こんにちは。日本オラクルのクラウド・ソリューション・エンジニアの小西です。

 

先週、以下の発表がありました。

OracleとMicrosoftはパートナーシップを拡大し、AzureでOracleデータベース・サービスを提供

今後の予定についての発表ではありますがOCIとAzureとの強力なパートナーシップによる新しいソリューションのひとつとなりそうです。

さて、「Oracle Cloud Infrastructure 新機能ハイライト」では、隔週でOracle Cloud Infrastructure(OCI)の主な新機能をご紹介していきます。

それでは、前回以降のリリースノートに掲載されているOCIの新機能を見ていきましょう!

 

[OCVS] Oracle Cloud VMware Solution で利用可能な機能

  • Oracle Cloud VMware Solutionで次の機能が利用可能になりました。

    • vSphere Enterprise Plus

    • NSX DC拡張

    • vSAN Advanced with Encryption VMware vSAN

    • HCX Advanced (必要に応じてHCX Enterpriseにアップグレード可能)

[Compute] コンピュート・インスタンス作成時にIPv6 アドレス割り当て

  • 起動時にコンピュート・インスタンスにアタッチされたVNICにIPv6アドレスを割り当てることができるようになりました。割り当てられたIPアドレスは、起動直後にインスタンスにアクセスできるようになります。

  • IPv6を使用してインスタンスを有効にするには、インスタンスが起動されるVCNおよびサブネットをIPv6アドレス(IPv6 addresses)で構成する必要があります。
    ipv6

[Java Management] Oracle Cloud Agent version 1.35 のサポート

  • JMSでは、Oracle Cloud Agent 1.35の最新バージョンがサポートされるようになりました。常に最新バージョンのOracle Cloud Agentソフトウェアを実行することをお薦めします。コンピュート・インスタンスがインターネットにアクセスできる場合、アクションは必要ありません。Oracle Cloud Agentでは、更新が使用可能になったときに、新しいバージョンが定期的にチェックされ、最新バージョンがインストールされます。インスタンスにインターネットへのアクセス権がない場合は、Oracle Cloud Agentソフトウェアを手動で更新する必要があります。

  • 詳細: Updating the Oracle Cloud Agent Software

  • Java管理の詳細: Java Management user documentation

[Queue] キュー・サービスでチャネルをサポート

  • キューでチャネルがサポートされるようになりました。チャネルは、キュー内の一時的な宛先で、メッセージ処理の公平性の向上、メッセージ選択の指定およびリクエスト/レスポンス・パターンの有効化に使用できます。

  • 詳細:Channels.

[Data Catalog] データ・カタログの新リリース

  • データ・カタログの新しいリリースが使用可能になりました。バグ修正および拡張機能以外に、次のことができるようになりました。

    • OCIデータ統合アプリケーションによって処理されたデータの系統を表示します。

    • 非同期エクスポート・ジョブを使用して、大規模な用語集をExcelファイルにエクスポートします。

  • 詳細: Data Catalog and Data Catalog API.

[Stack Monitoring] データベース・システム・リソースのサポート

  • スタック・モニタリングで、Oracle Database、クラスタ、ASM、リスナーなどのOracle Databaseシステムがサポートされるようになりました。

  • 詳細: Oracle Database Discovery.

[Container Instances] コンテナ・インスタンスでArmベースのAmpereの A1.Flexシェイプのサポート

  • CI.Standard.A1.Flexは、コンテナ・インスタンスで使用可能な新しいフレキシブル・シェイプです。これによって、Armベースのプロセッサでアプリケーションを実行できるようになりました。

  • 詳細:Container Instances Shapes.

[APM] APMブラウザ・エージェント Version 1.0.1049

  • APMブラウザ・エージェントのバージョン1.0.1049が使用可能になりました。このバージョンには、ブラウザで提供されるリソース・タイミング情報を使用して、ajaxコールについてレポートされたダウンロード時間の精度を向上させるための拡張機能が含まれています。

  • この結果、一部のajaxコールのレポートダウンロード時間が若干異なる場合があります。この場合、しきい値で指定されたアラームを再評価する必要がある場合があります。

[Data Integration] データ統合の新リリース

  • データ統合アプリケーションで処理されるデータ・エンティティの系統情報を生成し、データ・カタログ・サービスを使用して生成されたメタデータを表示できるようになりました。

[Database Management] データベース管理でSQLチューニング・セットの管理

  • データベース管理でSQLチューニング・セットを管理し、次のようなタスクを実行できるようになりました。

    • SQLチューニング・セットの作成

    • SQL文をSQLチューニング・セットにロード

    • SQLチューニング・セットの詳細の監視

    • SQLチューニング・セットの削除

  • 詳細:Manage SQL Tuning Sets.

[OKE] Armシェイプ上で仮想ノードがポッド実行可能に

[Database, Database Management] パフォーマンス・ハブを使用したデータベースのAWRスナップショット収集の管理

  • OCIのパフォーマンス・ハブ・アプリケーションを使用して、AWRスナップショット収集の設定をカスタマイズできるようになりました。この機能は、スナップショット間隔および保持期間の構成に役立ちます。現在、この機能はベース・データベース・サービスおよび外部データベースでサポートされています。

  • 詳細:AWR Snapshot Collection, AWR Settings

[OKE] Container Engine for Kubernetes サービス・ログのサポート

  • Oracle Cloud Infrastructure Loggingを使用して、Container Engine for Kubernetes (OKE)で作成したクラスタのコントロール・プレーンで実行されているKubernetesプロセス(kube-scheduler、kube-controller-manager、cloud-controller-manager、kube-apiserverなど)のログを表示および検索できるようになりました。

  • 詳細:Viewing Container Engine for Kubernetes Service Logs.

[Database, Database Management ] パフォーマンス・ハブのAWRレポート内にインスタンス・レベルの詳細

  • パフォーマンス・ハブの自動ワークロード・リポジトリ(AWR)レポートに、インスタンス・レベルのレポートの追加オプションが追加されました。これによって、特定のインスタンスを選択し、AWRレポートで詳細を取得できるようになりました。現在、この機能はベース・データベース・サービスおよび外部データベースでサポートされています。

  • 詳細:Automatic Workload Repository (AWR), Automatic Workload Repository (AWR) Report

[Monitoring] アラーム・メッセージ内のメトリック値

  • 「メトリック値」セクションは、SMSを除くすべての通知宛先のアラーム・メッセージで使用できるようになりました。メトリック値は、グループ化された通知と分割通知(split notifications)の両方に含まれます。

  • メッセージのメトリック値を使用して、リソースに今すぐ注意が必要かどうかを判断します。たとえば、70% CPU使用率でトリガーされるアラームについて考えてみます。メトリック値が95%の場合、できるだけ早くリソースに参加することをお薦めします。メトリック値が71%の場合は、無視するようにも判断できます。

  • アラームメッセージの「メトリック値」セクションの詳細: Example Alarm Messages and Alarm Message Format.

[OS Management Hub] OS管理ハブの新リリース

  • このリリースには、次のバグ修正が含まれています。

    • 管理ステーションの詳細の下にミラー化されたソフトウェア・ソースをリストする際の問題が修正されました

[OKE] Kubernetes version 1.26.7のサポート

  • Container Engine for Kubernetesでは、バージョン1.27.2および1.25.12に加えてKubernetesバージョン1.26.7をサポートするようになりました。Kubernetesバージョン1.26.7のサポートを利用できるContainer Engine for Kubernetesでは、2023年10月13日にKubernetesバージョン1.26.2のサポートが停止されます。Oracleでは、クラスタをKubernetesバージョン1.26.7にすぐにアップグレードすることを強くお薦めします。

  • 詳細:Upgrading Clusters to Newer Kubernetes Versions.

[OKE] Kubernetes version 1.25.12のサポート

  • Container Engine for Kubernetesでは、バージョン1.27.2および1.26.7に加えてKubernetesバージョン1.25.12もサポートされるようになりました。Kubernetesバージョン1.25.12のサポートが利用可能になったため、Container Engine for Kubernetesでは、2023年10月13日にKubernetesバージョン1.25.4のサポートが終了します。Oracleでは、クラスタをKubernetesバージョン1.25.12にすぐにアップグレードすることを強くお薦めします。

  • 詳細:Upgrading Clusters to Newer Kubernetes Versions

[Data Science] Accelerated Data Science 2.8.9 のリリース

  • ADS 2.8.9では、以下の変更が行われました。

    • scikit-learn 依存関係を1.0以上にアップグレードしました。

    • pandas依存関係を >1.2.1、<2.1にアップグレードして、ADSがPandas 2.0を使用できるようにしました。

    • モデル・アーティファクトをモデル・カタログにアップロードするために、 ArtifactUploadeにマルチパート・アップロードを実装しました。

    • GenericModeldeploy() が2回呼び出された場合、 Attribute not foundが修正されました。

    • security_token_file の相対パスが指定されている場合(セッション・トークン・ベースの認証で使用される)、セキュリティ・トークンのフェッチが修正されました。

  • 詳細:Data Science and take a look at our Data Science blog.

[Functions] Support for Different Application Shapes

  • OCIファンクションにファンクションをデプロイするときに、ファンクションを実行するコンピュート・インスタンスのプロセッサ・アーキテクチャを指定できるようになりました。ファンクションを単一のアーキテクチャ(Armなど)で実行するように制限することも、ファンクションを複数のアーキテクチャ(Armとx86の両方など)で実行できるようにすることもできます。

  • 関数を実行するプロセッサ・アーキテクチャを指定するには、次の3つのステップがあります。

    • アプリケーションを作成し、ファンクションを実行するアーキテクチャをサポートするアプリケーションのシェイプを選択します。

    • ファンクションを実行するアーキテクチャに必要な依存関係を含むイメージを作成します。

    • OCI Functionsで、構築したイメージに基づいて、適切なシェイプでアプリケーションにファンクションを定義します。

  • 詳細: Specifying the Compute Architecture on Which to Run Functions.

[Search Service with OpenSearch] OpenID Connectのサポート

[Search Service with OpenSearch] ログ・データの取込み

[Search Service with OpenSearch] マルチテナンシのOpenSearchダッシュボードのサポート

[Generative AI] 生成AIサービスのベータ版リリース

  • Generative AI(生成AI)のベータ版が利用可能になりました。

  • OCI Generative AI(ベータ)は、フルマネージドなサービスで、テキスト生成の幅広いユース・ケースをカバーする、最新でカスタマイズ可能な多言語モデルのセットを提供します。プレイグラウンドを使用して、すぐに使用可能なモデルを試すか、専用AIクラスタ上の独自のデータに基づいて独自の微調整カスタム・モデルを作成してホストします。

  • ベータでサービスにアクセスするには、 Beta programでサインアップしてください。

  • 詳細: Generative AI documentation

  • ブログ:Hello world! OCI Generative AI is here!

 

以上が本日の新機能ハイライトです。

 

今後も引き続き新機能をお伝えしていきたいと思います。

 

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