※ 本記事は、Fusion Developmentチームによる“See how AI agents will work in your ERP and EPM”を翻訳/意訳したものです。
財務部門はリスクや混乱対して特に敏感であるため、生成AIのような新しいテクノロジーについて慎重になるのは必然といえます。この分野では「許容範囲内」や「大体合っている」では済まないのです。ただし、適切なセキュリティと監視を伴って、適切に導入された生成AI(AIエージェントを含む)であれば、財務部門が経営管理ソリューションのアプリケーションとデータの正確性と整合性を向上させる事に役立てることができます。 次の4つのデモで示すように、自動化に適したタスクの選択、内部データと外部データを組合せた使用、その仕事に適したAIツールの導入が鍵となります。
1. 文書入出力エージェント(Document IO AI Agent)
このデモでは、文書入出力エージェントがOracle Fusion Cloud ERPでどのように機能して、見積の画像を取り込んだり、購買依頼を作成して、調達から支払までのプロセスを自動化するかを紹介しています。また、出荷先住所の訂正、以前の請求書訂正からの「学習」、送金通知の自動書式設定などの買掛管理モジュールの改善についてもご覧いただけます。
重要である理由:このデモでは、文書入出力エージェントが非構造化データ(電子メール内の写真やテキスト)をどのように処理し、インテリジェンスを加え、翻訳やマッピングを行い、Fusion Appsでの必要なアクションへと繋げていくのかを紹介しています。それらは人間による監視と共に進められます。それにより、エラーを減らし、複雑なプロセスを自動化することができます。
2. 元帳エージェント(Ledger AI Agent)
このデモでは、会計管理者がOracle Fusion Cloud Financial ManagementのAIを使って、四半期の期末前に生じている収益差異を解決する方法をご紹介します。元帳エージェントは収益差異を管理者に警告し、管理者は自然言語を使ってエージェントと対話し、未出荷オーダーの調整見越仕訳を作成するように指示します。文書入出力エージェント(前項を参照)が、最新の状況を反映するための仕訳を作成します。
重要である理由: このデモでは、AIによるインサイト(収益不足の発見)とそこからのアクション(新しい仕訳の作成)を組み合わせることで、どのようにスピードと効率が向上するかを紹介しています。
- AIからの通知によって対応が始まります。(管理者がレポートを確認するところからではなく。)
- 自然言語を使ってAIエージェントと対話しながら、根本原因を容易に特定できます。
- AIによって作成された調整見越仕訳は、レビューをするという最小限の労力しか必要としません。
3. ナラティブ・レポート
このデモでは、財務責任者が四半期ごとのビジネス・レビュー(QBR)のためにナラティブ・レポートを作成することをOracle AIがどのように支援し、財務計画と分析(FP&A)の改善に役立つかを紹介しています。Oracle AIは、以前のQBRの情報と現在の財務データおよび業務データを組合せ、ドラフトを自動的に作成します。財務責任者にインサイトを提供し、重要な問題を説明するための文章やグラフを容易に追加できるようにします。
重要である理由: このデモでは、コンテキスト対応データ探索AIエージェントとデータ視覚化AIエージェントによって、情報の識別、収集、表示に必要となる労力が削減される様子を紹介します。これにより、財務部門は、より価値の高い分析や意思決定、コミュニケーションに時間をかけることができます。また、Oracle AIはOracle Fusion Cloud EPMに組み込まれているため、スプレッドシートやサードパーティのレポートといった「オフラインに保存」されている情報ではなく、ビジネス・アプリケーションによって生成されたデータを使用することができます。
4. 予測インサイト
このデモでは、Oracle Cloud EPM Planningに組み込まれたOracle AIが、財務管理者の次の四半期に向けた準備にどのように役立つかをご紹介します。高度な予測AIエージェントは、企業の自社の財務データと業務データと共に、その他のサードパーティ・データも使用して、収益不足を予測します。その後、コンテキスト対応データ探索AIエージェントが根本原因を明らかにするのを助けます。
重要である理由:デモの中で表示される値は報告された「実績値」のように見えるかもしれません。しかし実際には、多変量AI予測モデルと企業の自社の財務データと業務データによって作成された詳細な予測値です。Oracle Cloud ERPのクリーンで信頼性の高いデータを含む、複数のデータ・タイプを組み合わせることにより、AIエージェントは財務管理者に最も可能性の高い予測を示すことができます。デモ内ではお見せすることはできませんが、適切なデータ・プライバシ・セキュリティ対策が実施されています。
まとめ
これらのデモ・ビデオは、Oracle Fusion Cloud ERPとOracle Fusion Cloud EPMに生成AIとAIエージェントがどのように組み込まれているかをご紹介するためのものです。Oracle AIが、要約や文書作成といったユースケースを超えて、財務部門の差し迫ったニーズに対応できるAIエージェントを提供し、オペレーションの自動化、予測インサイトの提供、関連アクションの実行をどのように支援しているかを紹介しました。
次のステップ
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Fusion Development
Fusion Developmentチームは、Oracle ERP、EPM、SCM、HCM、CXを含むOracle Fusion Cloud Applications Suiteのイノベーションの構築、維持、推進を担当しています。本部は米国、インド、メキシコ、フィリピン、ルーマニアにあり、メンバーは世界中に拠点を持っています。