※ 本記事は、Amit Tyagiによる”Continuing Your Oracle AI Data Platform Journey: Quick  Start Guide“を翻訳したものです。

2026年3月10日


Oracle AI Data Platformは、モダンでAI対応の基盤により、組織がデータの価値を引き出すことを支援します。データのストレージ、カタログ化、取り込み、準備、分析を1つのプラットフォームに統合し、チームが生データからインサイトを得るまでの時間を短縮します。

ユーザーは、安全なAI環境を迅速に構築し、豊富なカタログを作成し、RBAC (ロールベースのアクセス制御) によるアクセス管理を行い、Spark搭載のノートブックを使用してデータを探索できます。Oracle Analytics Cloudとの統合により、ビジネスユーザーは精選されたデータセットを即座に分析でき、Oracleのセキュリティと信頼性に裏打ちされた、データとAIのライフサイクルの一元化されたビューを提供します。

本ブログでは、Oracle AI Data Platformのプロビジョニングと開始方法について説明します。この記事では、ユーザー・アクセス管理、ワークスペースとクラスターのセットアップ、データカタログの構成、ノートブックの管理、そして最後にシンプルなメダリオン・アーキテクチャの実装について順を追って解説します。理解を深めていただくために、各セットアップ手順には音声付き (英語) のビデオを含めています。本記事で扱うトピックは以下の通りです:

Oracle AI Data Platformのプロビジョニング

Oracle AI Data Platformをプロビジョニングするには:
1. OCIコンソールにログインします。

2. 「Analytics & AI」に移動し、「AI Data Platform」を選択します。

3. 「Create AI Data Platform」をクリックします。

次の詳細を入力します:

  • Name: インスタンスのわかりやすい名前を入力します (例: myaidp) 。
  • Description: (任意) インスタンスを識別するための簡単な説明を追加します。
  • Workspace Name: デフォルトのワークスペースの名前を指定します (例: myworkspace) 。
  • Workspace Description (任意): ワークスペースの簡単な説明を入力します。

4. 次に、「Access Level」で「Standard」または「Advanced」を選択します。この選択により、テナンシまたは選択したコンパートメントに対して必要なIAMポリシー・ステートメントが自動生成される方法が決まります。

5. 「Copy」をクリックして、生成されたポリシー・ステートメントをコピーし、OCIテナンシまたはコンパートメントに適用します。

6. 必要なポリシーが構成されたら、プロビジョニング画面に戻ります。

7. 「Create」をクリックして、Oracle AI Data Platformインスタンスをプロビジョニングします。プロビジョニング・プロセスが完了すると、コンソールにOracle AI Data Platformインスタンスが表示されます。

8. インスタンス名をクリックして開き、Oracle AI Data Platformの使用を開始します。

プロビジョニング・プロセスの詳細とステップバイステップの説明については、以下の音声付きビデオ (英語) を参照してください。

🎥 ビデオ: AI Data Platform Provisioning

ユーザー・アクセス管理

Oracle AI Data Platformでのユーザーアクセスの管理はシンプルであり、適切な担当者が適切な権限を持つことを保証します。アクセスを提供するには:

  1. ナビゲーター・メニューから「Roles」を選択し、システム・ロールおよびカスタム・ロールを表示します。
  2. 目的のロール名 (例: AI Data Platform Admin Role) をクリックします。
  3. 「Members」タブを選択し、「Add Member」をクリックします。
  4. 「Principal Type」を「User」に設定し、「Add by」で「User Name」または「OCID」を選択します。
  5. 「Parent Compartment」と適切な「Domain」を選択します。
  6. All Identity Users」をクリックし、ユーザーのイニシャルを入力して「Enter」を押します。
  7. ユーザーを選択し、「Create」をクリックします。

ユーザーは割り当てられたロールで追加され、プラットフォームにアクセスできるようになります。

ユーザーへのアクセス権付与の詳細と手順については、以下の音声付きビデオ (英語) をご参照ください。

🎥 ビデオ: ▶ AI Data Platform User Access Management

ワークスペースとクラスタのセットアップ

Oracle AI Data Platformでは、ワークスペースはノートブック、ワークフロー、ライブラリを整理するための独立した環境です。プロジェクトやチームの要件に基づいて、1つまたは複数のワークスペースを作成できます。ワークスペースを作成するには:

  1. ナビゲーション・メニューから「Workspaces」を選択し、「Create」をクリックします。
  2. Workspace name」と「Description」を入力します。
  3. 「Default Catalog」を選択します (またはデフォルトのままにします)。これは、ワークスペースがデータを取得するために使用するデフォルトのカタログです。
  4. Create」をクリックしてワークスペースをプロビジョニングします。

コンピュート・クラスタは、データ処理やMLワークロード向けのスケーラブルなCPU/GPUリソースを提供します。ノートブックやSparkジョブを実行するにはクラスタが必要です。クラスタを作成するには:

  1. Compute」に移動し、「Create」をクリックします。
  2. Cluster Name」と「Description」を入力します。
  3. 「Runtime Version」を「Spark」に設定します。
  4. Driver shape」と「Worker shape」を選択します。
  5. Number of Workers」を指定するか、ワークロードの要件に基づいて「Autoscaling」を有効にします。
  6. 実行時間またはアイドル・タイムアウトを設定します。
  7. Create」をクリックします。

注: 構成オプションとして「Quickstart」を選択すると、コンピュート・クラスタを迅速にプロビジョニングできます。Quickstartは、高速な起動と日常的なワークロード向けに設計された事前定義済みのセットアップを提供し、CPUコア、メモリ、オートスケーリングに適切なデフォルト値が設定されています。これにより、詳細なクラスタのチューニングに時間を費やすことなく、すぐにワークロードの実行を開始できます。

コンピュート・クラスタをセットアップしたら、コードを実行する前にノートブックにアタッチします:

• ワークスペースを開き、新しいノートブックを作成します。

• コードを実行する前に、コンピュート・クラスタをノートブックにアタッチします。

• アタッチされると、Oracle AI Data Platform環境の開発準備が整います。

ワークスペースの作成、コンピュート・クラスタの設定、およびそれらをノートブックに接続する詳細な手順については、以下の音声付きビデオ (英語) をご覧ください。

🎥 ビデオ: ▶ AI Data Platform Workspace and Cluster Setup

OCI Object Storageデータを使用したカタログのセットアップ

Oracle AI Data Platformでは、標準カタログまたは外部カタログを作成できます。標準カタログはプラットフォーム内で作成・管理されます。外部カタログはプラットフォーム外に保存されたデータを参照し、外部データ・ソースへのシームレスなアクセスを可能にします。標準カタログを作成するには:

  1. ナビゲーター・メニューから「Master Catalog」を選択します。
  2. 右上の「Create Catalog」をクリックして、カタログ作成ページを開きます。
  3. Catalog Name」と「Description」を入力します。
  4. 「Catalog Type」を「Standard」に設定し、適切なOCIコンパートメントを選択します。
  5. Create」をクリックします。 数分後、カタログの準備が整います。

データ・カタログにおいて、スキーマはデータを整理するために使用される構造です。カタログはスキーマ (データベースとも呼ばれる) の論理的なコンテナとして機能し、スキーマには構造化データ用の「表 (テーブル) 」や非構造化データ用の「ボリューム」を含めることができます。スキーマを作成するには:

• 新しく作成したカタログを開き、「Create Schema」をクリックします。

• 「Schema Name」と「Description」を入力します。

• 「Create」をクリックします。これでデータボリュームを整理するためのスキーマの準備が整いました。

ボリュームはデータをネイティブ形式で保存し、半構造化データと非構造化データの両方をサポートします。ボリュームを作成するには:

  1. スキーマに移動し、「Volume」タブを選択します。
  2. 右上の「Create Volume」をクリックします。
  3. Volume Name」と「Description」を入力します。
  4. 「Volume Type」を「External」に設定します。
  5. データ・ファイルが保存されている「Compartment」と「Bucket」を選択します。
  6. ファイルが含まれている特定の「Folder」を選択します。
  7. Create」をクリックします。

これでボリュームが作成され、OCI Object Storageバケット内のデータにリンクされました。ボリュームを開いて、選択したフォルダ内のファイルを確認できます。

OCI Object Storageのデータを使用したカタログ作成のステップバイステップの解説は、音声付きビデオ (英語) をご覧ください。

🎥 ビデオ: ▶ AI Data Platform Setting Up Catalog with OCI Object Storage

Oracle Autonomous AI Databaseを使用したカタログのセットアップ

外部カタログを使用すると、カタログ作成時に指定した資格情報を使用して、Oracle Autonomous AI Lakehouse、Oracle Database、またはAutonomous Transaction Processingなどのソースからデータにアクセスできます。

  1. 右上の「Create Catalog」をクリックして、カタログ作成ページを開きます。
  2. Catalog Name」と「Description」を入力します。
  3. 「Catalog Type」を「External」に設定します。
  4. External Source Type」で、「Oracle Autonomous Data Warehouse」を選択します (Autonomous Transaction ProcessingやOracle Databaseも選択可能です)。
  5. External Source Method」では、以下のいずれかを選択できます: ウォレット – ADWウォレット・ファイルをアップロードします。または、ADWインスタンス – テナントおよびリージョンの詳細を入力します。ここでは、Wallet方式を使用します。
    a. ADWウォレット・ファイルをアップロードします。
    b. 「Service」ドロップダウンからサービスを選択します。
    c. 「Wallet Password」、「Username」、「Schema Name」、および「Password」を入力します。
    d. 「Test Connection」をクリックして、接続詳細が正しいことを確認します。
    e. テストが成功したら、「Create」をクリックします。数分後、新しい外部カタログが「Master Catalog」の下に表示されます。

新しく作成されたカタログで、Oracle Autonomous Databaseのユーザー名と一致するスキーマを開きます。これで、そのスキーマ内のすべてのテーブルをブラウズし、Oracle AI Data Platformのワークスペースから直接データにアクセスできるようになります。

Oracle Autonomous AI Databaseを使用したカタログ作成のセットアップ方法については、以下のビデオをご覧ください。音声付き (英語) による詳細なステップバイステップの解説が収録されています。

🎥 ビデオ: ▶ AI Data Platform Setting Up Catalog with Oracle Autonomous AI Database

ノートブックの管理: エクスポートとインポート

Oracle AI Data Platformのノートブックは、データエンジニアやデータサイエンティストが対話的にコードを開発し、データを分析するための共有環境として機能します。異なる環境間での作業を管理するために、ノートブックを簡単にアップロード、そしてダウンロードできます。

ワークブックをアップロードするには:

  1. ワークスペースで、ノートブックを保存するフォルダに移動します。
  2. Upload File」をクリックします。
  3. ノートブックファイルをドラッグ・アンド・ドロップするか、ローカルマシンからブラウズして選択します。
  4. Upload」をクリックします。ノートブックがワークスペースに追加されます。

ワークブックをダウンロードするには: ワークスペースで、ダウンロードするノートブック名の横にある3つのドット・メニュー (…)をクリックします。

  • Download」をクリックして、ノートブックをマシンに保存します。

このシンプルなプロセスにより、Oracle AI Data Platformへのノートブックの出し入れが可能になり、簡単な共有、バックアップ、オフライン作業が実現します。

Oracle AI Data Platformでのノートブックのアップロード、ダウンロード、および管理方法については、以下のビデオをご覧ください。音声付き (英語) による詳細なステップバイステップの解説が収録されています。

🎥 ビデオ: ▶ AI Data Platform Notebook Management: Export & Import

エンドツーエンドのメダリオン・アーキテクチャ実装例

最後に、Oracle AI Data Platformを使用したメダリオン・アーキテクチャ実装の実践的なエンドツーエンドの例をご紹介します。リンク先のビデオでは、通信業界の顧客離脱予測のユース・ケースを取り上げています。未加工なデータの取り込みから精緻化・キュレーションされた各レイヤーへと移行するプロセスや、AIモデルを適用して顧客のセンチメント (感情) 分析を行う手法を実演します。また、実用的なインサイトを導き出すための、Oracle AI Data Platformにおけるデータの整理、処理、および分析のベストプラクティスを解説しています。

🎥 ビデオ: ▶ AI Data Platform End-to-End Medallion Architecture – Telecom Customer Churn

次のステップ (Call to Action)

Oracle AI Data Platformの詳細については、以下のリソースを確認してください:

Oracle AI Data Platform製品ページ

Oracle AI Data Platformドキュメント

Oracle AI Data Platform Githubリポジトリ

Oracle AI Data Platformコミュニティ