(本記事はNew Oracle Cloud Services Help Pharmas Accelerate Clinical Trial Site Feasibility Assessment and Patient Recruitment (oracle.com) 2024/10/29を翻訳したものです。)

プレスリリース

新しいオラクルのクラウドサービスで治験実施医療機関のFeasibility Assessmentと被験者募集を加速

これらは、医療と臨床試験のギャップを埋め、画期的な治療法の開発とアクセスを加速するオラクルの取り組みの最新の成果です

 

製薬メーカーが臨床試験のコストと複雑さを削減しながらスピードアップさせ、命を救う治療をより早く市場に投入できるようにするために、本日、オラクルはOracle Site FeasibilityとOracle Patient Recruitment Cloud Servicesを発表しました。オラクルクラウド上で実行されることにより、HIPAAに準拠した保護対象となる医療情報の取り扱いと保管においてクラス最高のセキュリティと信頼性を保証します。さらに、オラクルクラウドの優れたパフォーマンスと可用性により、これらの新しいソリューションをオラクルのリアルワールドデータ、製薬向けアプリケーションと組み合わせることで、治験実施医療機関をより賢く選択するとともにより迅速に被験者を募集するのに役立ちます。

「被験者募集はあらゆる臨床試験の基本ですが、適切な治験実施医療機関を特定し、適切な被験者を大規模に募集することは困難で、時間とコストがかかります」と、Oracle Health and Life Sciences のエグゼクティブバイスプレジデント兼ゼネラルマネージャーであるSeema Vermaは述べています。「当社の新しいOracle Site FeasibilityとOracle Patient Recruitment Cloud Servicesは、オラクルの豊富な臨床試験と医療の専門知識でそれらのギャップを埋めている例となります。当社は、セキュアかつオーソライズされた膨大な電子カルテデータに基づく知見を提供することができます。これにより、製薬メーカーは治験実施医療機関を賢く選択し、治験実施医療機関の試験チームはより効率的かつ効果的に適格な被験者を特定して登録することができます」

デロイトの調査1によると、被験者募集は臨床試験コストの32%を占め、プロセスの中で最大の費用となっています。さらに、試験参加者の72%がすでに治験実施医療機関の患者であるにもかかわらず募集に年間19億ドルが費やされています2。Oracle Site FeasibilityとOracle Patient Recruitmentは、製薬メーカーがこれらの課題を克服し、臨床試験の実施コストを大幅に削減するのに役立ちます。

Oracle Site Feasibility Cloud Service は、製薬メーカーが既存のStudy Startupソリューションとオラクルの膨大な匿名化された電子カルテデータを通じて臨床試験に最も有利な医療機関を迅速かつ簡単に特定できるようにします。Oracle Patient Recruitment Cloud Service は、治験実施医療機関がアクティブになると施設の電子カルテ内で試験の選択除外基準を満たす可能性のある特定の患者を権限を持った試験チームに通知することで被験者登録の効率を高めることが可能となります。

 

治験実施医療機関の立ち上げを迅速化し、試験スケジュールを加速

Oracle Site Feasibility を使用すると、製薬メーカーは治験実施医療機関を選択するプロセスを迅速化し、これまで未開拓の医療機関をより詳細に把握することができます。製薬メーカーは、この新しいサービスにより医療機関内で試験の選択除外基準に適した患者を表示することで実施可能な医療機関をより迅速に見つけることができるようになります。このソリューションは、オラクルの匿名化された電子カルテデータを使用して、患者全体でクエリを実行し、過去の治験実施医療機関のパフォーマンスや治験実施医療機関ごとに試験に適した患者などの重要なデータポイントを分析します。製薬メーカーは、このデータにより臨床試験に適した患者が潜在的に最も多い医療機関を賢く選択することができます。

 

適切な患者をより迅速に募集

Oracle Patient Recruitment は、治験実施医療機関の立ち上げを迅速化し、患者に関するより深い知見を提供するとともに、治験実施医療機関側の試験チームが被験者の試験継続または途中脱落のリスクをより認識して試験に適した患者を募集できるようにします。

このソリューションは、Health Data Intelligence (HDI) を基盤とするインフラストラクチャを使用し、電子カルテから直接データを表示し、潜在的に臨床試験に適した患者を特定します。

Oracle Patient Recruitmentは、臨床試験に適した患者の適格性スコアを計算し、その患者が試験に適格性がある理由や、適格性を満たしていない可能性がある点について、治験実施医療機関側の試験チームに情報を提供します。このレベルの詳細により、治験実施医療機関側の試験チームは試験の候補者に対して次に取るべき手順を直ちに特定でき、電子カルテで追加の背景情報を検索するための無駄な時間を費やす必要がなくなります。Oracle Patient Recruitmentには、電子カルテ上の来院スケジュールデータも組み込まれているため、治験実施医療機関側の試験チームは今後の予約や過去の予約の詳細を確認することができます。治験実施医療機関側の試験チームは、これらの追加の情報を使用して患者それぞれの状況に基づいて来院スケジュールを調整し、患者が脱落しないようにすることができます。これは、患者のケアを最優先するためのもう 1 つのステップです。

 

Oracle Site Feasibilityおよび Oracle Patient Recruitment Cloud Services の詳細については、https://www.oracle.com/life-sciences/ をご覧ください。

Oracle Health Summitのセグメントに仮想的に参加したい場合は、https://www.oracle.com/health/health-summit/ をご覧ください。

 

1 Taylor K, Properzo, F, et al. Intelligent clinical trials. Deloitte Centre for Health Insights. 2020. https://www2.deloitte.com/content/dam/insights/us/articles/22934_intelligent-clinical-trials/DI_Intelligent-clinical-trials.pdf

2 Idnay B, Fang Y, Butler A, et al. Uncovering key clinical trial features influencing recruitment. J Clin Transl Sci. 2023 Sep 4;7(1):e199. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC10565197/