■セミナー開催主旨

世界的なパンデミックの流行や地政学リスクの高まり、大規模な自然災害の発生など、将来の予測が難しい不確実な時代に突入したことにより、この数年で企業価値のあり方が大きく変化しました。

それに加えて、企業経営者はサステナビリティに関する課題と向き合いながら事業を展開する必要があるため、適切な経営判断をするために必要な情報の量や質も大きく変化しています。

この困難な時代を勝ち抜くためには、AIなどの最新テクノロジーを駆使していく必要があります。

本オンラインセミナーでは、テクノロジーやAIを駆使した企業価値経営と未来のファイナンス部門の姿を紹介。多くの企業のファイナンス部門のデジタル化が思うように進んでいない中で、未来のあるべき経理・財務部門の姿やチェンジマネジメントの重要性について解説いたしました。

 

■セミナー要領

経営イノベーション Forum 2023 テクノロジー/AIを駆使する企業価値経営の未来像

 

■セミナープログラム

以下のURLよりご参照下さい。
https://events.nikkeibp.co.jp/event/2023/nxta230802/

 

■オラクル講演内容のサマリー

  • 講師:クラウドアプリケーション事業統括インダストリーSE本部シニアディレクター、中山耕一郎
  • 講演タイトル:AIを駆使した未来のファイナンス部門の実現
  • 講演概要:AIは、確かに革新的なテクノロジーであり、様々な業界や分野に変革をもたらしています。財務経理業務もその例外ではありません。本セッションでは、財務経理業務の未来を見据え、従来の業務からの脱却を目指す企業の取り組みとその効果を、具体的な事例を通じてご紹介いたします。また、クラウドアプリケーションは最新テクノロジーを業務に取り入れるための鍵となっており、進化したAIと効率の向上を実現するための導入策についてもお話しします。皆様のファイナンス部門が未来に向けて進化し、競争力を高めるための貴重な情報をお届けいたします。

 

まず最初に、オラクルが自ら行ったDXにおける具体的な変革実績について説明。その中から会計領域のDXによって働き方改革が行われた例としてFP&Aのデジタルトランスフォーメーションについて取り上げました。

~オラクル自社での変革実績~

  • 改革前:金曜日の経営会議直前までレポート集計と加工に忙殺。直前にようやく完成。会議ではレポートに記載された過去の「実績・結果」の説明に終始していた。
  • 改革後:金曜日の経営会議の前日までには参加者にレポートをメールで共有。会議では、過去実績の報告は(事前共有済のため)必要なく、「今後どうなっていくのかのトレンド(予測)」と「現状課題の分析および対応アクションの提言」。生産性の高い会議を遂行できるようになった。


改革後の変化の1つとして人事評価が変わりました。従来は「Excel専門家。いかにレポート早く、正確に作成できるか?」が重要でしたが、現在は「ファイナンスの見識をもち、いかにビジネス部門とコミュニケーションを円滑に行い、具体的な提言ができているか?」を重視する評価となりました。

DXによる改革は単なる業務の効率化のみならず、そこで働く人の評価までを変えて行く、そのためにも経理業務の自動化の可能性を追求していくことが大切です。


そして、オラクルはAI・機械学習などの先進技術で自動化の範囲を拡張しています。

  • 請求書入力作業を自動化(貝掛/未払い金業務を30%効率化):IDRは、OCRを利用して請求情報を識別し、請求データを自動生成。また、機会学習によりその読取精度を段階的に向上させていく。

  • リコンサイル(勘定照合)業務自動化:累計20,000のリコンサイル業務の40%を自動化

 

次に、経理業務におけるオラクルのAI先進例としてTouchless Transactionについて説明しました。

~経理業務におけるオラクルのAI先進例~

  • 決算業務を究極なまで自動化し、1 day closeがオラクルの最終ゴール
  • 一方で、決算業務にはまだマニュアルや手作業の業務が残っており、デジタル化が進んでいない。
  • デジタル化されていない業務を例示し、決算業務短縮化の具体的なDXの方策について説明、AIによる判断性能がさらに向上し、業務の自動化、高度化が飛躍的に進むことを示唆した。

Touchless Transaction

 

世界のAI市場は2030年までに加速度的に成長していく中で、膨大な数の業務をカバーすることになります。

  • サプライチェーン、マーケティング、製品製造、調査、分析など、あらゆる分野で活用が進む。
  • 2022 年、ChatGPT 3.0 のリリースにより、Generative AIのポテンシャルがさらに拡大。
  • NLP(AIによる自然言語処理)の急伸、AIのモデルサイズ(パラメータ数)の加速度的な増大。

 

オラクルは、AIを駆使した最新のSaaS型ERPで、企業のDXを強力に支援。AIのイノベーションもリードし、市場の変化に対応しながら、業務の自動化と高度化を強力に支援します。

  • オラクルは、NVIDIAとの提携を拡大。
    Press Release
    オラクルとNVIDIA、企業向けAIの導入加速に向けて協業

  • オラクルとCohereの連携:ビジネス向けに強力でセキュアなジェネレーティブAIサービス提供を発表。
    Press Release
    オラクル、ビジネス向けに強力でセキュアなジェネレーティブAIサービスを提供へ
  • NVIDIA GPUを搭載したオラクルのAIインフラによって、Time-to-Train(学習時間)の高速化と、Cost-to-Train(学習コスト)の削減。
  • オラクルのクラウド・アプリケーション、業種別アプリケーション、データベース・ポートフォリオ全体にAIテクノロジーが組み込まれている。
  • AIを含めた最新の機能がSaaSとして四半期に一回のペースで常にアップデートされていく。
  • 技術進化の恩恵を即座に享受できるよう、クラウドネイティブSaaSに組み込まれたAI。

Cloud native ai embeded saas

 

~ERPアプリケーションに組込み済のAI/MLの例~

  • 益々高まる「四半期アップデート」の重要性 : 3つのキーワードは「法制度対応」、「セキュリティ脅威」、「AI技術による革新」。

  • 業務をSaaSの標準機能に合わせていくことで、変化への対応力を強化することになる。

  • Fit to Standardが企業に俊敏で柔軟な変化対応力をもたらす。

  • 業務をSaaSの標準機能に合わせて行く意義は、未来の経理財務部門に向けての道筋、革新的なAIを活用していく1つの方策でもある。

  • Fit to Standardという導入方法は、決して新しいものではなく、10年、20年とERPの導入方法の1つとして存在してきたが、今、Fit toStandardについて、より重要性が増していることは、未来の経理財務部門の在り方、改革を行う上で、そのために必要な先進的なクラウドやAIを導入していく上で、再考すべき選択肢であるとオラクルでは考えている。

ERP Apps with ai-ml

 

~オラクルのFit to Standardを支援するサポート体制~

F2S

 

 

オラクルのプレゼンテーション内容について、ご興味、ご関心のある方は是非、下記までお問い合わせください。
セミナー企画・運営担当
赤城 知子
tomoko.akagi@oracle.com