MySQL & HeatWave Summit の直前に、最新の IR である MySQL 9.3 をリリースしました。イベントはとても素晴らしく、私(元記事投稿者)は MySQL への貢献者のうち、何人かと会う機会もありました。いつもどおり、8.0 と 8.4 LTS のバグ修正も同時にリリースしていますが、この投稿では最新のリリースに焦点を当てています。
これらのリリースには、コミュニティから受け取った素晴らしいパッチとコードが含まれています。
以下は MySQL 9.3 に含まれる、取り込み済みの貢献リストです:

MySQL Server

  • #116669 – 一部のケースでコンポーネントが複数のクエリの実行において、同じ接続を再利用できなかった (非公開バグ) – Yura Sorokin (Percona)
  • #116737 – すべての ACL 変数の型を Access_bitmask に変更 – Mike Wang

InnoDB

  • #115115 – プライマリキーを削除し、その後 INPLACE アルゴリズムを用いて降順の新しい AUTO_INCREMENT 列をプライマリキーとして追加すると失敗 (非公開バグ) – Shaohua Wang (Alibaba)
  • #115608 – 同時パージが発生した場合、インプレース ALTER TABLE で行が失われる可能性 – Dmitry Lenev (Percona)
  • #116687 – 悲観的行更新に対する問題を修正 (非公開バグ) – Mengchu Shi (Alibaba)

レプリケーション

  • #102175 – log_status での gtid_executed の binary_log_position が間違っている – Marcelo Altmann (ReadySet)
  • #107991 – Clone_persist_gtid がメモリリークを起こす – Baolin Huang (Alibaba)

C API (クライアントライブラリ)

  • #117596 – デフォルト値の送信について、これまでドキュメントに記載されていなかった動作をドキュメント化 – Daniyaal Khan

コマンドラインクライアント

  • #116844 – mysqlslap –ssl-mode=disable が機能しない問題を修正 – Chen Chen
  • #116845 – データベースダンプにおける、INSERT/REPLACE と IGNORE の間の空白を削除 – Pieter Oliver
  • #117270 – ミリ秒の小数点第3位をレポート – Marcelo Altmann (ReadySet), ただし初期パッチは Daniël van Eeden (PingCap)

Connectors

  • #117347 – MySQLConnectionAbstract での close 関数の型アノテーションを修正 (Connector/Python)Parul Gupta
  • #117763 – CMake キャッシュからの戻り値変数をクリア (Connector/C++)Lenny Wu

ドキュメント

  • #117325 – Protocol::AuthSwitchRequest のドキュメントの誤字を修正 – Daniyaal Khan
  • #117503 – バージョンを含まないリファレンスマニュアルリンクを使用 – Daniël van Eeden (PingCap)

テスト – MTR

  • #116239 – include/assert_grep.inc が誤っている – Ke Yu (Alibaba)

Compilation

  • #115165 – 1日の秒数の誤りを修正 (86400 であって 84600 ではない) – Pika Mander
  • #117346 – Protocol の末尾の未使用バイトに関するドキュメントを追加 – Daniyaal Khan
  • #117373 – COM_STMT_PREPARE レスポンスのためのサンプルパケットを修正 – Konno Satoshi
  • #117374 – OK パケットを区別するための条件を gt から gte に変更 – Daniyaal Khan
  • #117391 – protocol_classic: パラム型とフラグを明確化 – Daniël van Eeden (PingCap) 

MySQL はオープンソースであり、我々オラクルは貢献を受け入れています。貢献のカテゴリと複雑さに応じて、取り込みまでにかかる時間が異なる時もあることにご注意ください。

もし更新できるパッチがあり、かつ MySQL 貢献者の一員になりたい場合は、手順は簡単です。MySQL の GitHub リポジトリからプルリクエストを送信するか、Bugs MySQL にパッチを送信することができます (ただし、Oracle 貢献者契約への署名が必要です)。

すべての素晴らしい貢献者の皆様に、改めて感謝いたします! 

(翻訳者註:元記事の投稿日時は、2025年5月9日になります。)