※ 本記事は、Chip Hwangによる”Generic VNIC Attachment for OKE Is Now Generally Available“を翻訳したものです。

2026年8月20日


提供開始

お客様のOracle Cloud Infrastructure (OCI) Kubernetes Engine (OKE)のアーキテクチャのデプロイの複雑化に伴い、ネットワーキングへの要件も進化してきました。多くのチームで、クラスタ全体でワークロードをどのように分離するか、トラフィックをどのように流すか、IPリソースをどのように割り当てるかについて、より高度な制御を必要としています。

これらのニーズに対応するために、Oracleは、OKE向け汎用VNICアタッチメント (GVA)の提供開始 (GA)を発表しました。これは、Podのネットワーキングを柔軟かつ詳細に制御できる機能です。

GVAに詳しくない方向けに説明すると、これは複数のセカンダリVNICをノード・プールにアタッチし、それぞれを独自のサブネット、ネットワーク・セキュリティ・グループ (NSG)およびIP割当て設定で個別に構成できるようになる機能です。これにより、固定化された画一的なネットワーキング・モデルに依存するのではなく、Podトラフィックのセグメント化、ルーティングおよびセキュリティ保護方法を正確に制御できます。

GVAを使用すると、ノードに含めるVNICの数を決定したり、各インタフェースを特定の目的にあわせて調整したり、ワークロードを特定のネットワーク・パスに転送したりすることができるようになります。たとえば、開発ワークロードまたはパートナ・ワークロードを別々のネットワークで分離しながら、厳密に制御されたサブネットを介して本番トラフィックをルーティングできます。

このレベルの制御により、ワークロードの分離の強化、IPアドレス空間のより効率的な使用、および組織の境界、セキュリティ要件、およびパフォーマンスのニーズに合ったアーキテクチャを設計する柔軟性が実現します。また、マルチネットワークPodやベア・メタル・ノード上の高スループット構成などの高度なパターンの基盤も構築されています。

GAに伴い、GVAはスケーラビリティにおける重要なマイルストーンを達成しました。OCI VCNと組み合せるとIPの柔軟性が向上し、OKEでは、ノードあたり最大256 個のPodがサポートされるようになりました。これは以前の上限である110個から増加しています。この増加により、ワークロード密度の向上、リソース使用率の向上、およびより効率的なクラスタ・スケーリングが可能になります。

GAでの新機能

GVAのGAリリースでは、いくつかの主要な機能が導入されています:

  • ノード・プールごとに複数のセカンダリVNICを独立して構成
  • NSGを介したサブネットの配置およびセキュリティ・ポリシーのきめ細かい制御
  • VNICプロファイルごとの柔軟なIP割当て
  • Multusとの統合によるマルチホームPodのネイティブ・サポート
  • IPの柔軟性の向上に伴い、Pod密度が向上(ノードあたり最大256 Pod)

これらの機能強化により、OKEでスケーラブルでセキュアかつ柔軟なネットワーク・アーキテクチャを簡単に設計できます。

3つの一般的な設計パターン

GVA in practice

1. VNICプロファイルによるワークロードの分離

フロントエンド・サービス、バックエンド・システム、パートナ統合、規制対象アプリケーションなど、共有クラスタで様々なタイプのワークロードを実行する場合、多くの場合、強力なネットワーク分離が必要となります。

GVAは、VNICプロファイルを介してこれを可能にします。この場合、各プロファイルは、サブネットおよびセキュリティ・ルール (NSG)を含む個別のネットワーク環境を定義します。ワークロードを特定のプロファイルに割り当てて、正しいネットワーク・パスに配置できます。各Podは引き続き単一のネットワーク・インタフェースを持ちます。ワークロードの分離はインフラストラクチャ・レベルで適用され、スケジューラが配置を処理しながら、モデルをシンプルかつ予測可能に保ちます。

2. 単一のセカンダリVNICによる柔軟なIP割当て

すべてのユース・ケースで複数のネットワーク・パスが必要なわけではありません。多くのシナリオでは、優先度によって、ノード間でIPアドレスを割り当てる方法が制御されます。

GVAを使用すると、単一のセカンダリVNICプロファイルを構成し、ノードあたりのPodの IP数 (ipCount)を明示的に設定できます。

  • 高スケールのマイクロサービス環境
  • 多数の小規模Podで構成されるAI/ML推論ワークロード
  • コストが最適化されたクラスタ
  • IP制約のあるエンタープライズ環境

合計IP容量は、ノードあたり最大256 Pod IPまでスケール・アップできるため、高密度化やIPアドレスの節約が可能になります。

3. Podごとの複数のネットワーク・インタフェース (GVA + Multus)

ネットワーク・アプライアンス、検査サービス、データ・プレーン・アプリケーションなどの一部のワークロードでは、Podごとに複数のインタフェースが必要です。

GVAはMultusおよびネイティブIPAMプラグインと統合され、マルチホームPodネットワーキングを可能にします。

留意点

  • GVAではVCNネイティブのPodネットワーキングが必要
  • Flannelではでは未サポート
  • ノード・シェイプのVNIC数の上限の確認
  • サブネットのサイズが適切であることの確認
  • 分離パターンにのみ必要なアプリケーション・リソース

さあはじめよう

限定提供期間中にGVAを試用された場合は、今こそGAパターンの観点からアーキテクチャを再検討するタイミングです。GVAは初めてですか? ワークロードを3つのパターンのいずれかにマッチングしてから、完全な構成ウォークスルーに関するドキュメントを参照してください。皆様がGVAを使用して構築されるものを楽しみにしています。

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