こんにちは。日本オラクルのクラウド・エンジニアの小西です。
先週は東京でCloudWorld Tour Tokyoが開催されました。多くの皆様にご参加いただき、誠にありがとうございました。各種セッションや発表もあり、非常に盛り上がりを見せたのではないかと思います。基調講演のオンデマンド動画配信もありますので参加できなかった方はぜひチェックしてみて下さい。
さて、「Oracle Cloud Infrastructure 新機能ハイライト」では隔週でOracle Cloud Infrastructure(OCI)の主な新機能をご紹介しています。
それでは、前回以降のリリースノートに掲載されているOCIの新機能を見ていきましょう!
[Stack Monitoring] Windows上でのApache HTTP Serverのサポート
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最新のアップデートで、Stack MonitoringはLinuxサーバーとWindowsサーバーのどちらでもApache HTTP Serverリソースをサポートするようになりました。
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詳細: Apache HTTP Server.
[Java Management] Java管理の今後:Advanced Management ConsoleからJava Management Serviceへの移行
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Java管理サービス(JMS)(Java Management Service )の進歩と、その拡張機能と簡素化されたモデルにより、Advanced Management Console (AMC) の機能を2024年末までにJMSに移行します。AMCはシステム管理者にJavaアプリケーションとJavaランタイム環境に関するインサイトを提供し、企業内のJavaテクノロジを監視および管理できるようにする機能です。AMCによって管理者はオンプレミス上のJavaテクノロジの使用を制御できるようになります。
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今後のJava管理は、AMCのすべてのコア機能を提供するだけでなく、追加の高度な機能を提供するJMSに重点を置いています。Javaワークロードを管理するための高度で多用途のソリューションであるJMSへの移行(Migrating to JMS)により、システム管理者はより効果的なJavaワークロード管理のための新しい機能と拡張機能を利用できます。
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Java管理の詳細: Java Management user documentation.
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関連ブログ:The Future of Java Management: Migrating from Advanced Management Console to Java Management Service
[Java管理] スクリプト可能なOracle Javaダウンロード
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Oracle Cloud Infrastructure(OCI)サービスを介してJava管理サービス(JMS)(Java Management Service )を介してスクリプト可能なJavaダウンロードを開始しました。この新機能は、Java開発者、管理者およびソフトウェア・プロバイダのニーズに適合しています。
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JMS Java Downloadsを使用すると、スクリプトフレンドリなダウンロード、トークンベースの認証、包括的なレポート(OCI、サードパーティ・クラウド、およびデスクトップ環境を含むオンプレミス)を使用して、最新のJavaバージョンを自動化されたビルドおよびデプロイメント・システムにダウンロードする方法を提供します。
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Java管理の詳細: Java Management user documentation.
[Java Management] Oracle Critical Patch Update (CPU) April 2024 for Oracle Java SE
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Java管理でOracle Critical Patch Update (CPU) April 2024 for Oracle Java SEの一部である以下のリリースがサポートされました。
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22.0.1: https://www.oracle.com/java/technologies/javase/22all-relnotes.html
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21.0.3: https://www.oracle.com/java/technologies/javase/21-0-3-relnotes.html
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17.0.11: https://www.oracle.com/java/technologies/javase/17-0-11-relnotes.html
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11.0.23: https://www.oracle.com/java/technologies/javase/11-0-23-relnotes.html
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8u411: https://www.oracle.com/java/technologies/javase/8u411-relnotes.html
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Javaランタイムのダウンロード: Java Download and Java Runtime Lifecycle Management.
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Java管理の詳細:Java Management user documentation.
[OKE] Kubernetes version 1.27.10のサポート
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Container Engine for Kubernetesでは、バージョン1.29.1および1.28.2に加えて、Kubernetesバージョン1.27.10がサポートされるようになりました。Kubernetesバージョン1.27.10のサポートにより、Container Engine for Kubernetesは、2024年5月21日にKubernetesバージョン1.27.2のサポートを終了します。クラスタをKubernetesバージョン1.27.10、1.28.2または1.29.1にすぐにアップグレードすることを強くお薦めします。
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注意点:
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Kubernetesバージョン1.27.2は2024年5月21日以降はサポートされませんが、引き続き選択できる場合があります。ただし、Oracleでは、クラスタをKubernetesバージョン1.27.10、1.28.2または1.29.1にアップグレードすることを強くお薦めします。
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クラスタを新しいKubernetesマイナー・バージョンにアップグレードするには:
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コントロール・プレーンで実行されているKubernetesバージョンをアップグレードします。
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ノード・プール内のワーカー・ノードで実行されているKubernetesバージョンをアップグレードします。
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[Data Safe] データ・セーフの監査証跡にOCIイベントの追加
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監査証跡のステータスがいつ変更されたかを簡単に把握できるように、監査証跡用のOCIイベントが追加されました。
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詳細:『Oracle Data Safeの管理』ガイド Activity Auditing Event Types
[Data Safe] リポジトリ履歴フィルターの追加
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ユーザビリティの向上のために、監査、アラートおよびSQLファイアウォール違反のレポート履歴ページに追加フィルタが拡張されました。
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詳細:『Oracle Data Safeの使用』ガイド View and Manage Violation Report History
[Data Safe] SQLファイアウォール違反レポート履歴
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SQL Firewall違反レポート履歴を表示できるようになりました。既存の「監査」および「アラート」レポート履歴ページと同様に、「SQLファイアウォール違反レポート履歴」ページでは、過去3か月間に生成されたレポートのリスト、それらのレポートの詳細およびレポートのダウンロードを表示できます。
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詳細:『Oracle Data Safeの使用』ガイド View and Manage Violation Report History
[Cache with Redis] ネットワーク・セキュリティ・グループ(NSG)のサポート
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指定した1つ以上のネットワーク・セキュリティ・グループ(NSG)に定義されているセキュリティ・ルール(最大5つのNSG)を使用して、Redisクラスタへのネットワーク・アクセスを制御できるようになりました。
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詳細: Connecting to a Redis Cluster and Creating a Redis Cluster
[Functions] メモリー制限と使用率メトリックが利用可能
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同時実行のファンクションに使用できる合計メモリーと、プロビジョニングされた同時実行性に使用できる合計メモリーのリージョン制限がコンソールに表示されるようになりました
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さらに、2つの新しいメトリック(AllocatedTotalConcurrencyおよびAllocatedProvisionedConcurrency)が使用できるようになりました。Monitoringでこれらのメトリックを使用すると、同時ファンクション実行およびプロビジョニングされた同時実行性に使用可能な合計メモリーのどれくらいが割り当てられているかを監視できます。これらのメトリックを使用して、メモリー割当て(テナンシまたはアプリケーション・レベル)が定義したしきい値を超えた場合に通知するアラームを作成することもできます。
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詳細: Monitoring Memory Usage and Availability for OCI Functions.
[Data Transfer] データ転送サービスのデータ・エクスポートの制限
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データ転送サービス(Data Transfer Service 、DTS)のサービス制限のお知らせです。2024年4月18日以降、データ転送サービスではデータ・エクスポート機能をサポートしなくなります。データのインポートには引き続きDTSをご利用いただけます。
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Oracle Cloud Infrastructureテナント上のオブジェクト・ストレージからデータをエクスポートするには、ネットワーク経由で転送いただくか、Oracle Roving Edge Infrastructureを利用してOCIクラウドから Roving Edge device にデータを同期し、デバイスを発送できます。
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注)Tokyo/OsakaリージョンではRoving Edge Infrastructureはサポートされていません。
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[Security Zone] クラウド・シェル用の新規セキュリティ・ゾーン・ポリシー
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新しいセキュリティ・ゾーン・ポリシーが、セキュリティ・ゾーン内のクラウド・シェル・ホストにパブリック・ネットワーク・アクセスがないことを担保するために導入されました。
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この新しいポリシーは、カスタム・セキュリティ・ゾーン・レシピで有効にできます。最大セキュリティ・レシピでは新しいポリシーは有効になっていません。
[APM] ウィジェットの追加
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ユーザビリティ向上のために、APMダッシュボードは、TQL結果の新規画面を可能にする追加のウィジェットで拡張されています。次のOracle定義ウィジェットおよびフィルタが使用可能になりました。
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トレース棒グラフ
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トレース比較メトリック
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トレース・ゲージ・チャート
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トレース折れ線グラフ
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トレース円グラフ
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トレース単一値
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APM問合せフィルタ
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上記は、ここで説明するように、CTDWウィジェットをインポートする必要性を置き換えるものです。ユーザーは、以前にインポートされた既存のCTDWウィジェットを引き続き使用できます。
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ウィジェットおよびフィルタの詳細:Manage Widgets、 About Filters
[Data Flow] データ・フローでSpark 3.5.0のサポート
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データ・フローでSpark 3.5.0がサポートされるようになりました。
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Spark 3.5.0への移行の詳細: Data Flow documentation
[OS Management Hub] OS管理ハブの新リリース
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このリリースには以下のエンハンスが含まれます。
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サポートするOCIインスタンス
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Oracle Linux 6, 7, 8, and 9
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Microsoft Windows Server 2016, 2019, and 2022 Standard, Datacenter
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サポートする3rd partyインスタンス
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Amazon Web Services
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Microsoft Azure
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カスタム・ソフトウェア・ソース作成時の自動依存性解決。 creating a custom software source
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パッケージ・リストからカスタム・ソフトウェア・ソースを作成するオプション。create a custom software source
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コンパートメント間でリソースを作成および移動する柔軟性の向上。 move resources
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Microsoft Windowsインスタンスの登録を簡素化するためのサービス提供プロファイルの追加。 service-provided profiles
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デフォルト・プロファイルを定義して、インスタンスの登録を自動化する機能。 default profiles
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管理ステーションでのソフトウェア・ソースのミラー化が改善され、ディスク領域使用量が削減されました。 mirroring
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OCI Oracle Linuxインスタンスのリソース検出およびモニタリングとの統合。 Resource Discovery and Monitoring
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OS管理ハブの詳細: OS Management Hub
[Autonomous Linux] Autonomous Linuxの新リリース
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これまでイメージの1種類であったAutonomous Linuxが1つのサービスとしてリリースされ、OCIコンソール内にも専用のインターフェースが存在するようになりました。
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Autonomous Linuxを利用することで、一般的なOS管理タスクの複雑さとオーバーヘッドが軽減されます。ダウンタイムなしのKsplice更新を含む毎日の更新を自動的に適用し、重要なOSイベントをモニターし、イベントの分析に必要な診断データを収集します。
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このリリースでは次のものが含まれます。
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OS管理ハブとの統合。
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Autonomous Linuxインスタンスのグループの更新ジョブおよびイベント収集を管理する機能。
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OCIコンソールのインタフェース。
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[OS Managenemt] OS管理サービスのEOL
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サービス変更: Oracle OS Managementサービスが非推奨となります。
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詳細: 2025年4月23日より、OS管理サービスが終了(EOL)になります。OS管理サービスはOS管理ハブに置き換えられ、ライフサイクル・ステージを介したパッチ・デプロイメント、拡張されたジョブ・スケジューリングおよびレポート機能などの新機能により、ユーザー・エクスペリエンスが向上します。
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ユーザへの影響:2025年4月23日以降は、Oracle LinuxまたはMicrosoft Windowsインスタンスを管理するためにOS管理サービスを使用できなくなります。
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必要な対応: OS管理ハブ・サービスを使用して、Oracle Cloud Infrastructure (OCI)、プライベート・データ・センターおよびサポートされているサードパーティ・クラウド環境でインスタンスの管理を開始します。EOL日より前に、管理対象インスタンスをOS管理サービスからOS管理ハブ・サービスに移行することをお薦めします。
以上が本日の新機能ハイライトです。
今後も引き続き新機能をお伝えしていきたいと思います。
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