※ 本記事は、Ravi Sharmaによる”Exploring the Capabilities of Oracle Global Data Services“を翻訳したものです。

2024年12月7日


 

Oracle Global Data Services (GDS) は、ワークロードのパフォーマンスを最適化し、データベースの可用性を高めるために設計された強力なソリューションです。最新のデータベース環境の複雑な要求を管理する上で重要なコンポーネントとして機能し、企業は高可用性、スケーラビリティ、および最適なリソース利用を達成できるようにします。

Oracle GDSの主な昨日
Oracle GDSは、レプリケーション・データベース環境および分散データベース環境の管理の課題に対処するための包括的な機能セットを提供します。

  • 動的ロード・バランシング: GDSでは、接続時およびランタイムのメカニズムを使用して、使用可能なリソース間でワークロードを効果的に分散します。これにより、最適な利用が保証され、過負荷が防止され、一貫したアプリケーション・パフォーマンスが保証されます。
  • インテリジェントなワークロード・ルーティング: GDSは、データベース・ロール、地理的リージョン、レプリケーション・ラグなどの要因に基づいて、ワークロードをインテリジェントにルーティングします。この機能により、組織は、特定のアプリケーション要件およびデータ・アクセス・パターンに基づいて、サービスの配置を調整し、リソース使用量を最適化できます。
  • シームレスなフェイルオーバー: GDSは、計画されたメンテナンス・アクティビティと計画外の停止の両方に対して、データベース間サービス・フェイルオーバーを自動化します。これにより、中断のない可用性を確保し、ダウンタイムを最小限に抑え、高度なビジネス継続性を実現します。
  • 集中管理: GDSは、企業全体のデータベース・サービスを管理するための一元化されたフレームワークを提供します。これにより、管理が簡素化され、操作が合理化され、レプリケートおよび分散データベース環境の管理の複雑さが軽減されます。

 

Oracle GDS Capabilities

図1. Oracle GDSの主な機能

リソース使用率を最大化するための動的ロードバランシング
GDSは、接続時およびランタイムの両方のロード・バランシング・メカニズムを利用して、最適なリソース使用率を確保します。接続時ロード・バランシングは、各データベース・インスタンスの現在の容量と負荷に基づいて新しい接続を分散します。ランタイム・ロード・バランシングでは、リアルタイム・アドバイザを使用してワークロードを動的に調整し、過負荷を防止し、必要なリソースにアプリケーションが一貫してアクセスできるようにします。さらに、GDSの”Gravitation”プロセスは、状況の変化に応じて接続を動的に調整し、ワークロードの分散をさらに最適化し、パフォーマンスのボトルネックを防止します。

最適化されたデータ・アクセスのためのインテリジェントなワークロード・ルーティング
GDSはインテリジェントなワークロード・ルーティング機能を提供し、組織はデータベース・ロール、リージョンおよびレプリケーション・ラグに基づいてサービス配置を調整できます。

  • ロールベース・グローバル・サービス : GDSでは、プライマリ、フィジカル・スタンバイ、ロジカル・スタンバイ、スナップショット・スタンバイ、True Cacheなど、特定のデータベース・ロールに基づいてデータベース・サービスを構成できます。これにより、組織は、特定のニーズに合ったサービス配置ポリシーを定義し、リソース使用率を最適化できます。たとえば、組織はプライマリ・データベース上のOLTPサービスに優先順位を付けながら、分析ワークロードとレポート・ワークロードをスタンバイ・データベースに転送できます。
  • リージョンベース・ワークロード・ルーティング: GDSは、リージョンベースのルーティングをサポートし、アプリケーション接続を最も近いデータベース・レプリカに指示します。これにより、ネットワーク・レイテンシが最小限に抑えられ、地理的に分散したユーザーのパフォーマンスが向上します。
  • ラグベース・ワークロード・ルーティング: GDSではラグベースのルーティングが可能で、組織はレプリケーション・ラグに基づいて読取り専用リクエストをスタンバイ・データベースにルーティングできます。これにより、プライマリ・データベースからの読取りトラフィックがオフロードされ、特定のアプリケーションの許容可能なデータ通貨を維持しながら、システム全体のスループットが向上します。

中断のない可用性のためのデータベース間サービス・フェイルオーバー
GDSは、データベース間サービス・フェイルオーバーを調整して、計画されたメンテナンス・アクティビティおよび計画外の障害発生時にも継続的な可用性を確保します。データベースに障害が発生した場合、GDSはサービスを正常なレプリカに自動的かつ透過的にフェイルオーバーし、ダウンタイムを最小限に抑え、ビジネス継続性を確保します。この自動応答により、人的エラーと遅延を排除し、アプリケーションとエンドユーザーの中断を最小限に抑えます。

一元化されたサービス管理による管理の効率化
GDSは、企業全体のデータベース・サービスを管理するための統合されたコントロール・プレーンを提供します。Oracle Global Data Services Control Utility (GDSCTL)は、複数のデータベースにわたるデータ・サービスを作成、構成、操作およびトラブルシューティングするための単一のインタフェースを提供します。この一元化されたアプローチにより、管理が簡素化され、運用上のオーバーヘッドが軽減され、サービスのプロビジョニングが迅速化されます。

まとめ
Oracle Global Data Servicesは、今日の複雑なIT環境におけるデータベース・サービスの管理と最適化に不可欠なツールです。包括的な機能により、組織は高可用性を実現し、パフォーマンスを最大化し、管理を合理化できます。GDSを活用することで、企業は、データ需要の増大や動的なビジネス要件に直面しても、重要なアプリケーションを運用し、最適に実行することができます。

Oracle Global Data Services 23ai ベストプラクティはこちらをご参照ください https://docs.oracle.com/cd/G11854_01/haovw/oracle-global-data-services-best-practices.html