こんにちは。日本オラクルのクラウド・エンジニアの小西です。

長かった梅雨もようやく終わりました。毎日暑い日が続きますね。みなさん熱中症には気を付けましょう!といいながら私はWork from Homeが継続していて基本的にクーラーの効いた部屋から出ることがないので、例年よりも快適な夏を過ごせている気がします。

さて、前回に引き続き、「OCI 新機能ハイライト」では過去2週間分のOCIの主な新機能をご紹介していきます。それではここ2週間のOCI新機能を見ていきましょう!

  • [Block Volume, Console] コンソールからボリュームの編集操作

    • ブロック・ボリュームとブート・ボリュームの編集ページが追加になり、ボリュームの設定変更が一括で可能になりました。編集可能な項目は以下の通りです。

      • ボリューム・サイズの拡張

      • ボリューム・パフォーマンスの変更

      • ボリューム・パフォーマンスの自動チューニングの有効化(次の項目)

      • バックアップ・ポリシーの適用

    • 詳細: Editing a Volume’s Settings

  • [Block Volume] ボリューム・パフォーマンスの自動チューニング

    • ブート・ボリュームやブロック・ボリュームがインスタンスにアタッチされているかどうかによって、Lower Cost / Balanced / Higher Performance の性能タイプを自動的に調整する機能です。これによって、利用されていないボリュームのコストを最小に抑えることができます。

    • ボリュームに対して自動チューニングをONにすると、インスタンスにアタッチされている時は選択したデフォルトのパフォーマンスタイプに、デタッチされている時はLower Costに自動調整されます。

    • 注)Auto-tuneは、設定を行ったりインスタンスからデタッチしてから24時間後にスタートします。また、Auto-tuneを有効にしているボリュームをアタッチする場合は、通常よりも時間がかかります。(アタッチ時にデフォルトタイプに変更してからアタッチするため)

    • 詳細:Auto-tune Volume Performance


  • [Compute] カスタム・イメージのImage Capability構成

    • Image Capability は、カスタム・イメージからインスタンスを作成する際に利用可能な構成オプションです。Image Capability スキーマを使ってインスタンス作成時にこのImage Capabilityをカスタマイズすることが可能になりました。

    • REST APIs, SDKs, もしくはCLIによってimage capabilityスキーマを構成することができます。

    • 詳細:Configuring Image Capabilities for Custom Images

  • [Compute] インスタンスのプロパティの編集

    • インスタンスのプロパティの編集が可能になりました。編集時にインスタンスの再起動が必要です。編集できるプロパティは以下の通りです。

    • シェイプの変更。これまでは同一シェイプシリーズへの変更のみ可能でしたが、他のシェイプ・シリーズへの変更も可能になりました!詳細は下記表やマニュアルをご参照ください。

      シェイプ・シリーズ 変更可能なシェイプ
      VM.Standard.E2, VM.Standard2, VM.Standard.B1, VM.Standard1 シリーズ ・Linux: VM.Standard.E2, VM.Standard2, VM.Standard.B1, VM.Standard1, VM.Standard.E3に変更可能
      ・Windows: 同一シリーズの新しいシェイプに変更可能
      VM.Standard.E3 シリーズ ・E3シリーズ内での変更
      ・Linux: VM.Standard.E2, VM.Standard2, VM.Standard.B1, VM.Standard1 シリーズに変更可能
      VM.GPU3 シリーズ ・VM.GPU3 シリーズ内での変更

       
    • フォルトドメインの変更

    • Standard, GPU VMインスタンスの起動オプションの変更

      • ネットワーク・タイプ(SR-IOV / 準仮想化)、ブート・ボリュームのアタッチメント・タイプ(iSCSI / 準仮想化)、ブート・ボリュームの転送中暗号化有効化/無効化

    • 詳細:Editing an Instance

  • [OKE] Kubernetes security vulnerability (CVE-2020-10749) パッチが利用可能

    • Kubernetesの最新セキュリティ脆弱性パッチ(CVE-2020-10749)が利用可能に。

    • クラスターにパッチ適用するには、ワーカーノードを再作成する必要があります。ワーカーノードのアップグレードについては、ドキュメント Upgrading the Kubernetes Version on Worker Nodes in a Cluster を参照して下さい。

  • [Database] Dedicated Exadata InfrastructureのAutonomous Databaseで四半期メンテナンスの月が1か月前倒しに

    • Autonomous Databases on dedicated Exadata infrastructureのメンテナンス・スケジュールで、四半期メンテナンスの月が一ヶ月前倒しになり、2月、5月、8月、11月となります。

  • [Compute] コンピュート・インスタンスのメンテナンス・ステータスのメトリック

    • コンピュートのVMインスタンスにリブート・メンテナンスがスケジュールされているかを確認するためのメトリックが追加されました

      • メトリック・ネームスペース oci_compute_infrastructure_health

      • メトリック名 maintenance_status

    • 詳細: Infrastructure Health Metrics

  • [OKE] Container Storage Interface (CSI) ボリューム・プラグインのサポート

    • The Container Storage Interface (CSI) 標準は、Kubernetesクラスターがブロックストレージやファイルストレージへのアクセス用プラグイン開発のためのストレージ・プロバイダーを可能にします。

    • これまでデプロイされていたFlexVolumeボリューム・プラグインに追加して、CSIボリューム・プラグインがOKEによってクラスター内にデプロイされます。

    • CSIボリューム・プラグインのメリット

      • Kubernetesの将来リリースではFlexVolumeインターフェースではなくCSIインターフェースに新機能が追加されます。CSIボリューム・プラグインは配下のOSやルート・ファイル・システムへのアクセスを必要としません。

    • 詳細: Creating a Persistent Volume Claim.

  • [Database] Shared Exadata InfrastructureのAutonomous Databaseが名前変更可能に

  • [Resource Manager] リソース検出

    • デプロイ済みのリソースからTerraform構成とステート・ファイルを作成可能になりました。リソース検出を行うことでコンパートメント内の手動作成リソースを検出し、リソース・マネージャーによってオーケストレーションされるリソースに変換し、環境の複製や再作成が可能になります。

    • 詳細: To discover resources (create a stack from a compartment)

  • [Data Safe] 初期監査データロード機能が利用可能に

    • アクティビティ監査の中の初期監査データロード機能により、ターゲット・データベースでAudit Trailを開始する際にData Safeが取り込む監査レコードの数を把握することができます。データ量によってどの程度のコストかを見積ることができます。監査レコードは100万レコード以上が課金対象です。

    • 詳細: Add Audit Trails and Create Activity Auditing Jobs

  • [Database] Exadata Cloud@Customer: Deployment Assistant

    • Oracle Exadata Cloud@Customer Deployment Assistant は、Oracle Exadata Cloud@Customerとデータベース・インスタンスをセットアップする際の自動インストールと構成ツールです。

    • 詳細: Oracle Exadata Cloud@Customer Deployment Assistant

  • [Database] Autonomous JSON Database

    • Autonomous JSON Databaseは、shared Exadata infrastructureのAutonomous Database サービスに追加可能なサービスです。Autonomous JSON Database は、開発者がクラウド・アプリケーションを構築する際に利用できるドキュメントベースのデータベースです。

    • その他、詳細や制限事項などはマニュアルをご参照ください。Using Oracle Autonomous JSON Database

  • [Data Safe] プライベート・エンドポイントを経由してオンプレミスのOracle Databaseをサポート

    • Oracle Data Safeのプライベート・エンドポイントを利用することで、オンプレミスのOracle DatabaseをData Safeに登録することが可能になりました。現時点では東京リージョン、大阪リージョンは対象外です。利用できるリージョンについてはリリースノートを参照してください。

  • [Data Safe] プライベートなVCNアクセスでAutonomous Database on Shared Exadata Infrastructureをサポート

  • [Data Science] ノートブック・セッション環境へのリソース・プリンシパルと、そのほかの改善

    • Data Scienceではノートブック・セッションのリソース・プリンシパルを使って他のOCIリソースへアクセスする際の認証を行うことができるようになりました。リソース・プリンシパルによって、OCIリソースへの認証をよりセキュアに、かつ簡素化することができます。

    • ライブラリのアップグレード

    • ADSのアップデート

      • New model explanation diagnostic is available in MLX: accumulated local effects (ALEs)

      • Support for “What-if” scenarios in MLX

      • Improvements made to the correlation map calculation in show_in_notebook()

      • Improvements made to the model artifact

      • Bug Fixes

 

以上が本日の新機能ハイライトです。

今後も引き続き新機能情報をお伝えしていきたいと思います!