”民学”連携 - 生徒の成長は社員の成長

March 24, 2022 | 1 minute read
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日本オラクル株式会社では、本社を置く港区青山周辺の企業や団体との結びつきを強化する一環として、東京都立青山高等学校と協同し、同校の生徒の成長を支援する連携事業「キャリアメンタープログラム」を開始しました。日本オラクルの社員が自身の経験やキャリアについて青山高等学校の生徒に共有したり、悩みを聞いたりすることで、生徒が見識を広げ、自身のキャリアについて前向きに考えて学生生活を送ることができるよう支援します。

 

オラクル最大の資産である社員とテクノロジーで日々の生活をより良く変えていくため、教育を始めとした様々な分野でコーポレート・シチズンシップ活動を推進しており、日本でも多くの社員が本社のある港区内の小中学生を対象にしたプログラミング教育のボランティアなど様々な活動に参加しています。

 

コーポレート・シチズンシップの取り組みとして、東京都立青山高等学校(以降青山高校)との取組みを社内で推進したクラウド・エンジニアリング統括クラウド・アーキテクト本部公共ソリューション部の須々木 尚子に話を聞きました。

 

問)自己紹介をお願いします。

2003年に新卒でオラクルに入社しました。最初の配属は社外研修や資格の企画運営をする部署で、データベース製品のインストラクターとして6年間勤務しました。その後、2009年から10年間は営業部署で、オンラインセミナーや製品の提案活動の業務に携わり、その間に結婚、出産、育児休暇を経て復職しました。2020年からご縁があって東京都教育庁にて1年間、教育庁の職員として働く機会をいただきました。東京都教育庁では、高校のシステム導入検討や、高校でのIoT機器活用などに関わる仕事を経験しました。2021年からオラクルに戻り、現在は公共事業を担当する部署でクラウドの提案活動をしています。東京都教育庁での仕事をきっかけに、業務と併せてオラクルのコーポレート・シチズンシップの取り組みに参加しています。

 

問)教育庁でのお仕事の後、Corporate citizenshipに実際に携わるようになるまでの間に、どのようなきっかけがあったのですか?

東京都教育庁で仕事をさせていただく中で、教育分野においてオラクルができることは何かを常に考えていました。教育庁の方にもいろいろご相談させていただく中で、青山高校をご紹介いただいたのが取り組みのきっかけです。青山高校は日本オラクル本社にも近く、ITの活用など先進的な取り組みをされている学校ということでしたので、オラクルとして何か出来ることはないか、まずは青山高校の校長先生にご連絡させて頂いたのがスタートでした。

 

問)どのようにしてオラクルと青山高校の連携のお話が始まっていったのですか?

青山高校の校長先生には「近所の会社」としてオラクルをご存じいただいており、すぐに「一緒に取り組みを進めましょう」という話になりました。青山高校は、生徒さんも先生も勉強熱心でまじめな方が多く、進学校としても有名です。校長先生からは、生徒さんに、勉強はもちろん、もっと社会や海外にも目を向けてほしい、というご要望をお伺いしました。

 

問)オラクルとして何をすることになったのですか?

青山高校の校長先生は、生徒さんが社会人と触れ合うことで、大学受験だけでなく、その先の将来をもっと広く考えてほしいという思いをお持ちでした。オラクルには様々なバックグラウンドを持つ社員がいるため、社員の色々な経験をお伝えし、生徒さんが自分たちの将来を考えるきっかけにできたらよいと考えました。社内で検討を進める中で、社内でも導入しているメンタリングを実施してみてはどうか、ということになりました。

 

高校と相談した結果、青山高校1年生の有志の生徒さんとオラクル社員でグループを作り、月に1回、オンラインで交流の場を持つ「キャリアメンタープログラム」を実施することになりました。2021年4月に協定書を提携し、6月からメンタリングをスタートすることができました。現在、生徒さん7名に対して、それぞれ2-3名のオラクル社員が担当し、7つのグループでメンタリングを進めています。

 

また、メンタリングプログラムをきっかけに、12月には青山高校1年生に対する講演会を任せていただき、2日間にわたる「青山スマートシティ・ワークショップ」を開催しました。青山高校の1年生280名のワークショップをサポートするために、当日は45名の社員が青山高校にお邪魔し、生徒さんと一緒にワークショップに取り組みました。

 

問)実際にメンタリングを実施してみて社員の反応はいかがでしたか?

キャリアメンタリングというと非常に専門的に聞こえますが、お互いの日常や、社員の社会人としての経験の共有、仕事の中での海外との関りなど、生徒さんが興味のある分野を中心にお話をしています。なかには恋愛相談などカジュアルな相談になる回もあるようです。

 

オラクル社員からも、若い生徒さんとお話しすることによって、元気をもらえる、自分自身が何をやりたかったのかをもう一度考える機会になる、相手のことを考えて真剣に話を聞く良い経験になるなど、前向きなフィードバックをいただいています。学生の皆さんの見識を広げることができる場になることはもちろん、我々社員も新たな気づきや、エネルギーをもらえると実感しています。

 

問)ご自身で苦労した点はどういった点ですか?

メンタリングプログラム、ワークショップの開催など、連携のお話が具体的になるにつれて、関係する方々の人数も増えていきました。そうしたステークホルダーの方々との調整などは、やはり工数としては大きくなっていきました。参加してくれている社員のみなさんもそれぞれ業務があり、業務とのバランスや時間の管理などは自分自身も含めて苦労したところです。

 

特にワークショップの実施に当たっては、感染症の影響や、その中でサポートしてくれる社員をどれだけ集められるのかといった点で、プロジェクトが立ち消えてしまいそうな局面もありましたが、メンバーの強い意思とマネジメントの方々のサポートにより、実施までたどり着くことができました。「こういうことをやりたいが、こういうことに困っている」と相談した時に、どのマネジメントの方も快く承認をくださったり、アドバイスをくださったりしたことは、オラクルの良いところだと実感しました。また、個人的にも、困難に当たった時にプラスの方向に物事を進めるにはどうすればよいか、誰にどのように協力を求めればよいかを考える良い経験になったと感じています。

 

問)そんな苦労がある中で、ご自身をコーポレート・シチズンシップの取り組みに駆り立てるものは何ですか?

正直、これまでは家庭の都合もあり、コーポレート・シチズンシップにはあまり積極的に関わってきませんでした。キャリアメンタープログラムも、コーポレート・シチズンシップを意識して始めた活動ではなく、この活動がオラクルのため、青山高校の生徒さんのためになると思い、「今できる最善のことをしたい」という思いで始めた活動でした。ですが、青山高校との連携プログラムを始めてみて感じるのは、コーポレート・シチズンシップの取り組みが、思っていた以上に自身のキャリアや経験に大きな影響を与えるということです。

 

一つは、人とのつながりです。コーポレート・シチズンシップに積極的に取り組んでいる人は、外に向けてエネルギーを発している人が多いと感じています。そんな人と触れ合い、エネルギーをもらうことによって、新たな発想を得たり、もっとやりたいという気持ちになり、何よりも楽しくプロジェクトを進めることができました。大変だと思うことはあっても、つらいとか、やめたいと思うことはありませんでした。この人とのつながりは、今後の仕事や人生において大きな意味を持つと思います。

 

もう一つは、そんな仲間とアイデアを出し合い、プロジェクトをより良いものにしていくことができた経験です。関係するメンバーが増えれば増えるほどアイデアが広がり、一人では思いつかなかったことを実現することができました。決まったプロセスや先例がない中で模索しなければならないこともありましたが、壁に当たるたびに誰かのアイデアでそれを打破し、最終的にプロジェクトを成功させることができたことは、なかなかできない経験になったと思います。

 

問)今回の取り組みから社員や会社にはどのような影響がありましたか?

コーポレート・シチズンシップは、人によって様々なメリットを得られる、とても多様性に満ちたものだと感じています。

 

対外的には、オラクルの社会貢献、オラクルの教育分野への取り組み、人材育成とDXを掛け合わせた事例として、お客様にご紹介することができ、オラクルに興味を持っていただくきっかけになるかもしれません。青山高校の生徒さんはもちろん、その保護者の方にもオラクルを知っていただけたと思います。

 

社員にとっても、コミュニケーションやチームビルディングの機会になったのではないかと思います。特にCOVID-19感染症の拡大以降、オラクルはオフィスをクローズしており、ここ2年ほどで入社された方は、直接会う機会がほとんどありませんでした。ワークショップ実施にあたり、この機会をオラクルの新入社員のチームビルディングにも役立てたいという観点から、新卒社員が参加しやすいようにそれぞれのマネージャに依頼し、意識して若手メンバーを集めました。マネージャの方々も快く許可していただき、結果として多くの若手社員にご参加いただくことができました。この機会が若手社員の方々のコミュニケーションの機会になり、モチベーションの向上や、エンゲージメントの向上につながると嬉しく思います。また、このプロジェクトを通して、メンバーと協力してプロジェクトを進めるスキルや、高校生との触れ合いからヒアリングスキル、ファシリテートスキルを身に着けることもできると思います。こういったスキルや経験は、ビジネスを行う上でも役に立つと思います。

 

私自身、自分のやりたいと思ったことに対して、人を集めて、動かしていくといった大きな経験ができたことは、今後の仕事の上で役立つと思っています。今後コーポレート・シチズンシップ活動を通じて同じような経験ができる社員が増えていくことを期待しています

私たちとともにキャリアを自らつくっていきたいと思われたら、career opportunitiesにアクセスしてみてください。

Oracle Careers Editorial Team

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