※ 本記事は、Brad Yostによる”過去のポスト“を翻訳の上、一部ローカライズしたものです。
■マーケティング・テクノロジーにおいてAIが実現できること
マーケティング・テクノロジー基盤(Oracle Eloqua Marketing Automationなど*)は
組織が長期的な競争優位性を獲得できるように
多くの人工知能(AI)および機械学習(ML)のツールと機能を導入しています。
AIとMLの力により、マーケティング担当者は次のことを実現できます。
*マーケティング・テクノロジー基盤は、Marketing Automation(MA)や
Data Management Platform(DMP)Customer Data Platform(CDP)など
枚挙にいとまがありませんが、本ポストではMAを取り上げます。
1.データのノイズを排除した状態で、データを理解し解釈する
2.施策に繋げられるインサイトをリアルタイムかつ大規模に獲得する
3.チャネルを横断して迅速かつ自動的に施策を実行する
最終的には、マーケターの最大の目的である、
適切なメッセージを、適切なタイミングで、適切な人に、適切なチャネルで、一貫して送信するための手助けとなります。
AIとMLは、リードと顧客の体験を向上させ、ビジネス・パフォーマンスを向上させ、ブランドの信頼を向上させます。
■マーケターがAIを利用するメリット
2021年の海外の調査(現在は2023年調査にリンク)によると、マーケターはAI/MLをマーケティング施策に利用することで、
下記のような効果を実感しています。
・収集したデータから実用的な洞察を獲得できるようになった(40%)
・収益と業績が向上した(41%)
したがって、マーケティングにおけるAI/MLの利用は、
洞察を得て実行に移すだけでなく、収益を高めることにも繋がっているようです。
*括弧内は調査対象となったマーケターの内、マーケティング業務におけるAI導入の効果を実感しているマーケターの割合
■EloquaにおけるAI/MLの活用
ここからは、Oracleの代表的なマーケティング・テクノロジー基盤であるEloquaを通して
マーケティングにおけるAIの有効性、その実際の用途、AIによる顧客エンゲージメントの向上および
それらがどのように収益に繋がるかについて詳しくご紹介します。
早速、Eloquaの4つのAI/ML機能を見てみましょう。
1.疲労分析

機能概要
時間の経過とともに電子メールの送信、開封、クリックなどのアクティビティを分析し
企業担当者ごとに疲労レベル(不飽和、ちょうどいい、飽和、過飽和)を割り当てる機能です。
疲労レベルは企業担当者の属性データに書き込まれ、AIによって自動的に更新されます。
代表的な利用シーン: セグメント作成、シナリオ作成、クリエイティブ作成
疲労レベルの属性データは、セグメント作成に使用できます。
たとえば、再エンゲージメント・キャンペーンがある場合は、未飽和状態の企業担当者を抽出します。
また、疲労レベル属性データはマーケティングシナリオの作成にも使用できます。
シナリオの作成では、疲労レベルに応じて、メール送信の間隔や頻度を調整可能です。
たとえば、未飽和状態の企業担当者に対して
配信予定日よりも前にメールを送信し、すぐに反応を見ます。
また、飽和状態または過飽和状態の企業担当者には
配信予定日よりも後にメールを配信する(もしくはEメールを送らない)ことで
エンゲージメントが下がってしまわないように連絡のタイミングや頻度を調整できます。
それ以外の疲労レベルの方々には、予定通りの日付にメールを送信することも可能です。
EメールやLPなどのクリエイティブ作成における動的コンテンツおよびパーソナライズにも使用できます。
たとえば、疲労レベルに基づいて、Eメールで異なるメッセージを送信できます。
2.送信時間最適化

機能概要
マーケティング担当者は、企業担当者のEメール開封履歴やエンゲージメントに基づいて
企業担当者ごとにEメールを送信する時刻または曜日(あるいはその両方)を最適化できます。
代表的な利用シーン: シナリオ作成
「月曜日の朝の業務の効率化のために、貯まっているEメールは日曜日の夜に事前に目を通しておく習慣がある」
という人がいるように、メールを開封するタイミングは人により様々です。
送信時間最適化機能を使ったニュースレター・キャンペーンを実行すれば
日曜日の夜にメールに目を通しておく傾向があるユーザーには
日曜日の午後にメールを送信できます。
同時に、その他のユーザーには、それぞれのユーザーがメールを開封する傾向が高い時間帯に
ニュースレターを送信できるようになります。
3.件名最適化

機能概要
過去のEメールの件名と開封状況に基づいて
新しく作成したEメールの件名の開封率が平均以上または平均以下になるかの予測が可能です。
代表的な利用シーン: クリエイティブ作成
Eメールを送信する前に、件名を最適化できます。
A/Bテストと組み合せて、件名テストの時間を短縮できます。
件名を魅力的なものにし、エンゲージメントを高めるためにメッセージングを調整する簡単な方法です。
4.アカウント・エンゲージメント・スコア

機能概要
リード・スコアと同様に、アカウント・エンゲージメント・スコアは
宛先企業とのエンゲージメントのレベルを定量化します。
エンゲージメントレベルは、0から100までの数値で表現され
スコアが高いほどエンゲージメントが高くなっていることを示します。
代表的な利用シーン: セグメント作成、シナリオ作成、クリエイティブ作成
主な用途は、ABM(Account Based Marketing)戦略の実現を支援することです。
各企業とのエンゲージメントの状態を明確に把握できます。
スコアは企業の属性データに書き込まれるため、シナリオ作成に使用することで
特定のアカウントをスコアに基づき絞り込み、ナーチャリング・キャンペーンの対象にすることができます。
パーソナライズの取組みを促進するには、アカウント・スコアに基づく動的コンテンツを使用して
EメールおよびEloquaランディング・ページで
エンゲージしていないアカウントのコンタクトに対して異なるオファーを表示します。
■MA運用業務にAI/MLを今すぐご活用いただくために
これらは、マーケティング業務でAI/ML機能を使用していただく際の一例です。
それぞれがどのように機能するかをよくご理解いただければ、MA運用業務に幅広く適用いただけます。
これらの機能に関する利用方法や技術の詳細、マーケティング業務全般について
更に質問・不明点がある場合は、日本オラクルの営業担当者にご連絡いただけますと幸いです。
その他のマーケティング業務でAI/MLを活用する方法については、次のリソースを確認してください。
AIとマーケティング・オートメーション、およびそれらの連携について学ぶ(英語ページ)
マーケティング・リーダーがAIに頼る3つの理由(英語ページ)
Oracle Eloqua Marketing Automationの活用実績をご覧いただけます。
ダウ・ジョーンズ: マーケティング主導の収益が前年比14%増加
BMC ソフトウェア: 創出されたパイプライン総額が前年比34%増加