※ 本記事は、Fusion Developmentチームによる“AI now helps automate Accounts Payable”を翻訳/意訳したものです。
Oracle Cloud ERPは、企業間取引の自動化に役立つ統合ソリューションやコラボレーション・ソリューションを提供しています。電子請求やサプライヤ・ポータルなどの機能が含まれます。これらの機能を使うことで、大部分のサプライヤからの請求書を自動化できますが、一部では手作業が発生する場合もあります。
電子メールを使えば、AIによって更に自動化が促進されます
個人事業主や一回のみの取引をする仕入先、発注書がない取引の購買では、手動の請求書処理が発生します。ですが、だからといって自動化が適用できないということではありません。Oracle Cloud ERPの買掛管理をご利用いただくと、AIを活用したインテリジェント文書認識(IDR)を使用して、プロセスの中の多くのステップを自動化できます。電子メールで請求書を受け取れる場合は、請求書の取込み、会計配分および例外処理を自動化することができます。
ここでは、手動の請求書処理の自動化にAIが役立つ3つの方法を紹介します。
1. AIによる請求書スキャン – インテリジェント文書認識(IDR)
IDRは、AIを使用して、電子メールで送信された請求書から情報を抽出し、Oracle Cloud ERPの買掛管理にデータを作成します。そして、買掛管理チームによる請求書のレビュー、検証、エラー修正のための準備が行われます。IDRが請求書フィールドを認識できない場合(例えば、支払条件、第一者税務登録番号、終了日など)にも、IDRは人が行った修正から継続して学習を行い、時間の経過とともに自動化のレベルを向上させていきます。
詳細は、「請求書およびサプライヤの修正に対する適応学習」を参照してください。
2. 自動会計配分 – トランザクション勘定科目ビルダー
買掛管理スタッフにとって、対応する発注データがない請求書を処理する場合、予算やコスト・センター配分などの重要な詳細について推測するしかないため、対応が難しくなります。Oracle Cloud ERPの買掛管理には、請求書明細の勘定科目組合せを自動的に導出できるエンジン(トランザクション勘定科目ビルダー)が用意されています。これにより、買掛管理チームの時間が節約され、ワークフローによるレビューおよび承認に必要なデータが提供されます。
詳細は、「トランザクション勘定科目定義を使用した自動配分作成」を参照してください。
3.特殊例外処理 – 買掛/未払金例外レポート
請求書に例外フラグが立っている場合、エラーに対処するために特別な専門知識が必要になる場合があります。例えば、税計算を修正するには、管轄区域や関係者によっては特別なスキルが必要になる場合があります。買掛管理スタッフの業務を容易にし、専門性の恩恵を享受するために、Oracle Fusion ERPでは、エラー内容に基づいて、問題のある請求書をチーム・メンバーに割り当てることができます。買掛/未払金例外レポートにより、問題のある請求書に次のフラグを付けます。
- ビジネス・ルール違反(例:請求数量がオーダー数量を超えている)
- 構成エラー(設定の欠落)
- 税金計算エラー(例:計算済債務が請求済税金と一致しない)
- 誤ったデータ(例: ヘッダー金額が明細合計金額と一致しない)
まとめ
IDR、トランザクション勘定科目ビルダー、買掛/未払金例外レポートは、すべてOracle Cloud Accounts Payableの一部です。これら3つがそれぞれに、請求書処理の自動化とエラーの削減を推進します。これらを使用することは、Oracle Cloud ERPを実装していく上での一要素であり、買掛金管理のベスト・プラクティスの実現に向けた大きな一歩です。
その他のリソース
- 「支払のための買掛/未払金請求書の実装」のインテリジェント文書認識(IDR)のセクション
- “FAQ on Intelligent Document Recognition for Supplier Invoice Processing”(サプライヤ請求書処理に関するインテリジェント文書認識(IDR)に関するFAQ)(英語)
- Oracle B2Bの詳細について:”New – this ERP solution boosts working capital and margin”(新しいERPソリューションが運転資本と利益率を高める)(英語)
次のステップ
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Fusion Development
Fusion Developmentチームは、Oracle ERP、EPM、SCM、HCM、CXを含むOracle Fusion Cloud Applications Suiteのイノベーションの構築、維持、推進を担当しています。本部は米国、インド、メキシコ、フィリピン、ルーマニアにあり、メンバーは世界中に拠点を持っています。