SCM領域のスペシャリストとしてお客様を成功に導く
~豊富な経験と専門性で業務標準化を推進~
こんにちは、OPN事務局です。今回は、2024 Oracle Partner Awards – in Japan Customer Success Category を受賞された 日本アイ・ビー・エム株式会社(以下、IBM)様から、受賞の対象となった案件のプロジェクト・マネージャーであり、長年の Oracle Applications の豊富な経験と専門性をもとに超大型案件を牽引するコンサルタント、浅沼 優子 様にスポットライトを当てご紹介します。

IBMコンサルティング事業本部
ビジネス・トランスフォーメーション・サービス
ファイナンス & サプライチェーン・トランスフォーメーション
Oracleプラクティス-SCM
シニア・マネージング・コンサルタント
浅沼 優子 様
▼これまで手掛けてこられた仕事内容や主なプロジェクトについてお聞かせください。
製造業・流通業のお客様に対して、Oracle ERPのSCM領域の製品を中心としたシステム導入を推進するプロジェクトに参画してまいりました。
日本のお客様の海外展開などのグローバルプロジェクトも多数経験しながら、20年以上 Oracle Applications と関わってきました。
▼受賞の対象となったプロジェクトについて教えてください。
●今回のプロジェクトの概要について教えてください。
製造業のお客様本社、および複数のグループ会社に対する、約2.5万人が使用している統一の調達システムとして Oracle Fusion Cloud Procurement を導入するプロジェクトにプロジェクト・マネージャーとして従事いたしました。
各社独自のシステムを使用していた状況から、業務プロセスやルールを統一した上でシステムも共通化し、コストダウンのために支出の見える化を図ることを目的としています。今後も改善は続けられるものの、システムとプロセスの共通化、見える化のためのプラットフォーム構築の目的は果たせたのではないかと思います。
プロジェクトは、開発~テストフェーズでは最大時約40~50名程の体制で取り組みました。
チームは、Oracleチーム(BIP開発者含む)、スクラッチ開発チーム、移行チーム、インフラチームという構成でした。
●今回お客様から選ばれた理由を教えてください。
弊社とお客様は様々な案件で協業しており、プロジェクト推進に安心感を持っていただいたこと、また、本プロジェクトは業務改革を伴うため困難を極めると想定されていましたが、弊社の提案には購買改革経験者によるアドバイザリーを含んでおり、弊社がこれまで手掛けてきた他社事例も含めた検討が可能であったことなどを理由に選定いただきました。
お客様が既存システムで他社パッケージを利用している中、今回の購買領域については、弊社の提案活動を通じて他社のパッケージと比較検討した結果、Oracle Fusion Cloud Procurement の価値をご理解いただき、採用に至ったという経緯があります。
●プロジェクトとして苦労された点や工夫された点についてお聞かせください。
本社とグループ会社で統一のシステムを導入するということで、当初は標準化されていなかった各社の業務プロセスやルールをシステムに併せて標準化するという点に苦労しました。
一番苦労したのは、同じ調達業務でもシステムが違うので、既存システムのオペレーションやインターフェイスが全く異なる4社のものを統一し標準化したものを使ってもらう、という部分です。
また、調達部門の方々だけでなく、一般の従業員も広く使用するシステムであったため、正しく使用してもらうための啓蒙活動や教育の重要さも実感しました。標準画面では見えているが今回のお客様では使用を想定していない機能を使われてしまったり、直感的には何を入力すればよいかわかりづらい項目に正しく値を入れていただけなかったり、などの使い勝手の習得には利用部門が限定されるような場合の通常の教育以上の工夫が必要だと感じました。
エンドユーザー様への教育のメインはお客様自身のタスクでしたが、エンドユーザーへ教育を行うキーユーザー(現場からプロジェクトに参加していらっしゃる方々)の教育をIBMとして実施させていただきました。
まず最初に取り掛かった第一フェーズで表面化した思わぬトランザクションなどの事象を、その後のフェーズの教育に生かすことで、次のフェーズからは想定外の使われ方を防いでいくことができたと思います。
●プロジェクト完了にあたり、お客様からどのようなお声をいただいたか教えてください。
プロジェクト完了により、当初の目的の一つであるグループ会社のシステム統合とコストダウンを実現できたので、今後はさらなるコストダウンや、業務改善に向けてこのシステムをよりうまく活用できるような活動をIBMと一緒に進めていきたい、とのお声をいただいております。
▼計画されている今後の取り組みについてお聞かせください。
他社事例も含め、Oracle Fusion Cloud Procurement導入の製品知識やノウハウは弊社チーム内で若手メンバーにも蓄積されてきています。現在、社内で次回以降の導入をより短期間でスムーズに行えるようなナレッジのアセット化を実施しているところです。
今後はOracle Marketplaceに登録して横展開もしていきたいと考えています。
▼「2024 Oracle Partner Awards – in Customer Success Category」受賞に際して、一言いただければと思います。
このようなAwardをいただき、大変光栄に思っています。
今回のプロジェクトは、入社すぐの若手を含むOracle ERP 導入コンサルタント、弊社グループ会社である日本アイ・ビー・エムデジタルサービス株式会社のエンジニア、ニアショア・オフショアの開発メンバーや協力会社様など多くの関係者が携わっておりましたが、皆の卓越したチームワークと一人ひとりのお客様を向いた尽力により稼働を迎えることができたと思っています。
また、お客様からのご理解やご協力、貴社CSMご担当者様やOracle Supportのアナリストの皆様からのサポートをいただけたことも大きな助けとなりました。「共創」というキーワードが弊社のテーマでもありますが、まさに社内・お客様・貴社との「共創」の結果と思います。
▼ご自身がこれまで取得されているOracle認定資格を教えてください。
・Oracle Procurement Cloud 2022 Certified Implementation Professional
・Oracle Financial Cloud: Payables 2022 Certified Implementation Professional
・Oracle Financial Cloud: General Ledger 2022 Certified Implementation Professional
いずれもそろそろ更新しないと……と思っているところです。
▼今後のキャリアプランをお教えください。
コンサルタントとしてのキャリアを歩み始める前(プリセールスなど)から一貫して SCM 領域を担当しており、SCM に面白味を感じています。調達のみならず、サプライチェーン計画、生産、物流など SCM 領域全般にスキルの幅を広げ、グローバル案件などさらに大規模なプロジェクトをリードする経験をしてみたいと考えています。
▼同じエンジニアの皆さまへメッセージをお願いいたします。
EBS 時代から Oracle ERP に携わっていますが、SaaS となり、より “Fit to Standard” がプロジェクトの成功の大きな鍵になってきていることを感じています。なんでもアドオン開発で構築することができたオンプレ時代から、いかに業務をパッケージに Fit させるかをお客様と共に考えることがより重要になった点が、我々コンサルタントとしての大きなプロジェクトの進め方の変化だと思います。
日本のお客様は、「他社はどのように使っているのか?」をとても参考にされているので、Oracleパートナー同士での交流や情報交換などを通してお客様によりよいソリューションの提供をしていけるようになるとよいと思います。
【OPN編集後記】
今回は、日本アイ・ビー・エム株式会社様から、受賞の対象となった案件のプロジェクト・マネージャーであり、長年のOracle Applications の豊富な経験と専門性をもとに超大型案件を牽引するコンサルタント、浅沼 優子様にスポットライトを当てお伺いしました。
SCM領域のスペシャリストである浅沼様が、お客様と一緒に課題解決に向けゴールを目指す、頼れるリーダー像を今回のインタビューで拝見することができました。
浅沼様の今後ますますのご活躍を心よりお祈りしております!