この記事は Quick Tour of MySQL HeatWave on AWS の翻訳版です。

MySQL HeatWave on AWS クイックツアー

MySQL HeatWave on AWSは、Amazon Web Services (AWS)上で稼働するフルマネージドMySQLデータベース・サービスです。MySQLデータベースのEnterprise Editionをベースに提供されており、スケーラブルで統合されたリアルタイム・クエリ・アクセラレータと機械学習を活用した自動化(MySQL Autopilot)、自動化されたインデータベース機械学習エンジンを備えた唯一のMySQLマネージドサービスです。複雑なETLプロセスが不要で、MySQL互換アプリケーションに変更を加えることなく、OLTP、アナリティクス、混在したワークロードを効率的に実行できるように設計されています。

MySQL HeatWave on AWSは、AWSでネイティブに動作し、AWS向けに構築・最適化されています。AWSとのネイティブな統合により、すでにAWSにアプリケーションをデプロイしているお客様は、AWS外で稼働しているデータベース・サービスへのアクセスに伴うレイテンシを発生させることなく、MySQL HeatWaveのメリットを享受することができます。また、AWS外で稼働しているサービスにデータを移行する際に必要となる、AWSから請求される高額なデータ移行料金も発生しません。

対話型のWebコンソール

MySQL HeatWave on AWSは、MySQLとHeatWaveインスタンスを作成、管理するための簡単でインタラクティブなWebコンソールを提供します。コンソールを使用して、HeatWaveへのデータのロード、MySQLとHeatWaveでのクエリの実行、予測と説明のための機械学習モデルのトレーニング、システムとクエリのパフォーマンスの監視、実行されたクエリの表示を行うことができます。

MySQL HeatWave on AWSコンソールにアクセスするには、MySQL HeatWave on AWSサービスが有効になっているOCIクラウドアカウントが必要です。OCIアカウントをお持ちでない場合、またはOCIアカウントでMySQL HeatWave on AWSが有効になっていない場合は、MySQL HeatWave on AWSへのアクセス方法の詳細について、MySQL HeatWave on AWSのサインアップを参照してください。OCIクラウドアカウントを有効にしたら、Oracle Cloud Accountの認証情報を使用してMySQL HeatWave on AWSコンソールにサインインできます。

MySQL HeatWave on AWS

コンソールには主に5つのページがあります:

  1. MySQL
  2. HeatWave Clusters
  3. Workspaces
  4. HeatWave AutoML
  5. Performance

 

MySQLページ

MySQLページでは、MySQL DB システムのライフサイクルを管理することができます。DBシステムはMySQLインスタンスの論理コンテナです。MySQL HeatWave on AWSは、以下のような一般的なデータベース管理タスクを自動化します:

  • データベースのセットアップと設定
  • DB システムのライフサイクル(開始、停止、編集、削除)の管理
  • セキュリティパッチの適用、データベースとホストとなるオペレーティングシステムのアップグレードなどDBシステムのメンテナンス
  • データベースのバックアップのオーケストレーション   
  • データベースへのアクセスの有効化

 

HeatWave Clustersページ

HeatWave Clustersページでは、HeatWaveクラスタの作成・管理が行えます。

HeatWaveは、MySQLデータベース・システム向けの超並列の高性能なインメモリ・クエリ・アクセラレータで、アナリティクス、OLTP混合、機械学習のワークロード向けにMySQLのパフォーマンスを桁違いに向上させます。HeatWaveクラスタは、複数のHeatWaveノード(最大128ノード)で構成され、MySQL DBシステムに接続されます。アナリティクスと機械学習のクエリは、MySQL DBシステムから透過的にオフロードされ、HeatWaveクラスタによって高速化されます。

MySQL Autopilot – 自動プロビジョニングを利用して、必要なクラスタ・サイズを見積もることができます。MySQL Autopilotは高度な機械学習技術を活用し、MySQL DBシステム上のデータを適宜サンプリングおよび分析することで最適なクラスタ・サイズの見積もりを作成し、最適なクラスタ・サイズを提案します。

 

Workspacesページ

Workspacesページでは、HeatWave内のデータを管理したり、クエリエディタを利用してMySQLデータベースやHeatWaveクラスタに対してクエリを実行することができます。

 

HeatWave上のデータ管理タブ

Manage data in HeatWaveタブでは、HeatWaveに格納されているデータを直感的に管理することができます。HeatWaveは、クエリを高速化するためにHeatWaveで利用したい特定のスキーマ、テーブル、またはカラムをロードする柔軟性を備えています。HeatWaveのデータ管理タブを使用すると、HeatWaveからロードまたはアンロードするスキーマまたはテーブルを簡単に選択し、必要なメモリとデータのロード・アンロードに必要な時間の見積もりを得ることができます。その裏側では、コンソールがMySQL Autopilot – Auto Parallel Loadを起動し、HeatWaveにロードされた各テーブルの最適な並列度を予測することで、ロード時間とメモリ使用量をインテリジェントに最適化します。

 

クエリ・エディタ

Query Editorタブは2つのコンポーネントから構成されています:

  1. データベース・オブジェクト – MySQLデータベースのスキーマとテーブル、関連するテーブル定義、各テーブルのHeatWaveロードステータスが表示されます。
  2. クエリ・エディタ – コンソールから直接MySQLとHeatWaveに対してクエリを実行し、結果を表示します。

 

HeatWave AutoMLページ

HeatWave AutoMLページでは、機械学習モデルのトレーニング、予測、モデルおよび個々の予測の説明、モデルの視覚化、特徴量の変更がモデル結果に与える影響を判断するためのwhat if分析を行うことができます。これにより、データサイエンスやデータベースの専門知識を持たないユーザーでも、機械学習機能を簡単に使用できるようになります。HeatWave AutoML機能の詳細については、こちらのブログ記事をご覧ください: MySQL HeatWaveにおいて機械学習を活用するための対話型コンソール

 

パフォーマンス

Performanceページでは、MySQL HeatWave のパフォーマンスと使用状況を監視することができます。2つのメトリクスが表示されます:

  1. MySQLおよび HeatWave クラスタのパフォーマンス – CPU 使用率、メモリ使用率、ディスク操作数、接続数、および HeatWave メモリ使用率などの重要なパフォーマンスデータが表示されます。

  1. HeatWaveワークロード・パフォーマンス – HeatWaveで実行されたクエリが表示され、クエリがいつ実行され、どれくらいの時間がかかり、実際に何を実行したかを確認することができます。

 

まとめ

MySQL HeatWave on AWSは、機械学習を活用した自動化(MySQL Autopilot)を備えたスケーラブルなリアルタイム・クエリ・アクセラレータと、完全に自動化されたインデータベース機械学習エンジンを備えた唯一のMySQLサービスです。MySQL HeatWave on AWSは、直感的に操作できるコンソールを提供します:

  • MySQLデータベース・システム、MySQLバックアップ、HeatWaveクラスタなど、MySQL HeatWaveリソースのライフサイクル管理
  • MySQL Autopilot機能によるリソースとHeatWaveデータの管理
  • MySQLデータベースおよびHeatWaveクラスタへのクエリの編集と実行
  • MySQLサーバに保存されたスキーマメタデータと統計情報の可視化によるワークロード監視
  • HeatWave AutoMLが提供する機械学習アルゴリズムのトレーニング、推論、説明の管理と可視化

 

補足資料