OCIの力でCAD・CGソフトがいつものPCでも快適動作!
~Softdrive with OCI マネージドサービス~
こんにちは、OPN事務局です。OPNパートナー様によるOCIを活用したソリューションに注目してご紹介する新企画、「OPNソリューションスポットライト」をお届けします。
第2回は、NSW株式会社(以下、NSW)様の「Softdrive with OCI マネージドサービス」について、NSW 鈴木様にインタビューにお答えいただきました。
Softdrive with OCI マネージドサービスは、OCI のベアメタルGPUを基盤とした、3D CADやレンダリングなどの高負荷アプリも快適に動作するクラウドVDIサービスです。
本サービスにより、お客様は新たにハードウェアの調達が不要となり、従来のVDIでは実現できなかった高速・高精度・高セキュリティなサービスをご利用可能となりました。

NSW株式会社
ソリューション名:
Softdrive with OCI マネージドサービス
https://dx.nsw.co.jp/solution/softdrive-oci-managed/
▼会社紹介をお願いいたします。
1966年創業。製造や流通など業種対応のシステム構築、ITインフラ設計・運用、自社データセンターを基盤としたクラウドサービスなどをワンストップで提供します。また、車載分野や通信・設備分野における組込みシステム開発とLSIやボードの設計開発も手掛けています。これらの実績を生かしIoT、AI、エッジコンピューティングなどの分野で新たな価値創造に取り組み、デジタル変革による社会と企業の持続的成長の両立に向け、DX実現のパートナーとしてお客様とのビジネス共創を推進してまいります。
詳細は https://www.nsw.co.jp/ をご覧ください。
▼ソリューション「Softdrive with OCI マネージドサービス」についてお聞かせください。
●Softdrive の製品概要をお聞かせください。
Softdriveが提供する高性能クラウドPCとしてのまず一番の特長は、ローカルPCと同等の操作感をクラウドで実現できることです。
CADや3Dソフトなどの高負荷作業でも遅延が7ミリ秒以下に抑えられ、快適にご利用いただけます。
次に、低帯域のネットワーク環境でも安定動作する点です。
例えば、2Mbpsという低速な回線でもスムーズに接続できるため、出張先やホテル、さらには飛行機内などでも業務継続が可能です。
また、古いPCやタブレット端末でも快適なパフォーマンスを発揮します。HD動画がストリーミング再生できる程度の端末であれば利用可能ですので、端末更新コストの削減にもつながります。
Softdriveは、GPU・CPUそれぞれの業務ニーズに応じた最適な仮想デスクトップ環境を提供できる点が大きな強みです。
GPUマシンでは3D CADやCAE、動画編集など、高負荷処理を求められる業務に最適で、超低遅延・高フレームレートのリモート体験を実現します。
CPUマシンは一般的な業務アプリに適しており、CitrixやHorizonに代わる、シンプルかつコスト効率の高いVDI環境としてご活用いただけます。
このようにSoftdriveは、用途に応じて最適なクラウドVDIを柔軟に選択可能なため、設計現場からバックオフィス業務まで、企業全体の働き方改革やコスト最適化に貢献します。
●VDIソリューションの市場や現代のニーズについてお聞かせください。
VDIソリューションの市場としては、高負荷な業務を行う業界において、ニーズが高まっております。
設計・製造・建設業界における高負荷な業務環境が抱える代表的な課題として、
1つ目に、高性能なワークステーションの必要性です。
3D CADやBIM、CAEといった高負荷アプリケーションを快適に使うには、スペックの高いPCが欠かせません。
2つ目に、設備投資の負担についてです。
高性能ワークステーションのリプレイスには多大なコストがかかり、予算確保が経営課題になるケースも多く見られます。
3つ目に、リモートワーク環境にも課題があります。
従来型VDIでは、CADやBIMデータの処理に遅延が生じ、スムーズな作業ができないという声もあります。
4つ目に、セキュリティ対策の強化も重要です。
ローカルPCにデータを保存する場合、情報漏洩のリスクがあり、クラウド上での一元管理が求められています。
これらの課題を解決するためのVDIソリューションのニーズの高まりが顕在化しております。
▼OCIを選ばれた理由についてお聞かせください。
●SoftdriveでOCIが採用される理由についてお聞かせください。
Softdriveの真価を最大限に引き出すには、OCIの環境が不可欠です。
その理由は大きく4つあります。
1つ目は、OCIだけがベアメタルGPUがグローバルの拠点で提供されている点です。
SoftdriveはGPU性能をフルに活用する設計となっており、仮想化によるオーバーヘッドのないOCIのベアメタル環境が最適です。
他社クラウドの仮想マシンではGPU性能に制限があり、同等の操作体験を提供できません。
2つ目は、時間単位でのコストパフォーマンスの高さです。
OCIではベアメタルサーバーを時間単位で柔軟にスケールでき、従量課金で利用可能。これにより、他社クラウドに比べて無駄なコストを抑え、VDI環境の導入がしやすくなります。
3つ目は、ネットワーク遅延の少なさです。OCIはリージョン内のレイテンシが非常に低く、CADや3Dなどリアルタイム性が求められる作業において、通信遅延がパフォーマンスに影響しません。
4つ目は、セキュリティとデータ管理の柔軟性です。
OCIは顧客ごとに分離されたテナントを提供し、ゼロトラスト設計やCloud Guardによる防御機能を備えており、安全性とガバナンスに優れています。
●他社クラウドと比較した際の、OCIの優位性についてお聞かせください。
OCIは、他の主要クラウドプロバイダーと比較して、いくつかの優位性があります。以下にその主なポイントを挙げます。
・コスト
OCIは他のクラウドプロバイダーと比較して、コストパフォーマンスが非常に高いです。特に、ネットワークのデータ転送コストが低く、ネットワークリソースにかかるコストを大きく抑えることができます。
複数台のワークステーションを抱え、端末の追加更新を繰り返すより、安価に環境を提供でき、データの共有などもできます。
・パフォーマンス
OCIは高性能なインフラストラクチャを提供し、ミッションクリティカルなエンタープライズ・ワークロードに対応します。特に、Oracle Databaseに最適化されたExadataをクラウドで利用できる点が大きな強みです。これにより、高速なデータ処理と低遅延のネットワーク環境を実現しています。
・セキュリティ
OCIは設計段階から堅牢なセキュリティ対策を組み込んでおり、インフラストラクチャからアプリケーションまで継続的かつシームレスな保護を実現しています。データおよびネットワーク通信の暗号化など、多くのセキュリティ機能が無償で提供されており、政府機関などの機密性の高いシステムにも対応できるほどの高セキュリティを誇ります。
・サポートと互換性
OCIはOracle製品との高い互換性を持ち、既存のOracle環境をクラウドに移行する際のサポートが充実しています 。また、Oracleのエンタープライズサポートを受けることができるため、企業のIT運用を強力にバックアップします。
▼Softdrive に関するNSW様の取り組みについてお聞かせください。
●NSW様の強みについてお聞かせください。
NSWは、Softdriveの日本唯一の正規販売代理店(現時点)として、Softdrive×OCIの特性を最大限活かした日本市場向けの最適化サービスを提供しております。
我々の一番の強みは、IoT、スマートファクトリー等の製造業系ソリューションの実績を積んでいるところです。
Proof of Concept (PoC) から本番導入、運用まで一貫対応可能なマネージド体制により、技術支援から導入後の安定運用までワンストップで安心サポート。
さらに、Softdrive社との直接連携により、最新情報の即時反映やローカル要件への柔軟な対応が可能で、日本語での迅速なサポート、24時間365日の運用支援もオプションで対応。
クラウド導入実績の豊富なNSWだからこそ、安全・柔軟・快適なVDI環境を安心して導入・活用いただけます。
またOracle製品の観点でも、豊富な実績を強みとしております。
NSWが長年にわたって日本オラクル社と築いてきた協業実績に関して、最初のプロジェクトは2015年、大規模金融機関向けのオンプレミスDB基盤構築から始まり、2018年以降は Edgecross や飲食業界におけるクラウド基盤、ADW導入まで、幅広い分野でOCIを中心に共同支援してまいりました。
特に直近では、サンドラッグ様の1,400店舗のVM基盤をOCI上のOCVSへ移行したプロジェクトも完了しており、大規模なリプレイス・クラウド化への実績があります。
さらに、Softdriveに関しては合計20名ほどのメンバーで対応しており、サービス提供に併せて今後も案件を取得しながら体制を強化していきます。
●具体的な活用シナリオおよび導入の流れについてお聞かせください。
NSWでは、Softdrive×OCIの導入を検討されるお客様に対し、PoCから導入、運用フェーズまでを一貫してサポートする体制をご用意しています。各フェーズに応じて適切なサービスを提供し、安心・安全・スムーズな導入と運用を実現します。
Phase1:PoC支援サービス(導入検討)
お客様の実際の利用環境に近いPoC環境を構築し、目的や評価項目に基づく技術検証を実施。効果を可視化し、導入判断をサポートします。
Phase2:導入支援サービス(導入時)
PoC結果を踏まえて、構成最適化やトラブル対応も含め、導入までのプロセスを包括的に支援。安心して本番移行いただけます。
Phase3:運用サービス(導入後)
導入後も安定した運用を継続支援。監視・メンテナンス対応により、長期的なシステム最適化と運用負荷軽減を実現します。
●プレスリリース
NSW、SoftdriveとOCI活用のVDIサービス「Softdrive with OCI マネージドサービス」の提供を開始 ~超高負荷対応仮想デスクトップソリューション~
https://www.nsw.co.jp/topics/news_detail.html?eid=819&year=
▼Softdrive ビジネスの今後の展開についてお聞かせください。
高性能仮想環境ソリューションとして市場での地位の確立、特に設計者やCAD利用者に向けたソリューションとして認知される展望を描いております。
2025年度は、ビジネスモデルを確立させる想定です。PoC実施の標準化、サービスメニューの確立、およびマーケティング基盤を構築することを考えております。
2026年度は、ターゲット市場浸透強化を想定しております。ターゲット市場へのアプローチ強化、導入実績の可視化と拡散、および販売チャネルの拡大を目指しております。
2027年度は、高付加価値サービスの展開、顧客の業務改革成功事例の共有、および横展開による市場開拓を目指しております。
▼NSW株式会社 お問い合わせ先
高性能・高セキュアな仮想デスクトップソリューション
Softdrive with OCI マネージドサービス
~クラウドの柔軟性 × 超高負荷対応VDIで、リモートでも快適な設計業務を実現~
https://dx.nsw.co.jp/solution/dxassist-plus/softdrive-oci-managed/
【OPN編集後記】
今回は、NSW株式会社様から、高性能・高セキュアで軽快動作の仮想デスクトップソリューション、Softdrive with OCI マネージドサービスについてくわしくお話を伺いました。
NSW様は自社ソリューションやパッケージをOCI上で開発・運用し、さらなるビジネス拡大を計画されており、今後の展開にも注目していきたいと思います。
NSW様の今後ますますのご活躍を心よりお祈りしております!