※ 本記事は、Fusion Developmentによる“3 practical ways to improve finance operations in 2024”を翻訳/意訳したものです。
会計部門のリーダーは、変動する金利や、投入原価の高騰、サプライチェーンの混乱に対する事前防止策の準備に追われています。これらは企業にとって大きな課題となりうるものですが、また同時に、会計部門のパフォーマンスを向上させるチャンスでもあります。これらの改善はマクロ経済の変化に関係なく価値があるものです。オラクルはお客様がその価値を享受できるように取り組んでいます。
特にターゲットとしているイニシアチブはこの3つです。
- 生成AIの活用
- 取引先との直接接続と資金予測の改善
- バックオフィス業務の最新化
1. 生成AIの活用
私たちは、会計プロセスのどこに生成AIを組み込むことが適切で、かつ、価値があるのかを、慎重に考えながら進めています。例えば、Oracle Project Managementの生成AIは、プロジェクトに最適なリソースを自動的に選び出して提案したり、プログラム・ステータス・レポートのドラフトを生成し、問題を解決するためのアクション・アイテムを提案したりします。また、マイルストーン計画、請求、仕掛品レポート作成を容易にするための改善についても取り組んでいます。同時に、業界固有の機能強化として、ヘルスケア助成金の資金調達や、給与計算アプリケーションの中のプロジェクト・ベースの作業時間と費用を使用したプロジェクト・レポートなどについても、改善を行っていきます。
もう一つの生成AIへの投資として、ナラティブ・レポート機能の強化があります。レポートの章立てや、期待値とその変動について説明する文章のドラフトの自動生成などの機能を使い、経営陣や規制当局向けにレポートを定義、作成、レビュー、公開するためのコラボレーション・アプローチを実現することを目標にしています。新しい生成AI機能は、新しいコンテンツの作成や既存のコンテンツの要約、提案の提供に役立ちます。従業員はシステムが生成するコンテンツの最終的なレビュー担当者かつ編集者となり、コンテンツを常に管理下におきます。
2. 取引先との直接接続と資金予測の改善
Oracle Cloud ERPには、B2B取引に関わる購入、販売、支払、運搬の自動化を支援するOracle Cloud ERPとサードパーティのサービスプロバイダーとの直接統合が組み込まれています。Oracle B2Bを使用すると、企業はシステム間の接続を、数週間ではなく数時間で確立することができます。
現在、次の統合を提供しています。
- J.P. Morgan、および、HSBCの銀行サービス、自動融資、統合されたコーポレート・カードと経費サービス
- Mastercardのバーチャルカード支払
- FedEx、Uber Freight、Schneiderのネイティブ・ロジスティクス・サービスおよびインテリジェント・ロジスティクス・オペレーション
今後は、より広範なグローバル・カバレッジを持つパートナーを迎えていきます。また、より多くのビジネス・プロセスをサポートするために、Oracle B2Bを拡張していきます。
また、資金の状態を把握することは、そこから利益を得ることと同様に重要なことであるため、資金管理機能の改善にも取り組んでいます。「継続的な予測」により、お客様が現金に関連する機会を活用できるよう支援します。Oracle Cloud ERPは、最新の運用情報と財務情報を統合することで、運転資本を最適化し、金利と債務の削減、契約とその重要な日付、流動性リスクを計画するのに役立ちます。長期的には、経営幹部が戦略的なビジネス・シナリオ(合併、買収、新規市場参入など)の影響を理解し、流動性比率と債務契約しきい値を可視化するのに役立ちます。
3. バックオフィス業務の最新化
バックオフィスに対するオラクルの最新のビジョンの一つに、期末決算の自動化があります。それはなぜでしょうか。それは、その目標へと向かう中で、改善が必要な他のプロセスが浮き彫りになり、会計部門は戦略的イニシアチブに集中でき、経営幹部はより最新のビジネス・ビューを得ることができるようになるためです。オラクルは、財務パターン認識と予測機能によって、より最新で正確なデータを活用し、意思決定者を助けるインサイトを提供することを計画しています。
また、最も目に見えるバックオフィス機能の一つである従業員の経費と払戻しをさらに改善することも計画しています。長年にわたり、従業員、管理職、会計部門がこの責任を楽に果たせるように取り組んできました。Oracle Cloud ERPには、堅牢なポリシー制御による自動の経費入力と提出、例外管理、事前承認のためのスマート・ルーティング、暫定料金(チップ、検証など)の機能がすでに備わっています。現在は、現金で支払った経費に対するルール・ベースの領収書照合をAIによる新しいテクノロジで補完し、経費の提出、調整、承認、支払をさらに簡単にできるようにしています。
ご意見をお寄せください
私たちは、ご紹介したもの以外の進歩も含めていち早くお客様にお届けするために努力をしています。すでに50以上の新しい生成AI機能の追加を発表しています。詳細については、Oracle Cloud Customer Connectの四半期ごとのリリース・ウェビナーと製品セッションにご参加ください。また、Customer Connectのフォーラムでは、機能に関するアイデアや要望をいつでも提出、投票することができます。
Fusion Development
Fusion Developmentチームは、Oracle ERP、EPM、SCM、HCM、CXを含むOracle Fusion Cloud Applications Suiteのイノベーションの構築、維持、推進を担当しています。本部は米国、インド、メキシコ、フィリピン、ルーマニアにあり、メンバーは世界中に拠点を持っています。