様の業務自体を作り変えて、会社/部署の業務全体をAIナイズしていくことが重要だと考えています。

一方で苦労した点は、企業ごとに異なる業務フローや既存システムの理解をするために、企業の皆さまと細かい要件すり合わせを重ねる必要があったことです。また、精度検証やプロンプト設計を標準化し、運用フェーズでも継続的に改善できる仕組みを整えるまでには、多くのトライアンドエラーが必要でした。

これらの取り組みによって、AI Workerは「導入して終わり」ではなく、多種多様の業種・企業の業務の中で実際に成果を生み続けるAIエージェントとして提供できるようになっています。
弊社は世の中の市場や業務の変化に強い会社だと自負しております。お客様にずっと伴走し、長くお付き合いしながら正しく成果が出るものを提供することを目指しています。

●具体的な活用シナリオおよび導入の流れについてお聞かせください。
活用シナリオの一例としては、

・営業:商談前の顧客情報の調査/競合調査から、商談中のリアルタイム支援、さらには商談後のメール作成や商談情報の格納など、営業に関する業務を包括的に支援
・マーケティング:過去施策や各種データを横断的に分析し、施策案や改善ポイントをAIエージェントが提案
・コールセンター:FAQ対応、予約受付や注文受付対応、あふれ呼対応など、あらゆる電話対応の自動化を実現
といったものがあります。

導入フローは、
1)現状課題・ユースケースの整理
2) データ整理・AIエージェント要件定義
3)PoC(概念実証)による効果検証
4)本番環境への構築・既存システム連携
5)運用設計・モニタリング・改善
6)リスキリング支援
という流れで進めることが多く、段階的にスケールさせていくモデルを採用しています。

▼ソリューションをご活用のお客様の声をお聞かせください。
AI Workerシリーズをご利用いただいている企業様からは、業務への定着度や生産性向上に関する多くのご評価をいただいています。

例えば、コールセンター領域では、
「AI Worker VoiceAgent を導入することで、オペレーター支援やナレッジ活用が進み、対応品質が安定した」
「窓口業務の自動化により、応対負荷が大きく改善した」
といったお声をいただいています。

さらに、日本オラクル様と共催したセミナーやイベントでは、
これまで日本オラクル様が主催した通信、建設、ユーティリティ、ISVをテーマとしたプライベートセミナーで登壇の機会をいただき、様々な業界業種におけるAIエージェント活用についてデモを交えてご紹介しました。

「自社データを安全に生かしたAIエージェント活用のイメージがクリアになった」
「OCI × AI Worker の具体的な活用事例が参考になった」
など、多くの反響をいただきました。

詳細な事例やイベントレポートについては、当社WEBサイトにて順次公開しています。

▼OCIに関するAI Shift様の取り組みについてお聞かせください。
●OCI ビジネスの今後の展開についてお聞かせください。

今後は、AI WorkerシリーズとOCIの連携をさらに強化し、企業が保有するデータをより高度に活用できるAIエージェント基盤としての価値を拡大していく方針です。

具体的には、Autonomous AIDBや AIDPの活用 などの最新機能 とAI Workerを組み合わせることで、検索精度や推論性能を高め、業務により深く入り込んだAIエージェントの実現を進めています。また、企業ごとに異なるデータ環境や業務要件に合わせて、迅速に本番運用まで到達できる仕組みを強化し、AIエージェント活用のスケールを加速していきます。

さらに、日本オラクル様との連携体制を通じて、業種別のユースケース開発や共同イベント・セミナーなどを継続的に実施し、「OCI × AI Worker」による成功事例をより多く創出していきたいと考えています。
OCIを基盤としたAIエージェントの社会実装を進め、日本企業の生産性向上に貢献していくことが今後の大きな目標です。

●その他
AI Shiftでは、2026年1月22日に「AI SHIFT SUMMIT WINTER」を開催いたしました。本イベントでは、AI WorkerシリーズとAutonomous AIDBを実際に活用している企業様にもご登壇いただき、AIエージェントによる業務変革のリアルな事例をご紹介しております。

また、前回のAI SHIFT SUMMITでは日本オラクル様にもご登壇いただき、OCIやAutonomous AIDBを活用したデータ基盤の重要性や、AI Workerとの親和性について深い知見を共有いただきました。今回も、データ活用とAIエージェントの実装に関心を持つ多くの企業様にとって、有益な学びの場となりましたら幸いです。

イベントの詳細や今後の開催情報は当社サイトにて随時更新いたします。

▼株式会社AI Shift お問い合わせ先
製品情報:

AI Worker シリーズ紹介ページ:https://www.aiworker.jp/
AI Shift コーポレートサイト:https://www.ai-shift.co.jp/

お問い合わせについては、Webサイト内のお問い合わせフォームよりご連絡ください。AIエージェント導入のご相談から、OCIやAutonomous AIDBとの連携を前提としたアーキテクチャ設計まで幅広くサポートいたします。


【OPN編集後記】
今回は、株式会社AI Shift様より、OCIと連携した「AI Worker」シリーズによる企業データ活用型AIエージェント実装についてくわしくお話を伺いました。
AI Shift様は、OCI×Oracle Autonomous AI Databaseの強固な基盤と、要件定義~PoC~運用・リスキリングまでの伴走支援で、現場に定着するAI導入を実現しています。インタビューでは、データと業務をつなぐ設計思想や実運用にこだわる姿勢、多種多様な業種での豊富な事例に裏打ちされた実装力が特に印象的でした。


AI Shift様の今後ますますのご活躍を心よりお祈りしております!