この記事はPhilippe FierensによるExadata Fleet Update Conceptsを日本語に翻訳したものです。

2023年8月14日


前回のブログで、ExaDB-DおよびEcaDB-C@Cをご利用のお客様向けにOracle Cloud Infrastructure(OCI)のExadata Fleet Updateサービスの提供を正式に発表しました。

このブログでは、Exadata Fleet Updateの概念についてもう少し詳しく説明し、Exadata Fleet Updateを実行する方法を示します。

Exadata Fleet Updateはどのように動作するか?

オンプレミス製品のFleet Patching and Provisioningと同様に、Exadata Fleet Updateはアウトオブプレースでパッチを適用し、新しいパッチが適用されたOracle Homeが追加されます。 アウトオブプレースでのパッチ適用は、ローリング・パッチ適用が可能になり、柔軟性が向上します。

概念的にはExadata Fleet Updateは非常に簡単な2つのステップで実施できます:

  1. 検索条件をもとにコレクションを定義
  2. メンテナンス・サイクルを定義し、アウトオブプレースでのパッチ適用プロセスを開始

 

コレクションの作成

コレクションは、アクションを実行するターゲットを1つエンティティとして表します。

コレクションの作成は簡単で、インストールされているバージョン、コンパートメント、クラスタ名、その他検索条件を指定します

search criteria for collection creation

こららの検索条件により、複数のターゲットが表示されます。デフォルトでは、検索条件を満たすすべてのターゲットが選択されます。コレクションに追加する必要のないターゲットが含まれる場合、それらターゲットの選択を解除することができます。そのため管理者は非常に多くのターゲットであってもOCIコンソールで最小限のクリック数で管理可能です。

必要なターゲットがすべてコレクションに割り当て、コレクションの作成を完了します。

以下のビデオでコレクションの作成方法をご覧ください。

 

メンテナンス・サイクルの作成

メンテナンス・サイクルは、何をどのように行うかを定義します。

必要なターゲットがコレクションに追加されることで、メンテナンス・サイクルが作成できます。

オラクル提供またはカスタマイズされたデータベース・ソフトウェア・イメージを使用して、ターゲット・バージョンを定義します。

データベースが同じOracle Homeを共有しているような場合は、守られます。同じバージョンであれば、既存のOracle Homeを再利用することもできます。

メンテナンス・サイクルでは、どのように行うか、使用するメンテナンス方法およびドレイン・タイムアウトも定義します。

メンテナンス方法では、一緒に更新するノード数を定義します。

ビジネスニーズやターゲットのタイプに応じて、幅広いメンテナンス方法を選択できます。

Grid Infrastructure (GI)とデータベースにパッチを適用:

  • ローリング : ノードごとにパッチを適用
  • 50/50 : クラスタ内の半分のノードに1度に1つのバッチでパッチ適用、バッチ間で一時停止可能
  • スマート・バッチ : サービス構成に応じてクラスタ内のノードを一括更新

他のメンテナンス方法として、非ローリング方式でデータベースにパッチを適用することもできます。クラスタ内のすべてのデーベース・インスタンスに並列にパッチ適用が行われます。この手法では、完全なダウンタイムが発生することに注意してください。

また、ローリング・パッチ適用を強制したり、ソースには含まれていて、ターゲットには含まれていない修正がある場合にパッチ適用がエラーにならないようにしたりすることができます。

ご覧の通り、たくさんのオプションがあります。

What is a maintenance cycle

 

実際にどのように動作するかについては、以下のビデオをご覧ください。

 

メンテナンス・サイクルが定義されると実際のパッチ適用が開始できます。

メンテナンス・サイクルのプロセスは、次の図に示すようにいくつかのフェーズから構成されています。 maintenance cycle process consists of several phases, as seen in the image hereunder.

これらすべてのフェーズをスケジュールできます。


maintenance cycle stages

 

これらのステップのほとんどは、対応するログとともにコレクション内のターゲットごとにジョブ(関連する作業リクエストを含む)を作成します。これにより、トラブルシューティングが非常に簡単になります。

必須の作業ではありませんが、ソフトウェアをステージングする前やパッチ適用する前に事前チェックの実行を強く推奨します。これにより、潜在的な問題に事前対処することができます。

最後のビデオでは、Oracle Datbaseのコレクションがメンテナンス・サイクルで定義したオプションを持つバージョンにどのように更新されるのかをご覧ください。

 

これでExadata Database Serviceのデータベースに意図したバージョンのパッチが適用されました、とても簡単です!

 

詳細情報

Blog :

Exadata Fleet Updateの発表

Videos :

Exadata Fleet Update Overview video
Creating a Database Collection with Exadata Fleet Update
Creating a Database Maintenance Cycle with Exadata Fleet Update
Updating a collection of Databases using Exadata Fleet Update

Oracle Help Center : https://docs.oracle.com/en/engineered-systems/exadata-cloud-service/edsfu/index.html
OCI Documentation Portal : https://docs.oracle.com/en-us/iaas/edsfu/index.html
API Documentation: https://docs.oracle.com/en-us/iaas/api/#/en/edsfu/20220528/