Oracle University 講師が ORACLE MASTER 取得を目指している方に向けて試験トピックを解説するブログ連載講座。「ORACLE MASTER Silver SQL 2019」資格取得に向けた試験トピックについて解説します。

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今回はORACLE MASTER Silver SQLの試験トピック「索引、シノニムとシーケンスの管理 – シノニムの管理 -」に関連する問題をご紹介いたします。ORACLE MASTER Silver SQL(Exam Number: 1Z0-071-JPN)の詳細につきましては以下URLをご参考ください。

Oracle Database SQL Exam Number: 1Z0-071

URL: https://education.oracle.com/ja/oracle-database-sql/pexam_1Z0-071

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今回は、オブジェクトに対して別名を設定することができるシノニムに関する問題を解いていきましょう。

(解説)

それではシノニムについての解説を行いましょう。

シノニムはデータベース・オブジェクトに対して別名をつけることができる機能です。

ここで言うデータベース・オブジェクトとは表やビュー、順序、プロシージャ、ファンクション、パッケージ、マテリアライズド・ビューといった様々なオブジェクトのことを指しています。

シノニムはどのような場合に使用するか？ですが、一般的には他ユーザー所有のオブジェクト名を別名で作成したり、データベース・リンクを使用したアクセスに対して別名を作成しておくなどがあります。このように別名を作成しておくと、実際のオブジェクトの名前や所有者情報を隠したり、あたかも自分が所有しているオブジェクトのようにアクセスをすることが可能となり利便性が上がります。(※1)

作成例を載せておきましょう。

※1：シノニムはデータベース・オブジェクトに対する権限にかわるものではありません。 シノニムを使用するユーザーに対して、適切な権限をあらかじめ付与しておく必要があります。

上記のシノニム作成に「PUBLIC」というキーワードがありますが、これはパブリック・シノニムを作成している例になります。シノニムには「パブリック・シノニム」と「プライベート・シノニム」の2種類がありますのでこの点もしっかり押さえておきましょう。

プライベート・シノニムの作成方法は「PUBLIC」のキーワードを入れずにCREATE SYNONYM [シノニム名] FOR [オブジェクト名] と実行すれば作成が可能です。

それでは問題の選択肢の内容を見ながら説明していきましょう。

選択肢1は誤りです。パブリック・シノニムはすべてのユーザーがアクセスできるシノニムではありますが、作成や削除は適切なシステム権限(CREATE PUBLIC SYNONYMシステム権限)をもったユーザーでないと作成できません。誰でもアクセスできるシノニムがどのユーザーでも作成できてしまったらセキュリティ的に大問題ですよね。「パブリック」というキーワードに引っかからないように。

選択肢2も誤りです。SYNONYMを削除する場合はDROP文を使用します。パブリック・シノニムを削除する場合はDROP PUBLIC SYNONYM文を使用し、プライベート・シノニムを削除する場合はDROP SYNONYM文を使用します。

選択肢3の内容は正しい内容になります。プライベート・シノニムは自分が所有しているオブジェクト名と重複しないように作成しましょう。ちなみに同じ名前を指定してしまった場合は「ORA-00955: すでに使用されているオブジェクト名です。」といったエラーで返してくれます。

選択肢4は正しいですね。適切な権限をもったユーザーのみがパブリック・シノニムを作成できると覚えておきましょう。またパブリック・シノニムに対してはデータベース内で一意の名前を設定するということも併せて押さえておくとよいと思います。

選択肢5は誤りですね。シノニムに対してさらにシノニムを指定することはできます。ただし運用で使用する際には複雑になりすぎないように注意してください。

以上の結果から、正解の選択肢は３、４になります。

今回は、オブジェクト名に対して別名を設定できるシノニムについて学習しました。シノニムについては内容や構文自体もそれほど複雑ではなく、実際の運用でも使われているケースがあるとおもいますので、実機操作も踏まえて確実に習得して、試験ではスコアアップを狙いましょう！

それでは今回の講義は以上とします。次回もお楽しみに。

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