※ 本記事は、Michael Hickins による“San Francisco Giants using the ‘Best’ cloud to support strategic objectives”を翻訳したものです。
2022年4月7日
サンフランシスコ・ジャイアンツは、重要なデータ、ファイル、映像のディザスター・リカバリー・システムを、Amazon Web Services(AWS)からOracle Cloud Infrastructure(OCI)に移行しました。
競技野球からサンフランシスコのコミュニティとの絆の強化、多様性と包括性へのコミットメント、フランチャイズの財務的価値の向上まで、ジャイアンツは高い目標を掲げています。サンフランシスコ・ジャイアンツの最高情報責任者であるBill Schloughは、OCIの活用はその達成に欠かせないと言います。

Schloughによると、チームには200テラバイトを超えるビデオがあり、スカウティングや選手育成のほか、スタジアムでの番組制作にも使用しているそうです。これらの映像は、バックアップと災害復旧のためにOCIに保存されていますが、Schloughは、チームが使用するクラウド・コンピューティングの量と範囲を増やすことを期待していると述べています。
ジャイアンツは、多くの球団と同様に、選手のパフォーマンスを測定したり、チームに所属していないアマチュアやプロの選手を評価したり、トレーニングのために、ビデオと分析を組み合わせて使用しています。また、球場でのエンターテインメントやインタラクティブなデバイスを通じた映像の活用も行っています。
Schloughは、動画の使用量と解像度の増加により、クラウド上のストレージとコンピュート容量のニーズが高まっていると指摘します。
「映像の高画質化により、より多くのストレージが必要とされています。そこで問題になるのは、それをどこに保存するかということです。おそらく、リアルタイムでアクセスできる場所が必要でしょう。」と彼は言います。また、従来は映像の処理や解析の多くは現場で行われていましたが、遠隔地で作業する人が増えており、「映像編集者やプロデューサーがその映像で作業したいので、クラウドに置く必要があります。」と言います。
このように野球界全体で映像技術への依存度が高まっているため、競合他社よりも映像技術から多くの利益を得ることがより重要視されているのです。
「もはや、クラウドに移行してOracleもクラウドに、という話ではなくなってきています。今後、誰もがクラウドを利用するようになるため、Oracleはクラウドにおける最高のプロバイダーでなければなりません。」と彼は言いました。
Schloughによると、15年以上前からクラウド技術を利用しているジャイアンツが、AWSからOCIに切り替えたのは、より速く、より安価に利用できるためだと言います。
Schloughは、「クラウドの活用は、我々の業務のあらゆる側面で必要不可欠なものです。」と述べています。「必要に応じてサーバーをスピン・アップしたり、計算能力を増強したりできる柔軟性が必要なのです。人工知能や分析、その他のテクノロジーに関してより良い判断を下すにしても、適切な食品を適切な価格で提供するにしても、それを可能にするためにクラウドを利用する必要があります。」
ホット・コーナーからホットドッグまで
「私たちは、戦略的目標、ビジネスの推進、フィールド上のチームの成功の支援、ファン体験の向上のために時間を使いたいと考えており、Oracle Cloudはそれを可能にします。」と彼は言いました。
ジャイアンツは、わずか3年前のPOSシステムをOracle MICROS Simphony Cloud POSに切り替えました。決済システムの進化が速く、お客様が食べ物や飲み物などの売店商品を簡単に注文、決済できるようにする必要があったからです。
また、オラクルのクラウドベースのシステムにより、適切な商品構成と数量が確保されているかどうかの判断が容易になり、シーズン中のプロモーションに対応した価格変更もより軽快に行えるようになるとのことです。
Schloughによると、ジャイアンツはクラウド技術を利用して、POS画面から支払いに使うスマートフォンまで、さまざまなタッチポイントからデータにアクセスして分析し、人々が何を、いつ、どの売店を利用し、可能な限りどの顧客がその購入をしているかをよりよく理解できるようにすると言いました。球団はこの情報をもとに、選手個人のビデオ・ストーリーや球場での食事など、多様なお客様にアプローチし、球団とより密接に関わることができるようになります。
Schloughは、ジャイアンツの目標には、ワールド・シリーズ優勝はもちろんのこと、多様性と包括性による文化の強化、地域社会への根付き、フランチャイズの財務的価値の向上、そして「明日の非凡さを見据えた今日の非凡さの確保」などが含まれると言いました。
Schloughは、この5つの目標を達成するために、テクノロジーを活用することが自分の仕事であると言いました。「クラウド・コンピューティングによって、組織はより迅速に、より費用対効果の高い方法で、インフラストラクチャを維持することよりも、これらの目標を達成するためにデータ分析や技術をどのように活用するかということに集中できるようになります。」
