こんにちは。日本オラクルのクラウド・ソリューション・エンジニアの小西です。
今週から急にめっきり寒くなってきました。皆様体調管理にはお気を付けください。
さて、「Oracle Cloud Infrastructure 新機能ハイライト」では隔週でOracle Cloud Infrastructure(OCI)の主な新機能をご紹介していきます。
それでは、前回に引き続き、ここ2週間の新機能を見ていきましょう!
[Application Performance Monitoring] アプリケーション・パフォーマンス・モニタリングの新リリース
-
このリリースには、次の新機能が含まれます。
-
トレース・エクスプローラーの新しい視覚化オプション:トレース・データを視覚化するために、次の視覚化オプションがAPMトレース・エクスプローラーで使用できるようになりました。
-
トポロジ・ビュー:トポロジ・ビューのクエリされたトレースまたはスパンのセット内で、サービスまたは操作間の呼び出し関係を表示できます。
-
GeoMapビュー:GeoMapビューを使用して、大陸または国ごとにクラスター化されたトレース・データを表示できます。GeoMapビューは、Oracle定義のReal User Monitoringダッシュボードでも使用できます。
-
-
新しいAPM Javaエージェント機能:次の新機能がAPM Javaエージェントで使用できるようになりました。
-
SOA 12cプローブ:APM Javaエージェントは、Oracle SOAバージョン12.2.1以降の監視を提供します。監視されるSOAテクノロジーは、WS、JAXRS、JCA、およびサービス・エンジンです。
-
ThreadIdおよびThreadNameのキャプチャ:ThreadIdおよびThreadNameディメンションは、APM Javaエージェントによって生成されたすべてのスパンで自動的にキャプチャされるようになりました。ThreadIdおよびThreadNameディメンションの説明については、About Trace and Span Dimensions を参照してください。
-
-
[Vulnerability Scanning] 脆弱性スキャンの新しいAPI操作とポリシー
-
コンソールを使用してすべての脆弱性レポートを表示するには、
vss-family集約リソースタイプまたは新しいvss-vulnerabilitiesリソースタイプのいずれかへのアクセスを許可するポリシーが存在する必要があります。 ホストの脆弱性レポートをエクスポートするには、vss-familyまたは既存のhost-vulnerabilitiesタイプへのアクセスを許可するポリシーが存在する必要があります。 -
新し Vulnerability APIを使用して、ホストターゲットとコンテナターゲットの両方で見つかった脆弱性を検索できます。 このAPIを使用するには、
vss-familyまたはvss-vulnerabilitiesへのアクセスを許可するポリシーが存在する必要があります。 -
引き続き既存の HostVulnerability APIを使用して、ホストターゲットでのみ見つかった脆弱性を検索およびエクスポートできます。 このAPIは、既存の
host-vulnerabilitiesリソースタイプに関連付けられています。
[Management Agent] 管理エージェントの新リリース
-
管理エージェントの新しいリリースが利用可能になり、次の新機能が追加されました。
-
自動アップグレード:管理エージェント・サービスは、すべての管理エージェントの自動アップグレードをサポートします。 詳細: Upgrade Management Agents.
-
管理ゲートウェイ:管理ゲートウェイは、管理エージェントとOracle Cloud Infrastructure間の通信のシングル・ポイントとして使用できます。 詳細: Management Gateway.
-
[Database Migration] Database Migrationの新たなコンソール機能とAPI変更
-
Oracle Cloud Infrastructure Database Migrationサービスには、ユーザーエクスペリエンスを向上させるための次のような新機能が導入されています。
-
Autonomous Database以外のターゲットのサポート:データをOCI VM、Bare Metal、ExaCS、およびDBCSデータベースに移行できるようになりました
-
Cloud Premigration Advisorの結果のグラフィカルな統合:結果を表示し、コンソールから直接レポートをダウンロードします
-
エラーメッセージ表示とData Pumpログのダウンロード:検証および移行ジョブ中のエラーがジョブフェーズの一部として詳細に表示されるようになり、Data Pumpログのダウンロードボタンが追加されました
-
データベース・オブジェクトを移行に含めるか除外する:正規表現を使用して、移行に含めるまたは移行から除外するデータベース・スキーマ、オブジェクト、またはタイプを選択できます
-
移行ステータスの統合:「移行」ページには、リソースのライフサイクルと機能的な移行ステータスを示すステータス名の統合リストが1つ表示されます。
-
-
詳細: What’s New for Oracle Cloud Infrastructure Database Migration
-
また、このリリースの一部として、バージョン20200720のDatabase Migration APIは2021年10月6日に非推奨になりました。新しいバージョン20210929が導入されました。新しいAPIを使用するようにアプリケーションを更新する方法については、 Deprecated Database Migration APIs を参照してください。
[Oracle Cloud Infrastructure] 新規リージョン Jerusalem, Israel (エルサレム、イスラエル)
-
Israel Central (Jerusalem) リージョンがオープンしました。リージョン名: il-jerusalem-1。リージョン・キー:MTZ。
-
関連プレスリリース:オラクル、継続的な3桁成長に向け、世界規模でクラウド拠点を拡大

[Data Science] Pandasを使用したオブジェクト・ストレージへのアクセス
-
Pandas でオブジェクト・ストレージにアクセス可能になりました。データ・サイエンス・サービスは
fsspec. に基づいたocifsライブラリを作成しました。これにより、Pandasでオブジェクトストレージのネイティブファイルシステム操作を可能にします。このライブラリはオープンソースでPyPiで利用可能です。 -
詳細: Data Science, ADS SDK, and ocifs SDK.
-
ブログ: Data Science blog.
[GoldenGate] GoldenGateの新リリース
-
Oracle Cloud Infrastructure GoldenGate の新しいリリースが利用可能になりました。このリリースには、デプロイメントのアップグレード履歴を表示する機能が含まれています。
[Data Science] Intel Extension for Scikit-learn 2021.3.0 conda 環境
-
Intel Extension for Scikit-learn conda環境を使用して、scikit-learnアルゴリズムを高速化できます。これはIntel oneAPI DataAnalyticsライブラリを使用します。 使い方は簡単で、
import skleanexしてpatch_sklearn()を実行し、scikit-learnにパッチを適用するだけで、実行速度を大幅に向上させます。 コードに他の変更を加える必要はありません。 コマンドと出力は同じです。結果を得るまで待つ必要はありません。 このConda環境はCPU用です。 スラッグ名はsklearnex202130_p37_cpu_v1です。 -
詳細: Data Science, ADS SDK, and ocifs SDK.
-
ブログ: Data Science blog.
[Application Performance Monitoring] アプリケーション・パフォーマンス・モニタリングの新リリース
-
このリリースには、次の新機能が含まれています。
-
Apdex構成:Apdexのしきい値を構成して、特定の要件に基づいてアプリケーションのパフォーマンスとユーザーの満足度を測定できるようになりました。
-
合成モニタリング機能:
-
ネットワーク収集を有効にする:モニターの作成時に「ネットワーク収集を有効にする」チェックボックスをオンにして、モニターの実行時のネットワーク・パフォーマンスに関するデータ収集を有効にできるようになりました。
-
1回実行:モニターの作成時に「1回実行」チェックボックスをオンにして、モニターが1回だけ実行されるようにすることができるようになりました。 必要に応じて、後でモニターを編集して「1回実行」オプションの選択を解除し、「実行間の間隔」チェックボックスを選択して値を指定できます。
-
-
[Oracle Cloud Infrastructure] Data Labeling Service のリリース
-
データ・ラベリング・サービスを使用すると、データ・セットの作成と参照、データ・レコード(ドキュメント、テキスト、画像)の表示、ラベルの適用を行ってAI / MLモデルを構築できます。 レコードにラベルが付けられると、データ・セットを行区切りのJSONとしてエクスポートして、機械学習モデルの開発に使用できます。 ラベル付きデータセットは、監視下トレーニングをサポートするために、他のデータおよびAIサービス間でアクセスおよび相互運用できます。
-
YouTube動画:Oracle Cloud Infrastructure Data Labeling Service Overview
[Conpute] コンソールで設定のリストからインスタンス構成を作成
-
コンソールでインスタンス構成を作成する際に、構成設定のリストを指定して作成できるようになりました。(これまでコンソールでインスタンス構成を作成するには既存のインスタンスをもとに作成する必要がありました。)
-
また、インスタンス・プールの一部としてのインスタンスではなく、インスタンス構成から単独のインスタンスを起動することも可能になりました。これによって、シェイプやイメージ、VNIC構成などを含めたインスタンス作成時のテンプレートとしてインスタンス構成を利用することも可能になったため、インスタンス構成の活用の幅が広がりました。
-
詳細: Creating Instance Configurations and Creating an Instance from an Instance Configuration.
-
インスタンス構成作成画面ではインスタンス作成時と同じような項目と、VNIC追加などが設定可能。

-
インスタンス・プールではなく、単独のインスタンスもインスタンス構成をもとに作成可能に

[MySQL Database] MySQL version 8.0.27 のサポート
-
MySQLデータベース・サービスがMySQL 8.0.27をサポートするようになりました。
-
マイナー・バージョンをアップグレードするためのアクションは必要ありません。 新しいMySQL DBシステムは、最新のMySQLデータベースバージョンに基づいています。 既存のMySQL DBシステムは、次のメンテナンスウィンドウで自動的にアップグレードされます。
-
新しいマイナーバージョンには、改善とバグ修正が含まれています。
[Database] Exadata Cloud@Customer: VM クラスター・ノードのサブセット
-
VMクラスター・ノード・サブセットを使用すると、データベース・サーバーのサブセットを新規および既存のVMクラスターに割り当てて、コンピューティング(CPU、メモリ、ローカルストレージ)リソースの割り当てを最大限に柔軟に行うことができます。
-
詳細:
以上が本日の新機能ハイライトです。
エルサレムのリージョンもオープンして、全世界中でOCIが利用可能になってきていますね。そしてまだまだ増えます!
Data Labeling Serviceなど、AI/機械学習をより身近に活用できるようなサービスも登場してきました。
今後も引き続き新機能情報をお伝えしていきたいと思います!
関連情報
